「フォックス・ストーン」
笹本稜平著 文春文庫 2005/08 第1刷 667+tax
かって硝煙と血に満ちたアフリカでフランス外人部隊の傭兵として共に戦った、アメリカ人の戦友が東京のホテルで変死した。傭兵時代には自らがジャズピアニストであることをそぶりにも見せなかった戦友ダグ。今や天才的ジャズピアニストとして世界に知られる存在になっていた。
ヘロインを過多にとっての死亡、ということに不審を抱いたかっての戦友であり親友であった檜垣はダグの死を自殺あるいは事故死とは思わなかった。
親友の死の真相を求めて米国へ渡った檜垣は、ダグの死の背後にある北米とアフリカ大陸を股にかけた巨大な「国際的陰謀」の存在に気付くのであった。
真相に近づこうとすればするほど周囲の大切な人々が殺され、いよいよ真実を確かめる為アフリカへ赴く檜垣。物語は一種のミステリー・サスペンス仕立てで展開され最後の最後まで陰謀の黒幕が明らかにされない。最後に檜垣の心を奈落の底に突き落とす真実とは?
ビアフラ戦争を彷彿とさせる飢餓と殺戮の暗黒大陸を描きながら、そこに蠢く権力への欲望、新たなダイヤモンド鉱脈にからむ巨額な富への欲望が交錯する。
最後まで愛と友情のため命を惜しまない行動を貫く主人公の檜垣。今や著者笹本稜平は国際的スケールの冒険小説をかかせたら当代随一の書き手になったのではなかろうか。
笹本稜平著 文春文庫 2005/08 第1刷 667+tax
かって硝煙と血に満ちたアフリカでフランス外人部隊の傭兵として共に戦った、アメリカ人の戦友が東京のホテルで変死した。傭兵時代には自らがジャズピアニストであることをそぶりにも見せなかった戦友ダグ。今や天才的ジャズピアニストとして世界に知られる存在になっていた。
ヘロインを過多にとっての死亡、ということに不審を抱いたかっての戦友であり親友であった檜垣はダグの死を自殺あるいは事故死とは思わなかった。
親友の死の真相を求めて米国へ渡った檜垣は、ダグの死の背後にある北米とアフリカ大陸を股にかけた巨大な「国際的陰謀」の存在に気付くのであった。
真相に近づこうとすればするほど周囲の大切な人々が殺され、いよいよ真実を確かめる為アフリカへ赴く檜垣。物語は一種のミステリー・サスペンス仕立てで展開され最後の最後まで陰謀の黒幕が明らかにされない。最後に檜垣の心を奈落の底に突き落とす真実とは?
ビアフラ戦争を彷彿とさせる飢餓と殺戮の暗黒大陸を描きながら、そこに蠢く権力への欲望、新たなダイヤモンド鉱脈にからむ巨額な富への欲望が交錯する。
最後まで愛と友情のため命を惜しまない行動を貫く主人公の檜垣。今や著者笹本稜平は国際的スケールの冒険小説をかかせたら当代随一の書き手になったのではなかろうか。