Soulful Bigover

「自由」と「ロマン」を求めて、creativeなアウトドアライフをめざす。

”無事下山”のために(鈴鹿山系イブネ/クラシ 山行記録)

2011年11月08日 | Mountain autumn
幻想の高原

(イブネにて Nov.2011.撮影)
 
11月最初の休日、”チ~ム Bigover” は所属の山の会の山行に参加した。
目指すは鈴鹿山系雨乞岳の北方に位置する、鈴鹿の雲の平ことイブネ、クラシだ。
紅葉と幻想の高原台地を11名のメンバーで満喫した、とてもいい山行だった。

記録
 山域     鈴鹿山系 イブネ/クラシ
 目的     ピークハント及び紅葉狩り山行(岳連やまっこ山行)
 日程     2011年11月05日 (曇りのち雨)
 メンバー   岳連やまっこ9名+”チ~ム Bigover” の2名 計11名
         (CL Iさん、SL Mさん)
 登山口    渋川藤切橋 P 座標 N35°02′55″/E136°20′24″

ルート概況 
       ・累積標高(上り): 1025m  ・累積標高(下り): 1008m  ・総歩行距離  15.7km
       ・行程時間  8時間45分
       ・ルート状況  無雪期・一般ルート
       ・山行形態   トレック登山

行程(トレース地図
        7:30登山口渋川藤切橋(430m)~林道~桜地蔵~蓮如上人の旧跡~杉峠~
         イブネ(1160m)~13:00クラシ(1154m)~往路下降~16:15渋川藤切橋(430m)

○ ○ ○ ○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○ ○ ○ ○

雨乞岳は、鈴鹿の山の中でも人気のある山。
登山は、鈴鹿スカイラインや永源寺からのアクセスがよく使われている。
また、神崎川をはさんで御在所方面からもアプローチ出来る。
トレースコースも多彩で、山深いこの山域は登山好きを飽きささない、いい山である。

しかしながら、残念な事に道迷い遭難もこの山域は多い。
神崎川の本流と支流が深く切れ込んでいるため、地形は複雑だ。
谷や沢、枝尾根に入り込むと電波が届かず、電話や無線などの通信手段を失ったり、
またGPS電波も捕捉しにくくなる。
そして、地図を読み切れずに迷い込んで、現在位置をロストするのだ。

山行中どんなに注意していても、ルートを外してしまう事がある。
特に鈴鹿のマイナーな山域などは道標や標識も少なく、
下降時など下る尾根を間違う事はよくある事だ。
大切なのは、常に間違っていないか意識しながら行動しているかという事。
そして、おかしいと思ったら、立ち止まって地図、高度計、GPSで現在地を確認する。
(間違ってはいけない、コンパスは進行方向を確定するツールだと言う事を!)
現在地さえ確認出来れば、必ず正規のルートに戻れるはずである。

それでもわからない時は、ヤブを漕いででも必ず登り返す事である。
稜線に出れば、またそこで現在地を確認する事が出来るはずだし、
もしもの緊急時には通信も取れる。
この鉄則を守っていれば、道迷いによる遭難は避けられる。

また別に、こうした時の為にも、個々に地図の読解力を高めておく必要は過分にある。
高度な機能を備えたGPSは山で非常に頼りになるが、
これを道路ナビと同じように見てしまうと、大きな落とし穴にハマる可能性がある。
いや、ここでは必ずハマると断言しておこう。
道路ナビのように自分がとるルートを右/左の二次元で判断すると、
知らずうちにとんでもない谷や急傾斜の尾根、
越える事が出来ない岩稜に入り込んでしまう恐れがあるからだ。

言いたいのは、GPSにダウンロードした地図をキチンと読図する力が必要だという事だ。
その為にも普段より地形図を谷と尾根の関係で認識して、現在自分がいる位置の地形と比較し、
三次元で判断する訓練を積み重ねる必要がある。
そうしなければ、GPSで現在位置を把握しながら元気なのに警察に救助要請する、
なんてあきれた遭難事故を起こしかねない。
これでは、高価なGPSも宝の持ち腐れである。
GPSさえあれば大丈夫と思っている登山者は、
ローテク/アナログな知識と技術あってこそのハイテク機器だという事を再考するべきである。

今回の山行では、メンバー全員が4時過ぎに無事登山口に下山した。
そのとき、駐車場にはまだ十台近くの登山者と見られる車があった。
日が暮れるのが早くなったこの時期、後続の彼らはヘッドライトを付けての行動となるのだろう。

小雨も降り続いている。
入山した者、すべての人の”無事下山”を祈る。

参考blog「豊後ピートのブログ」

ヤマレコ記録はこちら(写真/行程詳細記載)
       
BIGOVER Photoへもどうぞ

人気ブログランキングへ