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素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

清滝峠を自転車で越える

2012年04月02日 | 日記
白木蓮(はくれん)の散るべく風にさからへる (中村汀女) 

 モクレンの白い花が目立つようになった。葉がないだけに花の存在が際立つ。風に翻弄されているのではなく、散るために風に立ち向かっていると映った姿には凛としたものを感じる。散歩中のおばさんが「花は正直やね、春になるといつのまにかちゃんと咲いてくる。それに比べて人間は」と誰に言うでもなくつぶやいて歩いて行った。

 「明日は大荒れの天気になりますので今日一日、太陽の日ざしをしっかり利用しましょう」は天気予報士の弁。それじゃと午前中は布団干しやら庭の手入れなどに精を出し、午後からは自転車で清滝峠を越えてみようと思った。

 自転車で奈良方面に行こうと思うと生駒山系を越えなければいけない。国道168号(磐船街道)か国道163号(清滝街道)のどちらかである。磐船街道はカーブが多く道幅に余裕がない上に交通量が多い。もたもたと自転車で走れば渋滞を引き起こす。車を運転する立場になればイライラと精神衛生に悪い。清滝街道は歩いてなら何度も越えているがカーブが少ない分だけのぼりがきついという印象がある。

 いづれもマイナス要素が多いので避けていた。しかし、春の陽気にさそわれてというか新年度のスタートという空気に押された感じで、清滝峠に向かった。歩いた時に感じたよりはきつくはなかった。一部を除いて歩道も確保されているし、大半の車は清滝トンネルを抜けるので交通量も多くないので気分的にも楽であった。ここは使えるという結論が出た。峠をのぼり終わった後の下りの爽快感は歩きでは味わえないものである。家から40分余りで田原の集落まで行くことができた。

 帰りは田原の集落の間をぬけて磐船街道に出て一気に下ることにした。下りであればスピードも出るので何とかなるだろうと考えた。磐船街道の入口付近にある磐船神社に安全祈願とその他もろもろをお願いしてからくだりに入った。
   清滝よりは交通量も多くスリルがあった。トラックに背後につかれた時の圧迫感は相当なものである。路側に余裕がある所で脇に止まってやり過ごしたが、案の定10台ほどの車の列をつくっていた。「ごめんなさい」である。3ヶ所ほど余裕のない場所があるので車のとぎれるタイミングをはかりながらの走行となった。くだりだから良かったがのぼりとなるときついものがあると改めて思った。

 2時間足らずの走りであったが、奈良方面へのルートの取りかたがイメージできてよかった。 
コメント (1)
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