TPPという言葉が最近のマスコミを賑わしています。その具体的な内容はこのURLでご確認下さい。http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/index.html#tpp-01
このTPP、アメリカだけが得をしてその他の参加国は損をする不平等条約のように言われています。果たしてそうでしょうか
国は無いものとして、生産者の立場と消費者の立場で損得を考えてみますと・・・ これまで高い関税で保護されてきた国内の物産・・・これは国内の生産者の立場では、関税が無くなるから関税が無い分だけ外国の物産が安く国内に流れ込んで来ると見えます。この現象を国内の消費者の立場で考えると、とてつもなく安い外国の物産が入手できることになります。この局面だけ見ると、関税撤廃は消費者の目線では大歓迎ですが、生産者の目線ではとんでもないということになります。
現実には国は存在しますから・・・GDP的観点から国内経済水準全般に与える中長期的な影響を考える必要がありますが、これが実は大変な問題なのです資本主義経済の大原則は、経済の規模が年次的になだらかな右肩上がりの経済・・・銀行預金に利息が付くのもこの右肩上がりを前提としているからです。つまり、タイム イズ マネー。 これがTPPに参加して、右肩下がりになると(参加条件次第だが、もし無条件なら物理的に右肩が下がります)、タイム イズ ロス・・・で極言すれば、銀行預金に預金期間に応じた口座保管料がかかってきます。それどころか、そもそも長期的には銀行業が成り立ちません つまり国家自身が今の経済水準を維持したままでは成り立たないのです。・・・が、ここでもう一度「人が生きるために食べる」という原点に返って冷静に大河の流れの方向を見定めねばなりません
メーカーのように生産拠点が移動できる産業と農業のように生産拠点が移動できない産業に、今は、分けて考えねばなりません。皆さんで考えてみて下さいネ。