sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

磯江毅展

2011-12-26 | 芸術、とか
前に作品集を買って大騒ぎした画家
磯江毅展が奈良に来てたのですが
(→磯江毅「写実考」日記
何となく忙しくしてるうちに最終日になってしまい
あわてて、見に行きました。

奈良は遠いと思うけど
行ってみると、いつも、思ってたより近い。
時間的には京都とかわんない気がします。
今回も、すいすいと電車に乗れて
家から県立美術館まで1時間半ちょっとで着いちゃった。

美術館の前で年配の小柄な女性が
もうチケットは持ってますか?と若いカップルに聞いてて
カップルの、ハイという答えにがっかりした様子をしていたので
わたし、今からチケット買うので、
もし余ってるなら買いましょうか?と声をかけました。
そうしたら、いえいえ、頂き物なので差し上げたいんですよ、と
タダでくれた。
お金のことじゃなく、なんだかうれしくていい気分になります。

さて、磯江毅ですが
出ている絵は作品集で見たものがほとんどです。
売っている図録も同じ作品集に学芸員の解説をつけただけのもので
特に目新しいものはない。
でもやっぱり実物はすごいですねぇ。

ただ、実物は印刷とは違う!わーっ!って
よく感じるような圧倒的な感じではないのです。
展覧会で見る大概の作品は
実物のあとでは印刷はがっかりしすぎて
買う気にもならないのですが
(水彩でも油絵でも日本画でもそうです)
磯江毅の場合は、印刷にがっかりしないのです。
つまり、印刷で劣化しない絵だと思うのです。
そういう絵って滅多にない。
印刷技術の問題ではなく、
彼の絵が強く強引に心に入り込み訴えてくるものではなく
ただ静かにそこにあり、こちらから歩み寄り奥に分け入ることで
秘密が垣間見えるような絵だからかな。
光を放つというより
光は奥に潜んでいるような絵だからかな。
作品集というのは、そういう絵には、いいものです。
自分と絵だけの世界で、邪魔されるものなく向き合い
細部までなめるように見ることもできる。
実際、展示を見ている時
指定された足元のラインを飛び越えて
至近距離で隅々まで見てみたい、という気持ちになり
家に帰って作品集でこころゆくまで一人味わいたいと思いましたから。

とはいえ、実物には実物の存在感と力があります。
最終日ぎりぎりだったけど、見に行けてよかった。

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2 コメント

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(^_^) (晴治)
2011-12-30 10:23:12
いずれにしても観に行けて良かったですね♪
良い年末年始をお過ごし下さい。
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>晴治さん (sigh)
2011-12-30 14:30:27
本当に、あんなに騒いでたのに
最終日ぎりぎりなんて、あぶなかった!ダメなわたしですw
でも見に行けてよかったです。

晴治さんとこも、あたたかい年末年始を!
返信する

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