け 景行天皇 腰かけの石 (けいこうてんのう こしかけのいし)
景行天皇は第12代の天皇で、自ら熊襲(くまそ)の征伐に九州に赴いたと伝えられている。
熊襲とは九州南部に本拠地を構え、4世紀から5世紀にかけて大和朝廷に抵抗し反乱を繰り返していたとされる一族である。
景行12年から19年、九州に遠征して熊襲を平定し、さらに皇子の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)に命じて同27年に討伐させたと、日本書紀に記されているそうである。
その平定を終えての帰還の途中に日向の夷守(ひなもり)、現在の小林市細野に立ち寄られたと言われている。
この地の豪族の歓待を受けて滞在し、その時に腰掛けられた石が村人達の手によって古来より保存し伝承されてきた。
また、その滞在の間に子湯県(現在の児湯郡)に旅をされ、「是の国は、日の出づる方に向けり」と言われ、以来「日向(ひむか)」と称するようになったとも伝えられている。