min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

WORLDWIRED―黎明への使徒

2008-06-20 07:50:05 | 「ハ行」の作家
エリザベス・ベア著『WORLDWIRED―黎明への使徒』ハヤカワ文庫 2008.5.25 発行 880円+tax

オススメ度★★☆☆☆

カナダの恒星艦「モントリオール」では異星人とコンタクトすべくチームが結成された。2つの異星人の船のうち、“鳥かご”と呼んでいる船にジェニーほかチームが船外服を着て近づきコミュニケーションを図ろうとした。
“鳥かご”もそうであるが、“樹木船”と呼ばれるもうひとつの異星人の船とのコンタクト場面はなかなか興味深いものがあるが、これまた内容的には僕の想像力、理解力を遙かに超えているようだ。
読み進むうちに、この著者自身が異星人ではなかろうか?と思えてきたほど(笑)

地球上では全人格プログラム“リチャード”が微笑ロボットを使い、惑星弾でほぼ壊滅的な打撃を受けた地球規模の天候異変をなんとか修復しようと試みが続けられた。
一方、カナダと中国は争いの場を国連に移し互いに丁々発止の論戦を張るのであったが、公聴会の場は中国のサイボーグ化された工作員によって一瞬のうちに修羅場と化した。
ジェニーはカナダ首相を守るべく奮戦するのであるが、著者の銃撃戦の描き方は手慣れた、とは言い難いレベルではなかろうか。

なんとか第3巻まで来てしまったが、最後までオススメ度は星が2つのままであった。これはあくまでも「オススメ度」であって。必ずしも内容の出来具合と比例するものではない。
マニアックなSFファンにはたまらない魅力があるのかも知れないが、そうでない他の読者の誰彼にお勧めする本ではないことを最後に記しておく。