金曜夜10時からNHKEテレである「にっぽんの芸能」はよく見る。前半の“花鳥風月堂”は歌舞伎などの名場面のさわりをわかりやすく解説してくれるのでありがたい。後半の“芸能百花繚乱”はさまざまなジャンルの至芸を取り上げてくれるので日本で育まれてきた芸能を俯瞰できるので気楽に楽しんでいる。
前半と後半の間に、民放であればCMにあたるものがはさまる。メルヘンチックなアニメに詩そして最後に季語という構成。今日はブランコをこぐ女性。「うきうきすることがある日は 大人だってこぎたくなるのよ」みたいな内容の言葉が添えられていた。「うつうつする日は こがずに座り込むか」などとかる~く見ていたが、最後に季語『鞦韆(しゅうせん)』と出たとき「ん!?」と身を乗り出した。俳句に堪能な人ならば常識的な言葉かもしれないが、私には映像と言葉の関係がつながらない。
いそいで2階に上がり、“日本の歳時記”(小学館)で調べた。
【鞦韆(しゅうせん】秋千・ぶらんこ・ふらここ・ふらんど・ゆさわり・半仙戯(はんせんぎ)
「ぶらんこ」の名から西洋伝来の遊びと思われているが、中国の鞦韆が伝わったものである。古代中国では、寒食(かんしょく)[清明(せいめい)の前日、四月四日頃]、あるいは春節(しゅんせつ)[旧正月]に鞦韆に乗る風習があった。唐の玄宗皇帝は「半仙戯」と呼んだ。乗って漕げば半ば仙人になったような気分になるというのだ。日本での呼び名は「ぶらんこ」をはじめ、「ふらここ」「ふらんど」「ゆさわり」など、どれも「振る」「揺る」に関わりがある。
ふらここや花を洩れ来るわらひ声 (嘯山)
ふらここの会釈こぼるる高みより (太祇)
ふらんどや桜の花をもちながら (一茶)
鞦韆を蹴って下り立つ芝生かな (数藤五城)
鞦韆に腰かけて読む手紙かな (星野立子)
先日衝動買いした電子辞書に入っている“現代俳句歳時記”“合本俳句歳時記”でも見てみた。説明は微妙に違うが共通してあった例句が1つ。
鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし(三橋鷹女)
前半と後半の間に、民放であればCMにあたるものがはさまる。メルヘンチックなアニメに詩そして最後に季語という構成。今日はブランコをこぐ女性。「うきうきすることがある日は 大人だってこぎたくなるのよ」みたいな内容の言葉が添えられていた。「うつうつする日は こがずに座り込むか」などとかる~く見ていたが、最後に季語『鞦韆(しゅうせん)』と出たとき「ん!?」と身を乗り出した。俳句に堪能な人ならば常識的な言葉かもしれないが、私には映像と言葉の関係がつながらない。
いそいで2階に上がり、“日本の歳時記”(小学館)で調べた。
【鞦韆(しゅうせん】秋千・ぶらんこ・ふらここ・ふらんど・ゆさわり・半仙戯(はんせんぎ)
「ぶらんこ」の名から西洋伝来の遊びと思われているが、中国の鞦韆が伝わったものである。古代中国では、寒食(かんしょく)[清明(せいめい)の前日、四月四日頃]、あるいは春節(しゅんせつ)[旧正月]に鞦韆に乗る風習があった。唐の玄宗皇帝は「半仙戯」と呼んだ。乗って漕げば半ば仙人になったような気分になるというのだ。日本での呼び名は「ぶらんこ」をはじめ、「ふらここ」「ふらんど」「ゆさわり」など、どれも「振る」「揺る」に関わりがある。
ふらここや花を洩れ来るわらひ声 (嘯山)
ふらここの会釈こぼるる高みより (太祇)
ふらんどや桜の花をもちながら (一茶)
鞦韆を蹴って下り立つ芝生かな (数藤五城)
鞦韆に腰かけて読む手紙かな (星野立子)
先日衝動買いした電子辞書に入っている“現代俳句歳時記”“合本俳句歳時記”でも見てみた。説明は微妙に違うが共通してあった例句が1つ。
鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし(三橋鷹女)