四輪クドウの独り言

見えたまま、聴こえたまま、感じたまま…

少子化対策「異次元」の議論。判断基準の「次元」の根拠は何もなく空虚な議論。少子化も高齢化も50年前からの課題

2023-01-31 15:25:59 | 日記

●1月も今日は月末。めっちゃ寒い日が続いています。4日が立春ですが、今年の寒波は近年に経験したことのない寒さです。自分北海道の出身ですが、関東のからっ風は骨に沁みます。「春よ来い早く来い…」と待っています。

●国会で子ども子育て支援について「異次元の…」が議論されています。私は岸田首相の発言を聴いていて「異次元」を「次元の違う」と言い換えても、そもそも「次元」をどこに置いているのかが不明です。たとえば少子化問題とすれば、厚生労働省が公表した現在の合計特殊出生率は2019年1.36%(87万人)で2040年(仮定)に1.43%(74万人)です。異次元または次元が違う対策では、今後1.80%~2%を目指すということなのか。出生率は1950年3.65%(234万人)で1975年1.91(190万人)でついに2を割り込み、2005年に1.26%(106万人)と危機的状況になりました。

●私は1970年に出版社で「生涯学習」の担当しており、この年に我が国の高齢化率が7%になり、「高齢化」社会になりました。生涯学習のキーワードの一つに高齢化社会への対応がありました。当時すでに出生率も2を割り込む可能性が高く文部省も将来の児童生徒数に強い関心を持っていました。我が国の高齢化問題は1995年に高齢化率が14.3%となり「高齢」社会になり、現在は「超」高齢社会です。

●そもそも少子化も高齢化も人口減少化も、今から50年前に課題と上がっていました。しかし政治は高度経済成長の中でこのような長期的な問題から目をそむけ、学校教育も社会人の教育機会も次の時代の在り方を放棄していたといえます。育児休暇中に職業スキルの取得を岸田総理は発言したが、これは生涯学習のリカレント教育の一環で既に提言されていました。先送り先送りした結果の対応ですから、成果の確実性が解らないままに政策を進めても、異次元の結果が得られるのか。国会できっちと「数字」と「科学性」を基本に議論していただきたいものです。

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