Soulful Bigover

「自由」と「ロマン」を求めて、creativeなアウトドアライフをめざす。

『Concentration』

2010年02月16日 | essay
                集中のとき
                      (バイタルポイントを登るBigover Seritaniにて 撮影者不明)

あの騒動から三週経った。
事後処理等も概ね片付いて、気持の整理もついて来た。

春も近いし・・・
そろそろチャンネル替えて、動き始めましょうかね、カエル君!


きり”かえる”?

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ラッセルの果てに

2010年02月12日 | Mountain winter
                 『瞑想』
                           (揖斐川山系土蔵岳 大ダワにて)

”チ~ム Bigover”は滑降予定の無い雪の谷を下降していた。
僕たちは自らが犯した痛恨のミスで、「道迷い」を起こしてしまっていた。

谷底には水が流れて、次から次へと小滝が現れる。
その都度その危険度をはかり、通過方法を選択しスノーブリッジを越えて行く。
ひとつ一つの動作を丁寧にかつ地道にこなす。
一歩に意識を集中し、リスクレベルを下げていく。

しかしながら、心中にいい知れぬ不安がつきまとう。
現在地が特定出来ない。
いつ終わるとも知れない二人の孤独なラッセルが続く。

歩んで来た足跡を知り、今立っている場所が分かっているということが、
次に自分が進むべき方向を明確に示す前提条件となる。
それが出来ていない己の現実に怖れを抱く。

このことは、物事を行なう時の精神に於いても同じである。
自分の立つ位置を知る事で次の目標が立てられ、これから進むべき方向が見いだされるのだ。
今回の「道迷い」はその事を痛感、僕の心中に刻み込まれる出来事となった。

幸いこの「道迷い」は、間違いがありながらも僕の「勘」が的中し、無事自力下山する事が出来た。
これは、長年に渡って培った技術力や状況判断能力を駆使出来たからこそ。
そして、粘り強く行なったラッセルによってもたらされたものだと言える。
でも多くの方に心配と迷惑をかけたことは事実、今はその謝意の思いでいっぱいである。

どこかしら心苦しい日々が今も続く。
でも、あの日「いつ終わるとも知れないラッセル」が終わりを告げたように、また心晴れる日が来る事を信じよう。
そして、こんな今だからこそ足元を見直して、また山岳に挑む自分を目指そうか・・・。

まだまだ道半ば、また精進である。

記録(報告は「やまっこ]blogにて)
 目的     揖斐川山系 土蔵岳 山スキー登山
 日程     2010年1月23日 日帰り予定
 メンバー   カミさんと二人
 行程     (*は捜索隊の動き)
  1/23(土)曇り時々雪  
    04:20 自宅発→彦根IC→木之本IC→R303→坂内川上の神社に駐車(5:40着)
    06:20 生コンプラントより入山(380m)~大ダワの南東尾根
    11:00 大ダワ(1067m)~雪庇の稜線
    12:45 土蔵岳(1008m)登頂
    13:15 土蔵岳ピークより滑降開始 尾根~コル~斜面に滑降(土倉谷に滑降してしまう)
    15:00 標高650mぐらい(視界不良の中、ルート間違いをいよいよ確信する)
        ・登り返し出来ず、谷下降を決断
    19:40 ビバーク 標高500m(少し広い沢右岸の側壁にビバークサイト設営) 
    22:30 シュラフカバーかぶって就寝

  1/24(日)曇り時々雪後晴れ
    03:30 起床
    05:30 ビバークサイト撤収
    05:50 下降開始
    08:30 *家族が心配して所属山岳会のやまっこに連絡
        ・遭難捜索本部立ち上げ、木之本、揖斐警察署に捜索依頼
    11:00 大堰堤(400m)
    12:30 土倉谷林道と合流
        *滋賀/岐阜県警のヘリ3機による捜索開始
    14:40 林道より国道303号バイパス土倉橋(八草トンネルの滋賀県側)に這い上がる
        ・無傷で自力下山
    15:10 八草トンネル手前で捜索パトロール中の木之本警察署パトカーに保護される
        ・*遭難捜索終了
    15:30 パトカーで登山口へ          
        ・*遭難捜索隊(警察/山岳会)解散
    16:00 木之本河合の駐在所まで搬送される 
        ・ここで身柄保護を解かれる
    19:30 帰宅

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