26日(金)の夕刊の特集に、社会活動家・湯浅誠さんへのインタビュー記事があった。湯浅さんが村長を務めた「年越し派遣村」はインパクトがあった。当時の開村式での挨拶の写真も掲載されているが、2008年12月31日とあり14年も前だったのだと時の流れを改めて思った。「豊かな国」日本と単純に考えていた私に、豊かさの裏に潜む貧困という闇を突きつけられた。という思いがあった。
それから14年、雇用関係の悪化やコロナ禍も加わり貧困格差の問題はさらに深刻さを増しているように感じる。30年余り、この問題に関わってきた湯浅さんの言葉は平易だが心に届く。その中で湯浅さんが考える民主主義とは何か?という話は特に心に残った。
「今時点での解釈では、共にあること。共生ですかね。どんなに気が合わない相手でも、同じ空気を吸えることでしょうか」。いわば、相手が出ていくか、自分が出ていくか、二者択一にならないこと。反対に、分断とはどちらかを選び、一緒にいられないこと。「顔を見るのも意見を聞くのも嫌で、すみ分けること」と定義する。
そのうえで、7月の安倍晋三元首相の銃撃事件には衝撃を受けた。「共生できないという最たる現象です。相手がこの世界から消えるか、自分が消えるか、どちらかだと思い込んで犯行に及んだ。意見の合わない相手とも話し合いのテーブルに座らなければいけないことを、私たちは学び直さなければいけない」と警鐘を鳴らす。
「それが民主主義なんです。話し合いを可能にするものとして、居場所は重要なのです」
自殺者の増加と凶悪事件の多発という現象を考える視点を与えてもらった。
それから14年、雇用関係の悪化やコロナ禍も加わり貧困格差の問題はさらに深刻さを増しているように感じる。30年余り、この問題に関わってきた湯浅さんの言葉は平易だが心に届く。その中で湯浅さんが考える民主主義とは何か?という話は特に心に残った。
「今時点での解釈では、共にあること。共生ですかね。どんなに気が合わない相手でも、同じ空気を吸えることでしょうか」。いわば、相手が出ていくか、自分が出ていくか、二者択一にならないこと。反対に、分断とはどちらかを選び、一緒にいられないこと。「顔を見るのも意見を聞くのも嫌で、すみ分けること」と定義する。
そのうえで、7月の安倍晋三元首相の銃撃事件には衝撃を受けた。「共生できないという最たる現象です。相手がこの世界から消えるか、自分が消えるか、どちらかだと思い込んで犯行に及んだ。意見の合わない相手とも話し合いのテーブルに座らなければいけないことを、私たちは学び直さなければいけない」と警鐘を鳴らす。
「それが民主主義なんです。話し合いを可能にするものとして、居場所は重要なのです」
自殺者の増加と凶悪事件の多発という現象を考える視点を与えてもらった。