とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

再び東栄丸

2011-08-16 14:08:29 | 日記
再び東栄丸





 これが以前紹介した「相馬港」と題する油彩画である。制作は1999年と記してある。作者名はここでは一応伏せておく。画面のサインでは判読できないと思う。右側の船が「東栄丸」である。
 中央の木造の小屋がアクセントになっている。水平線を眺めていると、今にも津波が押し寄せてくるような気持ちになり、この穏やかな眺めが束の間の幻に思えてくる。この日、この画家も漁港の関係者も将来の悪夢を想像だにしていなかったと思う。
 ところでここでこうして停泊していた数隻の船はどうなったのであろうか。名前がはっきりしているのは右側の「東栄丸」だけである。沖に流されていても奇跡的に見つかるということもありはしないか。いや、だめだろう。
 もし、この船のことに関する情報が分かれば、持ち主が判明する手がかりとなる。私は未だその努力をしていない。・・・いや、どうしてもできないのである。
 もし、持ち主が判明すれば、持ち主、もしくは漁業関係者にこの絵を謹んで送呈したい。ほんとうにそう思っている。この絵は今玄関に掲げている。

(参考映像)

これは奇跡だ!!あの津波の最中この船たちはどうしていたのだろう。この中にその船はいないか。いや、どの船でもいい、助かった船があったことの奇跡を喜びと思いたい。

福島県相馬市 相馬港 生き残った船たち




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