ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

人は垂直面を見つけると、貼りたくなるのかもしれない。

2009年11月24日 | Weblog
「壁の本」杉浦貴美子著より。

この自宅の二階の窓からは、隣の家のコンクリートの壁が見え、その上のフェンスの部分にはある政党の顔写真つきのポスターが貼られている。そこではフェンスも壁の一部だと考えられる。またそのすぐ横のコンクリート製の電信柱には不動産の張り紙がしてある。

家の中の壁を見渡せば、そこにはカレンダー、ポスター、小さな額、ちょっとしたチラシのほかにクローゼットのドア横の柱には色とりどりのシールが数十枚も貼られている。離れてみればカラフルな1本の線になっている。

つまり、それがフレーズにあげた垂直面だったのだ。それらは1センチ×2センチほどで、青、緑、黄色、白、オレンジ、紫色をしたクリーニング屋から引き取った衣類に付けられているものだった。なぜか意味もなく剥がしたら捨てずに貼りたくなってしまうのだった。

また食パンなどを買うと透明な袋に応募券のようなシールが付いていることがある。それらも、同様に食卓横の木の壁の部分に張り付けたままだ。シールを剥がしたところで、応募したことなどないまま数年が経っている。「とりあえず」、がそのままになっているだけなのだが。