Soulful Bigover

「自由」と「ロマン」を求めて、creativeなアウトドアライフをめざす。

戒め

2011年11月14日 | climb
”戒め”を按じる鬼瓦


”チ~ム Bigover” の秋真っ盛りの休日は、

12日 朝より美術館巡り、近江の仏教美術を3つの美術館が合同企画で展示する「神仏います近江」を鑑賞する。
   ミホミュージアムと、滋賀県立近代美術館を訪れた。
   仏像をはじめとする造形物や仏画の存在感に圧倒される。
   ミホミュージアムのランドスケープにも感動した。
13日 三重のTubaki岩でクライミング、久々にお天気でエリアは大盛況。
    記録は下記にて。
   
記録                          
 日時    11月13日(日) 快晴
 場所    Tubaki岩(鈴鹿市)
 メンバー  Yくんと”チ~ム Bigover”の計3人
 ルート   try ×5
        内RP(グレード/★数はbigoverのきまぐれ)
        〇トンキー飯店       6a+
        〇 アスレッチッククラブ  5c
        〇 モンキージャスティス  6a+  ★ ★ 

○ ○ ○ ○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○ ○ ○ ○

最近、クライミングの概念/理念がなし崩しと思うような事例を見聞きする。
ここで改めて自戒を込めて、フリークライミングを再検証してみよう。


フリークライミング
○フリークライミングとは
  ・フリークライミングで登る=そこにある自然の岩の造形などだけを利用して、自らの体だけを使って登ること。
  ・フリークライミングをする=登る為の手段をフリークライミングに絞って、それを目的として岩を登る行為。
  ・フリークライミングの原則=レッジtoレッジ
    =安定した取り付き【スタート】~安定したレッジ(両手を離して立てる場所)【ゴールまたはトップ】が原則
    (そこがフリークライミングエリアでもアルパインクライミングエリアでも同じである)
    (ルートをフリークライミングして終了点アンカーにクリップしても、
     その時安定した状態でなかったら登った事にならない。
     ルートによっては、ゴールがアンカーより上にある場合があるので、よくルートを観察する必要がある)
  ★補足
   ・スポーツクライミング
      スポーツ(sport)とは、人間が考案した施設や技術、ルールに則って営まれる、
      遊戯・競争・肉体鍛錬の要素を含む身体を使った行為。
     「スポーツ」の英語表記には、集合的な意味で用いるsportと、種目別に表現するような場合に用いる
      a sport / sportsの二種類がある。
      スポーツクライミングは、「肉体鍛錬の要素を含む身体を使ったクライミング行為」の後者の意味。
      加えて、クライミングは一人で行なう行為なのでa sportが正しい表現である。
      (ビレーヤーは、その時プレーヤーではない)
      日本人はスポーツを遊戯・競争と認識過ぎるあまり、スポーツクライミングの意味を一般的な
      遊興的スポーツと誤解しアルパインと分けて考え、誤った解釈をしている。
      すべてのクライミング行為そのものが、スポーツなのである。
○ルート
  本来ルートは、設定者(開拓者)のもの
  ただし、トポが雑誌、ネット等で公開された時点で公共性を帯びたものになる。
   (=設定者の許可を得なくても登ってもいい、と言う事)
  しかし、登る者は設定者の意図に沿った登りをしなければならない。(設定/設定者の尊重)
  また、たとえ設定者であっても、岩の形状を故意に変えたり加工したり、後日ボルトの打ち足しなども
  行なってはいけない。
○プロテクション
   フリークライミングにおいて、すべてのプロテクションはクライミングの妥協であると認識すべき。
    (意識はフリーソロ、最も良質なクライミングスタイルはフリーソロである)
   ロープ、ランニングビレー(立ち木・ボルト・キャンパー類・カムナッツなど)、アンカーの利用は、
   必要最小限で登ることが望ましい。(よりシンプルでナチュラルなクライミングが理想)
     *設定者が想定したプロテクション設定以下で登る
       プリクリップ、スティッククリップも設定がそうであった場合だけに許される
           例、一~二本目までのランニングビレーまでにグランドフォールするような墜落が
             予想されたり、クライミング中技量不足で危険と判断した場合は、
             その者はそのルートに取り付くべきではない。(=設定の尊重)
 
○登り
   フリークライミングで「登った」と言うことは、
        上記のすべてをクリアーしたクライミングであったという事。

    (トップロープはもちろん、設定されていないプリクリップ、スティッククリップした場合、
     そのルートを登った事にならないし「登った」と言ってはならない。
     それらのクライミングはすべて「試登」として カウントされる)

  ・初登=文字通り、人類が初めてそのルートをフリークライミングで登る事
  ・再登=再登は、初登者の登りのスタイルと同等かそれ以上でないと、そのルートを登った事にならない。
  ・種類
    ★レッドポイント(RP)=一つのルートを一度の墜落もテンションもなしにリードでフリークライミングで
                登り切ること。
                これができて初めてそのルートを登ったと言える。ボルトルートにおいては、
                クイックドローが事前にセットしてあった状態における完登に関しても、
                レッドポイントとなる。
    ★オンサイト(OS)=初めてのトライ(初見)でレッドポイント(RP)すること。
            クライマーはグレード以外のルートについての情報を事前に入手してはいけない。
            また人の登りを見て参考にしてもいけない。
            フリークライミングではもっとも価値あるスタイルとされている。
    ★フラッシング(フラッシュともいう)=他者の登る様子を事前にみてレッドポイント(RP)すること。

     *ルートをスタートし途中からクライムダウンしてスタートに降りてもトライ数にカウントされない。
      反対にランニングビレーの一本目にクリップして、ロープテンションして降りればトライ数1となる。
      当然その時点でオンサイトでなくなる。

クライマーは今一度、理念/概念を尊重する心を再考べき!
自分の都合や仲間内のルールで、”クライミング”を変えてはならない。

自戒を込め今あらためて、それらを心に留め、自身のクライミングを楽しんでいきたい。


BIGOVER Photoへもどうぞ

人気ブログランキングへ