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混迷する日本のゆくえを多面的に考える

年金を考える 女性の年金はなぜ低いのか 独身女性の老後

2014-06-17 12:46:00 | 女性の地位
日経に女性の年金の記事がでていた。

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おひとりさま女性、「自分年金」2600万円への道 2014/3/2

 女性が生涯独身でいることを決めたら、早めに老後資金の見通しを確認しよう。一般に女性は男性より長生きなうえ、公的年金の支給額が少ない。そのため年金の不足分を補う「自分年金」づくりを強く意識する必要がある。漠然とした不安を抱えるより、備えるべき額を把握してすぐに動き出した方が賢明だ。

 「私の年金、これだけしかないの?」。都内に住むシングルの会社員、山田涼子さん(41、仮名)は初めて日本年金機構の「ねんきんネット」で見込み額を調べてショックを受けた。このまま働き続けると65歳から受け取る年金は月14万円程度。マンション購入の相談で訪れたファイナンシャルプランナーに老後への備え不足を指摘され、慌てて家計の見直しと積み立てを始めた。山田さんの年金額は女性にしては少なくない。厚生労働省によると女性の厚生年金の平均月額は10万2千円。現役時代の給与と加入期間で決まるため、女性は男性より少ない傾向が顕著だ。女性が7割を占める非正規雇用では厚生年金の受給資格が得られないケースもある。その場合もらえるのは基礎年金だけになり、額はさらに少なくなる。

総務省の家計調査によると、60歳以上の女性単身世帯の平均消費支出は月15万円程度。年金がもらえない60~64歳分の約900万円は自分で用意する必要がある。加えて年金受給が始まっても65歳以上の単身無職世帯では月2万8000円程度不足するため、65~87歳に約740万円が必要で、これに入院などの予備費300万円を入れると2000万円程度になる。


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正規で働く女性、がんばって働いて老後をむかえる。で、この人の現役時代の賃金からすると14万円なんだそうだ。
月、14万円。ローンなど抱えていなくて、賃貸でなければ、毎月、3万から5万ぐらい貯金を取り崩しながらやっていくことは可能だ。
で、上記のように、貯金で日々の生活を補填すると60歳までに2000万円ぐらいはためておく必要がありそうだ。
40歳の独身女性、20年で2000万ということは・・・毎月8万から10万ぐらい貯金が必要ということになる。ローンを抱えていたりすれば無理か。

年金が14万だということは現役時代の給与はそう多くはないと思われるで、毎月貯金の余裕はあまりないかもしれない。毎月5万はどうか。1200万ぐらいならなんとかためられるかも。
毎月3万円、ボーナス時は15万ぐらい貯金するという貯金スタイルを20年やればいいかもしれない。
がんばって、給料を上げる努力をするか。出世して役職手当がつくようがんばるか。

しかし、この人はずっと正規社員でやっている限りにおいて、そして、厚生年金保険料を払い続けている限り、それなりの老後の資金はあるといえる。
悲惨なのは、非正規雇用のいわゆるパートで103万円の壁なんていっている女性である。
厚生年金の枠外となり、国民年金だけという悲惨な老後になってしまう。国民年金なんて、払い続けていても、4から5万ぐらいしかでない。無年金よりはましなのだが。

そう、無年金ほど怖いものはない。
老人となり、年金がないということは、悲惨である。
今の若者で年金なんてもらえるかどうか、などと偉そうにいっているのがいるが、おいおい年金がない無年金になってしまったらそれこそホームレス。
そのために公的扶助はあるけれど、しかし、高齢期に、公的扶助になるような人生選択を若いうちからする必要もないではないか。

土曜日のTV朝日で、年金の話をやっていて、高齢女性へのインタビューで、その自営業らしき女性が「私は国民年金で、人には言えないほど少ない金額」といっていた。
年金なんてこの先どうなるか、なんていってはいけない。
毎月きちんと10万でも14万でも、5万でも働かなくても入ってくるというのはとても魅力的なことだと思うのである。
それを、貯金ですべて個人的にやろうとしたらどうだ。
わずかな年金でもそれをベースに貯金で補填するのなら、なんとかやっていけるだろうが、すべて貯金でとなるとそれは無理というもの。

年金制度への信頼が揺らいでいるというのは実はものすごく不幸なことだと思う。

だれもが、そう多くはなくてもとにかく、老後の生活、医療・介護などとりあえず賄える年金があるというのが大切なことだ。

年金というのは信頼すれば強固な制度になっていくものである。
だれかがやめれば崩壊していく。
皆で制度を信じる、ということが実は大切なことなのである。

老後の生活費を貯金でやろうとしたら若いころからいくら毎月貯金しなければならないか、計算すればよい。
大変だってわかるはずである。

女性の年金が少額であるのは、現役時代の給料が少なかったからである。
途中で退職して専業主婦になってしまったら、国民年金となり、金額はずっと減ってしまう。

しかし、少ないとはいえ、それなりに保険料を払い続けていれば、年金は給付されるのではあるが。

正規雇用かそれに準ずる働き方で、とにかく、社会保険加入がある働き方をし、途中で転職はしても退職などしないことである。
皮一枚でよいので働き続けよう。
生きがいのため、生活のため、そして、老後の資金のためにである。






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