垣根涼介著『ボーダー ヒートアイランド4』 2010.4.24 初版 1,700円
オススメ度:★★★☆☆
かって、渋谷でストリート・ファイトのイベントを行い、渋谷を中心とするちょっとワルな若者たちを熱狂させたグループ“雅”はある事件を境にグループを解散した。
グループを率いた若きリーダー、アキとNO.2のカオルの姿も忽然と渋谷の街から消えた。
アキはその後本作のシリーズでその活躍を知ることが出来たのだが、カオルは一体どうしているのであろうか?と、多くの読者が思っていたことであろう。
そのカオルは何と東大生になっていた・・・・
カオルはある種退屈で孤独な学生生活を送っていたのであるが、ある筋から今、“雅”をかたるグループが再び渋谷の街でストリート・ファイトの興行を行っていることを知る。
友人のつてでチケットを入手したカオルはニセ“雅”が主催するイベント会場に足を踏み入れて愕然とする。
ニセモノのアキとカオルがイベントを取り仕切り、会場に集まった若者達に向かって当時のヤクザを潰したのは我々“雅”であったことをとくとくと自慢しているのだった。
これは決して看過できる事態ではないと思ったカオルは何とか音信不通のアキに知らせねばと行動を開始する。
今回はさほど派手なアクションがあるわけでもなく、正直シリーズ第一作『ヒートアイランド』、『ギャングスター・レッスン』そして『サウダージ』を読んでいなければ物語の展開がピンとこないだろう。
それと特筆すべきことは、今回、あの垣根涼介のデビュー作となった『午前三時のルースター』の主役、長瀬慎一郎がカオルの同級生として登場すること。
もちろん、「裏金強奪」グループのプロ犯罪者である柿沢と桃井も登場し、かっての“雅”の中心メンバーたちも登場する。
いわば“オールスター・キャスト”のファンサービスの様相を呈しているわけだ。
したがって、本シリーズを読みついできた読者にはたまらない魅力となるが、そうでなく初めてこのシリーズに触れる読者にはさっぱりワケがわからないかもしれない。
垣根涼介の大ファンである私にとっては、かのデビュー作『午前三時のルースター』を思い起こし(かなり詳細に著者はこの作品内容を本作で描いている)、この作家がたどった作品群のことへも思いをめぐらすことが出来て幸せであった。
本「ヒートアイランド」シリーズは垣根作品の中でも徹底的にエンタメ性を狙ったものであり、軽く読み流して楽しめるシリーズである。
続編もあることを期待している。
オススメ度:★★★☆☆
かって、渋谷でストリート・ファイトのイベントを行い、渋谷を中心とするちょっとワルな若者たちを熱狂させたグループ“雅”はある事件を境にグループを解散した。
グループを率いた若きリーダー、アキとNO.2のカオルの姿も忽然と渋谷の街から消えた。
アキはその後本作のシリーズでその活躍を知ることが出来たのだが、カオルは一体どうしているのであろうか?と、多くの読者が思っていたことであろう。
そのカオルは何と東大生になっていた・・・・
カオルはある種退屈で孤独な学生生活を送っていたのであるが、ある筋から今、“雅”をかたるグループが再び渋谷の街でストリート・ファイトの興行を行っていることを知る。
友人のつてでチケットを入手したカオルはニセ“雅”が主催するイベント会場に足を踏み入れて愕然とする。
ニセモノのアキとカオルがイベントを取り仕切り、会場に集まった若者達に向かって当時のヤクザを潰したのは我々“雅”であったことをとくとくと自慢しているのだった。
これは決して看過できる事態ではないと思ったカオルは何とか音信不通のアキに知らせねばと行動を開始する。
今回はさほど派手なアクションがあるわけでもなく、正直シリーズ第一作『ヒートアイランド』、『ギャングスター・レッスン』そして『サウダージ』を読んでいなければ物語の展開がピンとこないだろう。
それと特筆すべきことは、今回、あの垣根涼介のデビュー作となった『午前三時のルースター』の主役、長瀬慎一郎がカオルの同級生として登場すること。
もちろん、「裏金強奪」グループのプロ犯罪者である柿沢と桃井も登場し、かっての“雅”の中心メンバーたちも登場する。
いわば“オールスター・キャスト”のファンサービスの様相を呈しているわけだ。
したがって、本シリーズを読みついできた読者にはたまらない魅力となるが、そうでなく初めてこのシリーズに触れる読者にはさっぱりワケがわからないかもしれない。
垣根涼介の大ファンである私にとっては、かのデビュー作『午前三時のルースター』を思い起こし(かなり詳細に著者はこの作品内容を本作で描いている)、この作家がたどった作品群のことへも思いをめぐらすことが出来て幸せであった。
本「ヒートアイランド」シリーズは垣根作品の中でも徹底的にエンタメ性を狙ったものであり、軽く読み流して楽しめるシリーズである。
続編もあることを期待している。
自分の感想を書いていて気がつきましたが、慎一郎の苗字は「長瀬」ではなく「中西」です。
ついうっかり夜の10時頃から読み始めたら夜中になり、それで健康を考えて眠ることにしましたが、翌日午前中少し片付けをして、午後もう一度手に取ったら、読み終わるまでやめられない(笑)
おかげさまで楽しみました。
正直この作品を読まなくてもまったく差支えはないようです。
それより『午前3時のルースター』を読んだ方には本当に楽しめる作品です、今回は。
ディックさんは確か『午前3時・・・』を読まれていたと記憶しますが。
このところ仕事に追われて読書時間が大幅に減少しております。秋頃には復活でしょうか・・・・
体調不調だった12~3月頃読んだ本というのが、感想を書いてなくて、どうなっているのかわかりません。
『警官の血』の感想も書いていないに、さい書こうと思ったら本が見つからない(笑)
父の死後、家がなかなか片付かず、本なども整理が進みません。
サッカーのW杯も邪魔をしております。