四輪クドウの独り言

見えたまま、聴こえたまま、感じたまま…

永戸氏の講演「自治の力を呼び戻せ」の共感。公有地にホテル建設について。駐車場廃止だけが否決の理由ではない

2017-06-25 11:10:46 | 日記

●昨日は午前中、文化センターで行われた講演を聞きに行きました。主催は革新懇きたもとで、講師はワーカーズセンターの理事長の永戸祐三さんでした。永戸氏とは、10年来の付き合いで、学生運動から労働運動そしてワーカーズコープの運動と、常に市民の側から、民主主義における「自治」を追い求めてきています。現在の憲法改正、国家主義に強い危機感を持っています。最も懸念していることは、2020年の東京五輪に目を向けさせ、天皇退位と元号の改定を国民行事にし、憲法改正の国民投票と総選挙を抱き合わせにし、戦後日本の姿を変えようとしている。今こそ「自治」を高め、市民の時代、地域の時代を拓くことが必要である。との講演は、私の心を揺さぶるのに十分でした。民主主義の原点である「自治」の力を呼び戻そう!それを強く感じた2時間でした。

 

●駅東口の駐車場の条例否決ですが、これは駐車場の廃止だけの問題はないのです。今議会は駐車場の廃止条例ですから駐車が少ないとか、他にあればということをおっしゃる方もいらっしゃいますが、単純ではありません。駐車場だけでいうと、115千件ぐらいの利用があり、内半数以上が30分無料の利用者と推測できます。現在約800万円の駐車場利用料収入があります。半数以上の無料を利用料換算すれば、同じぐらいの金額になり、市民への行政サービスとしては高く評価されているでしょう。しかし、今回の反対理由は、駐車場の移転や廃止の問題だけではありません。

●私たち多くの反対された議員は、市民の共有財産である公有地(普通財産)が、このような民間の事業者に長期間にわたって貸し出すことに疑問を持っています。公有地を民間事業者に貸し出す(定期借地権で30年以上)のは慎重であるべきと言ってきました。多くの自治体が、公有地の長期にわたる貸し出しは、まずは公共性ある施設(学校や病院、福祉施設等)や事業者(市と共同または公的機関)です。民間事業者に貸し出す場合は「大手の安定的な事業者」であり、また建築する建物は解体しやすい建物が条件です。

●駅東口の活性化は、ホテル建設だけなのか。今回の進出ホテル事業者は、審査会議でも350点の基準に、355点というものです。ある市民が、セレクトホテルズグループの調査をされ、メールをいただきました。「この会社は、基本ホテル業のコンサルタントで、組織図にはニュースカイホテルとセレクトンホテルと言う部門名もあります。後者は海外のホテルに関する部門のようです。36個のホテルの名前があります。どうやらセレクトホテルグループなるものは、ホテルに社員を貸し出したり、お客の予約をとる等の業務を行っているものと思います。以上の情報を総合すると、直営ホテルは少なく(唯一山形グランドホテルかも)ホテル業務の一部を請け負うことが主業務と考えられます。ホテル経営については2年前に始めたのみと言えるかもしれません。」というものでした。

●私は、30年後に建物を解体し更地で戻すことになっていますが、一つは、30年後の北本市は人口が5万人ぐらいのまちで、駅前のこの土地が更地で戻って来て何に、使うことができるでしょうか。二つ目は、解体費用を契約時に補償積み立てさせる、また権利金に上乗せさせるなどを他の自治体では行っています。北本市は保証人で言っていますが、最悪事業者が破たんしたなどの場合は、転売されることもあり、慎重な対応を求めています。

●駅東口の活性化は、民間地権者・オーナーをその気にさせて、本格的な地域活性化を進めなければ、ホテルの進出だけでは一時しのぎになってしまいます。イオンの撤退など、北本駅周辺のスプロール化は急速に進んでいます。一例ですが、北九州市小倉区のように、総合的に活性化させるために、駅周辺に「エリアマネージメント」を導入し、公民連携でリノベーションを図ることが不可欠と思います。トリ(鳥のように全体を見て)・ムシ(虫のように地べたを這いずり回る)で、みらいと現実をマッチさせるよう再考したらどうでしょうか。

http://www.yamorisha.com/

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