min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

船戸与一著『夜来香海峡』

2009-12-11 07:16:34 | 「ハ行」の作家
船戸与一著『夜来香海峡』 講談社 2009.5.28 第1刷 1800円+tax
オススメ度:★★☆☆☆

船戸には珍しく(と言っても過去2,3作はあるが)国内を舞台にした小説である。
「国際友好促進協会」なるNPO法人を立ち上げ、主に中国東北部から中国人女性を仕入れ、東北の農業に従事する独身男性にあてがって、その斡旋料を取るというビジネスに従事する主人公の蔵田雄介。
ある日、かって斡旋した黒龍江省出身の中国女性青鈴が疾走した、という知らせが入った。この疾走事件にからみ何故か天盟会というヤクザ組織が介入してきた。さらに単独で疾走したと思われた青鈴にはロシアンマフィアの男と一緒に逃亡しているふしがある。
雄介はヤクザに脅されながら共に青鈴たちの後を追い、北海道の稚内まで行くことになるのであった。
青鈴が何故逃げているのかが不明なまま、行く先々で次々と殺人事件が発生する、その陰には中国人の楊五栄という殺し屋蠢いていることが判明した。
果たして青鈴は何の目的で逃走し、彼女を取り巻くヤクザ組織、ロシアンマフィア、謎の殺し屋たちの目的は何?物語は最後の怒涛の展開に向かって突き進む・・・・・

いつも思うのだが同作家が国内を舞台にした小説で面白かった例がない。唯一「蝦夷地別件」を除いて。

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