●今朝の新聞や各報道機関は、衆議院選挙の中盤情勢を伝えています。予想通りというか、反して言うかはそれぞれでしょうが、前回衆議院選挙の結果を受けて、参議院選で一定程度効果を上げた野党統一市民連合が、小池新党の余波で崩れ今のところ野党系分裂状況で、前回衆議院選挙と同様の予測になっています。毎日新聞の予測でも、自公300超、希望失速、立憲堅調となっています。
●しかし、前回の衆議院選挙と違うのは、安倍内閣の支持率が、不支持率がうわまわり、与党が増えることを望んでいる中で、自公が解散前同様の状況であることだ。小沢一郎氏は、野党結集で政権交代とこの3年共産党とも協議し、参議院選挙で一定程度の成果を上げ、仕上げを衆議院選挙と考えていたのであろうが、昨年の都知事選挙、そして今年7月の都議選で圧勝した小池氏(都民ファースト)の取り扱いが、このような状況を生んだのであろう。
●民進党の腰が定まっていなかったのがここへきて、一気に解体へとつながったのか?民進党には、真のリーダーがいなかった。政権交代し時には、総理候補に鳩山氏なり、小沢氏なり、国民が期待していい存在があったが、政権を失ってからの民主党から民進党には、国民が「まあ…」と言える人材がいなかったように思います。それが、この政党の方向が定まらないもっとも大きな理由であったように思います。
●代表選で前原氏が代表になり、幹事長に大島氏(地元の代議士ですが)がなった時に、民進党が本当に党内力学を調整し、衆議院選挙に一致して立ち向かう体制が取れるのか、懸念を持っていました。なぜか、大島さんはいい人ですが、白黒が苦手な人のようですから、調整の話は聞くだろうが、剛腕はほとんど期待できないと思っていました。どうも今回の前原クーデーターには、大島さんも知らなかったのではないでしょうか。
●そうこうしているうちに、離党者が次々に出、その対応に追われているうちに衆議院解散が事実化し、小池氏が新党を打ち上げるとともに、前原氏が小池新党に合流・民進解党を公表し、一気に野党再編、一気に与野党対決の構図になるかと期待したが、小池氏が排除の論理を表明、これに民進党離党した細野が「総理や代表経験者は希望の党は公認しない」と追い打ち掛けて、一気に野党分裂を誘導した。若狭氏にしろ、細野氏にしろ、戦略のない小物ですから、希望の党も人材不足。小池にはまって「一環」の終わり。
●この時に、岡田元代表が、排除された民進党の候補予定者の受け皿に決起すれば、「男」になったが、彼もまた派閥を持たない性格で無所属を表明したが、間髪入れず枝野氏が、小池氏に対抗するように一人で記者会見を開き「立憲民主党」の設立を表明し、時の人になりました。ここからは希望の党は次々と失態を繰り返し、都知事選、都議選の勢いを失っていき、公示日に小池氏の立候補がなかったところで「勝負あり」、野党バラバラで自公に再び勢いを与えたように思います。まさに俺が俺がの政治家気質がが、マイナスに働く結果になったように思えます。失敗から学んだはずが、最後に活かされていない。残りの6日間、何とか野党は巻き返し、緊張感ある国会になるように祈ります。