3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

若者雇用を考えるーその2

2013-05-02 14:36:18 | 現代社会論
若者雇用をどうしたらよいのか。

高齢者の雇用は年金改革とのからみで定年は延長される。
高齢者だって働かなければ食べていけない時代だ。年金支給年齢までなんとか食いつながなければならない。
しかし、そこに非正規雇用の息子なんかがいると話はややこしい。

定年すぎても家族のために、不安定な労働者である息子のために、自らの老後資金のために老いた父は働き母も働く。
息子は高い学費を払い大学を出たものの、ろくな仕事にありつけず、やっと就いたとおもったらブラック企業で、3か月でやめてしまったりする。で、てっとり早くつける仕事を探す。非正規の不安定でキャリアが磨けるようなしごとではないものならありつける。そういう仕事を転々として人生半分費やす。と、そこにはよりどころとなる職場もなく、老いた家族の介護と家のローンぐらいが残されるということになる。家族を形成する余裕はなく、これで俺の老後はどうなるのか?という焦りだけが頭をもたげる。

賃金は安くとも正規の仕事を確保するように就労支援をすべきなのである。
低賃金でも正規であれば、社会保険を得、少ないながら人生、生活の先行きは何とか見えてくる。
ワークシェアリングしかないだろう。

だれかが、1000万で他のだれかは200万というのでは、早晩そんな社会は破綻する。
200万の人たちがやーめたっていって労働から全部引いてしまったら働く人がいなくなってしまう。いくら、高収入の専門職であっても、その命令を聞いて形にする人たちがいなければ社会は回っていかない。外国人労働者だっていつまでもお人よしではないだろう。

とにかく、外国人労働者も含め、低い賃金でも定期的に入り、住宅や教育や医療、介護などにお金がかからなくてどこに住んでもだいたいそこそこの生活ができるような社会をつくったほうが、身のためだと思うが。

会社がいつでも首切りができるなんていう社会がきたら、殺伐として、ろくな社会ではなくなるのではないかと思う。

正規雇用を増やそう。男にとっても女にとっても楽しい職場、生涯働ける職場環境を整備しよう。

介護の仕事なんかにたくさんの若者が働いてくれたら日本の高齢社会はずっと明るくなる。
こういう仕事にもっと賃金をじゃぶじゃぶ出して、若者を集めたらよいのに、なんでそうしないのだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本人の視野の狭さは猪瀬だけじゃないかも

2013-05-02 10:14:53 | 現代社会論
オリンピック招致をめぐって猪瀬氏の舌禍で大変なことになっている。
まずい展開で、いまさらながら、猪瀬氏自身、やばいことになってしまったと自らの軽率な発言を猛省していることだろう。

朝まで生テレビののりであれこれしゃべってはいけないのである。東京都知事なんだから。
新橋の飲み屋でしゃべっているおやじのレベルであり、とても世界に売り出すような人材とはいえない。
が、東京都民が圧倒的に支持をして知事にしたのだから、都民は見る目がなかったというべきか。

日本人は基本的に内向きだから猪瀬を笑えないのではないかと思うがどうだろう。
あれこれ騒いでいるマスコミの記者だって、どれだけ世界がわかっているのか、怪しい。

騒ぎ立てている記者たちがどれだけアジア、アフリカ、中東についての情報をもっているか、と思うのである。
北米やヨーロッパの状況だってわからないまま受け売りで怪しい情報を流しているように思えることが多々ある。
オリンピック委員会からおしかりを受けて、東京五輪はなくなってしまった、ということに反応しているだけであり、騒いでいる連中にとって、中東がどれだけの重みをもっているかというとたぶんなにも考えていないのではないかと思える。

とにかく、日本のニュースはいつだって国内に主軸がおかれていて世界の中の日本なんていう視点では報道されることは稀だから、日本人はみんな、実は猪瀬を笑えないのではないかとおもうのである。
BBC CNN、フランス2 とか ZDFとか、アルジャジーラとかそういうのを毎日見ていれば少しは違うのだろうけどね・・・。

若者の内向き志向を嘆く前に大人たちが世界に目を向けなければだめだろうよ。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする