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min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

米映画『ジョン・ウィック』

2015-10-22 21:08:41 | 映画・DVD
米国映画『ジョン・ウィック』(2014年米制作)

おススメ度: ★★☆☆☆

監督: チャド・スタエルスキー

出演:キアヌ・リーブスほか

ジョン(キアヌ)は最愛の妻を病気で亡くし悲嘆に暮れていた。亡くなった女房がジョンに最後に託した物が宅急便で自宅に届いた。それは一匹のビーグル犬であった。
彼女は自らがいなくなった後どうかこの愛犬を私の代わりに愛して欲しいとメッセージに書かれていた。
ビーグル犬は直ぐにジョンになつき何処へ行くにも一緒であった。
ある日ジョンがガソリンスタンドで愛車69年式ムスタングを給油していた時、仲間数人とやってきたロシア語を話すチンピラからこの車を売ってくれないかと頼まれたがニベもなく断った。
数日後の夜、黒ずくめの強盗数人がジョンの家に押し入り、車のキーを奪って彼を昏倒させた。その時盛んに吠えたてた愛犬を族たちは一撃で粉砕したのであった。

実はジョンを襲った一味のリーダーはあるロシアンマフィアのボスの息子であった。親父は直ぐに息子が襲った相手がジョンであることを知った。
ジョンはかってこのマフィアの凄腕の殺し屋であったのだ。結婚を機に離脱を許したのだがその条件は絶対不可能と思われた殺しを遂行することであった。
現在このロシアンマフィアが在るのは実にこの殺しが成功したからであった。ボスはかっての部下であっただジョンに電話し和解の道を探ったが答えは沈黙であった。
ここから後は完全に切れたキアヌがこのマフィア一味を殺って、殺って、殺りまくる極めて単純なストーリー展開となる。それも愛車を盗まれ愛犬を殺されたという理由で。特に亡き妻の形見ともいうべき愛犬が惨殺された恨みは絶大であり、このこと一事をもって何十人という人間を屠っていく。戦闘シーンはモノクロ色調で統一され使われる銃器とカンフーらしきものの組み合わせはガンフー?と呼ばれる。
とにかくストーリーはこれだけで、余程キアヌ様のファンでない限り納得は出来ない作品であろう。
2,3年前の「47Ronin」がそうであったのだが、何とも良き監督と脚本に恵まれない俳優さんだなぁ、というのが感想。

既に続編が決定とあるが辞めておいたほうが良い。どこぞのどなたか、彼にもっと良い脚本の映画を与えてやって欲しい。
彼ほどの孤独感(ぼっち感?)を漂わせる俳優は稀有の存在だ。

ところで一部報道ではバリー・アイスラーの「レインシリーズ」の映画化(先に一度椎名桔平主演で映画化され惨敗!)されたのだが、キアヌ主演で再挑戦ということか?
もしこれが事実なら期待できそうだ。


米国映画『ターミネーター;新起動・ジェニシス』

2015-07-14 16:13:37 | 映画・DVD
米国映画『ターミネーター;新起動・ジェニシス』日本公開:2015.7.10

おススメ度:★★☆☆☆

監督:アラン・テイラー
キャスト:シュワちゃん
     エミリア・クラーク(サラ・コナー役)
     あとは、もう、いっか。  

内容はココ↓みて
http://movie.walkerplus.com/mv55939/

★ネタバレ警報★












★ネタバレ警報★

ま、バレて困るほどのネタを持った映画じゃないのだけど、一応ネタバレ警報を出しておきます。そもそもこの映画は第一作目からしてタイムトラベルで未来からやって来るところから始まるんだけど、こうしたタイムスリップものって話がややこしくなりがちなんですよねぇ。
今回は同じくタイムスリップするなかで発生した時間軸が異なる異次元ワールド、すなわち平行世界(パラレルワールド)を描いている。
登場する人物は同じなんだけど、異次元に存在するもう一人の同一人物。そこに生きる世界もまたもうひとつの地球。極論を言えば例えこちらの世界でターミネーターにサラが殺されたとしてもこちらの歴史は変わらないと。あああ、こうなるともう収拾がつかないのよねぇ。
ターミネーターファンとしてはもちろんポンコツとなってもシュワちゃんT-800を見たいしぃ・・・・あいかわらずT-1000の水銀野郎は嫌いだなぁ。それにジョン・コナー役がヤボ過ぎるぜぃ。エンドロールの途中でまたも、しつこく続編があり得ることを示唆するがこれは明らかに不要だな。そのころポンコツシュワちゃんは墓の下。



米国映画『マッドマックス怒りのデスロード』

2015-06-26 16:24:28 | 映画・DVD
米国映画『マッドマックス怒りのデスロード』(原題:MadMax Fury Road)

上映時間:120分

監督:ジョージ・ミラー
キャスト:トム・ハーディ(マックス)
     シャーリーズ・セロン(フュリオス大隊長)ほか

今年公開される映画の中でも最も期待した映画であった。第一作「マッドマックス」が公開されたのが1979年。映画の中で通行が左側であることに単純に驚くとともにそれがイギリスではなくオーストラリアであったことに更に驚愕したものだ。
オーストラリアでも映画が作られていたんだ!という驚きであった。全編を流れるハードボイルドな映像。主演のメル・ギブソンがとても新鮮な演技で注目されたし、何より使用された車、オートバイがむちゃむちゃカッコイイのであった。
特にメル・ギブソンが乗るカワサキZ1000にシビレた日本の若者がごまんと排出されたに違いない。3作まで4メル・ギブソンが主役を務め彼の世界的映画スターの座を不動のものにした。
1,2作はある意味現代のリアルティーのある物語進行であったが3作目のサンダードームあたりから完全に近未来の砂漠化した地球に移行し、今回は更にその荒廃ぶりが徹底化された感がする。この3作目が作られてから30年経過し、更に台作の制作を狙い続けたジョージ・ミラー監督の執念に感服した。お年は僕よりかなり上の70歳を過ぎたものと思われる。
年を重ねるにつれ動作は鈍くなるものの、脳内のアクション度は倍加されるに違いない。
本作のストーリーは極めて単純で、砂漠の中の独裁者の下から囲われた妻たちが逃げ出した。その裏切りに加担した大隊長こと女戦士のフュリオス。その逃走劇に加わる形になったマックス。そして彼らを追う帝国の車列とバイク群。
120分の上映時間のうち90パーセント以上がカーチャイスと戦闘場面が占める異常ぶり。正にアクションにつぐアクションの連続で息をゆっくりする暇もないほど。こんな映画は初めてだ。
マックス役のトム・ハーディも良いのだが巨大トレーラーを駆るフュリオス大隊長が女性ながら素敵な❝男気❞を発し萌えてしまった。理屈抜きに楽しめた!!!






米映画『アメリカン・スナイパー』

2015-02-25 08:43:50 | 映画・DVD
米国映画『アメリカン・スナイパー』

オススメ度:★★★★★


原作:クリス・カイル著『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』

監督:クリント・イーストウッド

キャスト:ブラッドリー・クーパー(クリス・カイル役)

     シエナ・ミラー(タヤ・カイル役)


イラク戦争に4度派遣された米軍シールズの狙撃手を描いた戦争映画。
2時間12分の間ほとんど緊張しっぱなしで観終わった後は本当に疲れた。
とてつもない、半端ない臨場感なのだ。この映画を観て、あのイラクの戦場に行きたいと思う奴はひとりもいないだろう。
主人公はテキサス生れのカウボーイ。9.11の同時多発テロに触発され、国を守る、という単純素朴な想いで軍に志願。志願する以上最強の軍隊と言われる海軍特殊部隊のシールズに入隊し、過酷な訓練を受けイラクへ派遣された。


狙撃手は昔から味方には救世主となるが、敵にとっては悪魔のような存在だ。したがって万一敵に捕まったら最後、間違いなく嬲り殺しにされる。
イラクの戦場は想像を絶する過酷さである。第一回派遣を終えて帰国したクリスは心を戦場に
残したまま戦場と平和な生活のギャップに悩む。
妻の制止にもかかわらず再び戦場へ向かうクリスであった。こうして4度に渡りイラクに赴き1,000日近く戦闘に加わった。
その後クリスは重度のPTSD(心的外傷後ストレス障害)に罹り復帰するまでに多大の時間と努力が必要であった。
何とか悪夢から脱したクリスを待っていた運命はあまりにも悲惨であった。

クリント・イーストウッド監督は戦争に関して明確に述べている、「戦争を美しく語る者を信じるな」と。
この戦争はけっして美しくなんか描かれていない。同監督の戦争への思いは最後の全く無音のエンド・ロールに現れている。このようなエンディングはかって見たことがない。

この映画を観てかのS.ハンター著「狩りのとき」のボブ・リー・スワガーを思い起こした。彼はベトナム戦争時、北ベトナム一個大隊を相手にしその進撃を阻止したスナイパー。彼はより多くの敵兵を倒したが、女、子供を対象にする必要がなかった分、今回の主人公クリス・カイルよりもメンタル的に楽であったかも知れない。だが、そんな彼も帰国後他人に会うのを避け深い山の中に籠るのであった。

9.11以降、アフガン、イラクに侵攻した米軍は今までに4,500人の戦死者と30,000人近い負傷者を出したと言われる。そして帰還兵から日々20名近い自殺者を出し続けているという。
かって米軍の要請で非戦闘地域ながら駐屯した我が自衛隊であるが、述べ4,000名の隊員の中から40名の自殺者が出たと言う。自衛隊はけっして彼ら米軍と共に地獄の戦場にいくべきではない。
彼らが起こした近代戦争に大義など何一つないのだから。

映画『96時間/レクイエム』20世紀フォックス配給

2015-01-09 16:45:16 | 映画・DVD
監督:オリヴィエ・メガトン
製作・脚本:リュック・ベッソン
casting
リーアム・ニーソン(ブライアン・ミルズ役)
ファムケ・ヤンセン(レノーア役)
マギー・グレイス(キム役)
フォレスト・ウィテカー(ドッツラー警部役)

96時間シリーズの第3作目の作品。原題はTAKEN3。takenとは拉致、誘拐の意。
第1作と2作ではフランスのパリそしてトルコのイスタンブールを舞台に、アルバニア出身のマフィアを相手に娘と前妻を守る為死闘を繰り広げ、第2作目では相手をほぼ全滅させたかに思えた。
娘のキムは大学に通っていたのだが同棲相手とのあいだに子供が出来たらしい。前妻のレノーアは今の夫とはあまりうまく行ってはいないらしい。とはいえ、そこそこ平和な生活に戻っていたのだが・・・・
そんなある日、レノーアがミルズの家で待っているとのメールを受けたミルズが家に帰ってみると何とレノーアがベッドの上で死んでいた。
間髪をおかず警官が駆け付けミルズを逮捕しようとした。誰かが警察に通報したみたいだ。完全に罠だと判断したミルズは咄嗟に警察の手から逃れ、独自に真犯人を探そうと決意した。ここに警察はもちろん、FBI,CIAからも追われる身となったミルズは自らの潔白を証明し、真犯人を突き止める事が出来るのであろうか?

全世界の娘を持つ父親達から熱狂的な支持を受ける?元CIAエージェントの胸のすくようなスーパーアクション・ムービーが封切り、ということで封切り当日に映画館に駆け付けた私であった。いわゆるシリーズもので、第3作目の作品が前作より面白い!などという例はそうあるものではなく、本編も例外ではなかったようだ。とはいえ、そこそこ楽しめる作品であることは確か。金と時間を返せ!とはならないと思う次第。
おそらく、今回で暴力オヤジの暴走?も終わるのでは。主役のリーアム・ニーセンにしても走ったり、ハードアクションをこなすのはシンドそう。いまだに未練たらたらであった前妻には死なれるし、愛する娘は軟弱ボーイフレンドに取られるし、ああ~、哀れな暴走オヤジ。お疲れ様でした。

蛇足:
娘のキムやくを演じるマギー・グレイス嬢。一作目では未だ青臭い女子高生役を演じていたのだが、もうすっかり大人の女の匂いがぷんぷん。いいオンナになりました。もう少しマシな男を見つけて欲しかったなぁ・・・・


おススメ度:★★★☆☆


米映画『フューリー(原題:Fury)』

2014-12-04 16:10:35 | 映画・DVD
米映画『フューリー(原題:Fury)』

おススメ度:★★★★☆


監督:デビッド・エアー
製作総指揮:ブラッド・ピット
キャスト:ブラッド・ピット、ローガン・ラーマンほか

米国映画としての戦争映画は最近少ない気がする。自分が観た戦争映画として記憶している最近の作品としては
プライベート・ライアン(1998年)
シン・レッド・ライン(1999年)
戦場のピアニスト(2003年)
硫黄島からの手紙(2006年)

くらいなもので、往年の作品数と比べると確かに少なくなった気がする。

戦争の舞台は第二次大戦で、ベルリン陥落までほど近いと思われるドイツ国内。連合軍の米国戦車隊の一台のシャーマン中戦車を中心に描く対独侵攻作戦。
この戦車にはあだ名がついている。その名はフューリー(Fury)、“憤激”の意味である。
ウォーダディー軍曹が率いるシャーマン戦車はある激戦の後、操縦士を失った。後方陣地に戻った戦車は故障個所の修理と新兵の補充を受けた。配属された新兵は8週間訓練を受けただけの18才の少年兵。副操縦士として配属されたものの、自ら戦車の中は一度も見たことがないと正直に語るのであった。
4台のシャーマン戦車は歩兵とともに次の攻略地点(村)を目指して出撃した。途中ドイツ兵の待ち伏せに遭い、他の戦車乗員が火だるまとなった。
新兵のノーマンは藪の中に潜む敵兵を見付けたのであるが発砲しなかった。いや出来なかったのであった。味方の死がノーマンのせいだ!と激しく責められるのだが「自分は一分間に60文字タイプする能力はあるが人は殺せない!」と叫ぶ。
そんなノーマンをみたウォーダディー軍曹は捕えたドイツ兵の射殺を彼に命ずる。出来ない!と泣きわめくノーマンを引きずり、手に拳銃を握らせ、力ずくで発砲させドイツ兵を処刑したのであった。
ウォーダディー軍曹は北アフリカ戦線に始めて投入されその後フランス、ベルギー、そしてドイツと転戦して来た。今こうして生きているのは運もあるが、敵を殺して生きてきたのだ。だからお前も敵を殺せ!とせまるのであった。
残り少ない戦車隊4台の次なる任務は交通の要衝となる、ある十字路の確保であった。その地点に向かった車列を突然襲ったのは当時世界最強であったティーガー戦車であった。たちまち3台のシャーマン戦車の装甲が破壊されたのであるが、フューリーは敢然とこのティーガー戦車に立ち向かったのであった。この戦闘場面は本編中でのクライマックスの一つである。
そしてなんとか辿りついた十字路で地雷に触れて立ち往生してしまったのだが、そこへ進軍して来たのはドイツ軍SS大隊の300人であった。5 対300人の戦いとなるのだが、果たしてフューリーは任務を遂行出来たのであろうか?

臨場感溢れる激しい戦闘シーンばかりがこの映画の売りではなく、ハリウッド映画にしてはめずらしく米兵の蛮行(捕虜の私的処刑やら女性へのレイプなど)をも描き出している。戦時での人間の狂気を余すことなく描くことによって「平和は理想であるが歴史は残酷だ」とウォーダディー軍曹の口から吐露させる。
この映画はもちろん戦争映画であるのだが、新兵のノーマンの成長譚でもある。上述のようにタイプしか打てなかった彼が、数々の戦闘を通して、軍曹が語る「フューリーは俺にとって我が家みたいなもんだ」というように、フューリーの家族の一員となっていく物語なのだ。最後に家長でもあるウォーダディー軍曹が息子のようなノーマンに示した“愛情”に観客は涙することになる。



日本映画『紙の月』吉田大八監督

2014-11-17 17:46:31 | 映画・DVD
日本映画『紙の月』吉田大八監督 H26年11月15日封切
原作:角田光代
お奨め度:★★★☆☆

キャスト
• 梅澤梨花 - 宮沢りえ(中学生時代:平祐奈)
• 平林光太 - 池松壮亮
• 相川恵子 - 大島優子
• 梅澤正文 - 田辺誠一
• 隅より子 - 小林聡美
• 井上佑司 - 近藤芳正
• 平林孝三 - 石橋蓮司

角田光代氏の同名の原作「紙の月」は読んでいない。いつも原作あって映画化されたものは原作を先に読むべし、と言いながらも今回は原作を読んでないし、またあまり読む気がしない。ストーリーは平凡な主婦が銀行の契約社員となり、ある日若い男に狂って貢ぐ為、顧客の預金に手をつける、と言ったもので特に目新しい内容ではない。
とにかく観に行った最大の理由は宮沢りえさんを見たかったから、それだけです。

彼女はここ十年くらい舞台に専念したいということで、演技の活躍の場を銀幕から舞台に移しており、劇場用映画で彼女の姿を最後に観たのは2002年の『たそがれ清兵衛』以来である。
齢を重ね更に美しさが増した宮澤りえさんを見るのは大いに楽しみであった。
映画の感想から言えば、やはり物語は陳腐でありもともと期待しなかったから構わないのであるが、銀行員の彼女が何故あんなチンケな若造に惹かれたかの描写があまりに希薄なため、物語のリアリティに欠けた。
主人公梅澤梨花が自らの人生を全て投げ打っても“貢ぐ”対象とは思えない。個人的には若き大学生役を演じた池松壮亮くんには悪いのだが公開時期が悪すぎた。
先のTBSドラマ「MOZU」の暗殺者役の印象が強すぎて、りえさんとの濡れ場には興醒め。
ただし、宮澤りえさんの演技力はそんなハンディをも乗り越え、物語の前半部分(優秀な銀行員としての外回り)そして中間部分(若き不倫相手との絶頂期)後半部分(やがて横領が発覚し追い詰められていく時期)を見事に演じ切ったと思う。

そして忘れてはならないのは秀逸な脇役陣たちの演技。特に資産家を演じた石橋蓮司さんとお局ベテラン銀行員役の小林聡美さんに拍手したい。

ところで結局この物語のテーマは一体何んだったのだろう?
女子学生時代に味わったキリスト教の教えの矛盾なのか。他人へ献身的に尽くすことに喜びを得られる主人公の業のせいか、はたまた子供が授からない中年主婦のあがきなのか。
表題の「紙の月」とは偽物の月であり、自ら幸福かと思われた人生もまたまがいものであったのか。




DVD『アウトロー』米パラマウント映画

2014-09-16 17:10:05 | 映画・DVD
DVD『アウトロー』米パラマウント映画

おススメ度:★★★☆☆


監督:クリストファー・マッカリー
キャスト:トム・クルーズ(ジャック・リーチャー)
ロザムンド・パイク8ヘレン・ロディン)
ベルナー・ヘルツォーク(ザ・ゼック)


やはり2時間ちょっとで原作の内容を全てカバーするのは至難の技。特に物語の導入部から謎解きをやってしまうのは興醒めだなぁ。原作で読ませる主人公の謎解きの部分が面白いのだけどもね。
あと美人のローカルTV局ニュースキャシターを省いてしまったのは残念!それと人質奪回シーンは原作のほうがはるかにスリリング。
いつも思うのだけど、映画を観る前に必ず原作を読んでおいたほうが楽しめる。
さて、先日の原作を読んで、映画化を語った時の課題であった「原作主人公のジャック・リーチャーとトム・クルーズとのギャップ」であるが、トムのリーチャー役はけっして悪くなかったと思う。M.I.とはかなり感じが違う。こんな冷徹な役もこなせるんだ!と感心してしまった。

最近観た映画「バトル・フロント」他寸評

2014-08-22 20:35:47 | 映画・DVD
最近観た映画「バトル・フロント」他寸評

1.『オール・ユー・ニード・イズ・キル』

おススメ度:★★★☆☆

【日本原作、トム・クルーズ主演!】という宣伝文句だけで観てしまった。同名の小説(ライトノベル)があるそうだが、もちろん読んでいない。
物語は近未来の地球。エイリアンと人類の攻防戦が繰り広げられているのだが、その最前線に送られてしまった戦闘ド素人のトム・クルーズ。タコともクモとも思われるエイリアンのキリング・マシーンに簡単に殺されてしまう。
だが彼が気がつけば戦闘前日の同じ場面に戻っている。また出撃。そして殺されまた元に戻る。こんなあり得ない事態を何回か繰り返すうちに、同じような境遇にある女性兵士の存在に気づくのであった。
どうも殺される寸前にエイリアンの親玉(何体かあるみたい)の血しぶきを浴びたせいらしいと推測する。どうもこのエイリアンは時空をコントロールする術を持っているらしい。
したがって人類に勝ち目はない。これを逆手に取って彼と彼女は反撃を試みるのであった。
とのかく屁理屈をこねずこの未来型戦闘を楽しめば良い。トム・クルーズを始め“強襲部隊”が着る戦闘スーツが超カッコいいのだから。重量が50kgを超えるアーヌド・スーツを着た撮影はさぞきつかったことだろう。

2.『GOZILLA』

おススメ度:★★☆☆☆

御存じ円谷監督がつくった怪獣映画「ゴジラ」を原案に作られたハリウッド映画。渡辺謙が芹沢博士役を演じている。確か本作の前に一度ゴジラ映画がハリウッドでリメイクされたことがあったが、あれはゴジラというよりも「ジェラシックパーク」風の恐竜の一種じゃないの?と思われる代物で興ざめした思い出がある。
今回は日本のゴジラ・オリジナルにかなり近いものがあり、必殺技の熱放射能の放射があったりもする。
GOZILLA復活と同時に二匹の怪獣が誕生してアメリカを襲うのであるが、これがまたダサイ怪獣で、強いていえば「キングギドラ」を模したものと考えられるが、キングギドラのほうが遥かにカッコ良く美しい。物語のクライマックスはGOZILLA 対ダサ?キングギドラの対決シーン。結果は?GOZILLAは人類を救う救世主?なんとも妙な感じを受けてしまった。謙さんの英語、「ラストサムライ」の時より随分と上手になってます。
3.『バトル・フロント』

★★★☆☆

あのS.スタローンが自ら主演しようと思って脚本を書いたとか。しかし主演は「トランスポーター」シリーズで一躍人気俳優になったジェイソン・ステイサム。
スタローンとは「エクスペンダブル1&2」で共演し気に入られたのであろうか。スタローンでは年を取り過ぎだからしょうがない。
“俺の娘に手を出すヤツはぶち殺す!”そのまんまの映画。この手の父と娘の映画といえば「96時間」。リーアム・ニーソン演じる父親は元CIA要員。退職したとはいえ娘を誘拐した相手を容赦なくブチ殺していく。
対する本作のジェイソン・ステイサム演じる父親は凄腕の元潜入麻薬捜査官。もちろん強いこと強いこと。
ストーリーに新鮮味は無いものの、日常生活でクサクサしている人にはうってつけの作品。


米映画『キャプテン・フィリップス』

2013-12-03 16:30:33 | 映画・DVD
米映画『キャプテン・フィリップス』

監督: ポール・グリーングラス

原作: リチャード・フィリップス / スティーヴン・タッティ

主演:トム・ハンクス

オススメ度:★★★★☆


2009年オマーンからケニア・モンバサ港に向かった米国船籍のコンテナ船がソマリア沖でソマリア海賊に襲われ、船長が捕えられ救出されるまでの4日間を描いた実話。
ソマリア沖の海賊についてはみなさんもニュースで知っているかと思いますが、その実態についてはあまり知られていないかも。
映画の中でも彼らは自身のことをソマリア漁民と称しておりますが実際は漁民とはかけはなれた武装勢力の戦闘部隊と言えるでしょう。もちろん中には現地でリクルートされた漁民もいるでしょうが。
ソマリアに関して言えば1977年に隣国エティオピアとの間で“オガデン戦争”が勃発し、結果的にはエティオピア軍に押し戻されたソマリア。その後多くの反政府武装組織が跋扈し、ほとんど無政府状態の様相を呈しているようです。
ソマリア沖の海賊はこうした武装勢力の資金源獲得のため行われ始め、その被害額は甚大なものとなっています。

さて、作品ですが極めてドキュメンタリータッチに撮られた映像はリアル感にあふれ、テンポ良く進むストーリー展開は手に汗握る迫力に満ちております。
結末は分かってはいるもののハラハラドキドキ!主演のトム・ハンクスの好演が光ります。今まで何となく彼の演技にヤボッたさを感じつづけていたのですが今回はお見事!と言っても過言ではありません。

最後の救出劇はアッサリと観る方がたが多いかと思うのですが、僕個人の感想としては米軍の非情な冷徹さが恐ろしかったです。
自衛隊もこの海域に出動している昨今ではありますが、果たして我が自衛隊は対処できるのでしょうか?