3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

なでしこJapanは強いが日本女性の社会参加の度合いは低いというギャップ

2011-07-14 09:54:25 | 女性の地位
なでしこジャパンの快進撃が続いている。強豪ドイツ、スウエーデンを打ち破り、決勝進出を決めた。決勝相手はアメリカだ。大震災津波原発事故で打ちのめされている日本の人々にとって、これほど明るい話題はないだろう。ぜひがんばってほしい。よい試合を期待したい。

なでしこジャパンの活躍は、日本の女性は強い、ということをあらためて世界に知らしめた。大震災津波原発事故で、世界の同情が日本にあつまっているので、日本のこの快挙に対しては、世界のメディアは好意的である。負けた開催国サッカー王国ドイツさえも、日本チームの勝利を称えている。

女子サッカーの上位には、経済的に豊かな国が並んでいる。これらの国々と女性の地位GEMやGGIを比較してみると、なかなか面白い。
それぞれ女性の社会進出が進んでいる国々であり、相関する。ただし、日本を除いて。

ここで私が問題としたいのは、日本の女性の社会進出の度合いGEMやGGIの低さである。我が国は先進国として高い教育水準を保っていて、女子の大学進学率も高い。にもかかわらず、GEMやGGIが低い。

母子世帯や女性の高齢者世帯の経済的状況をみると、OECDの中でもかなり厳しい状況にあることがわかる。いろいろみると日本の女性の地位は低いと言わざるを得ない。

結局、日本女性はそれなりに男女平等に教育や医療等を施されてはいるものの、政治や経済の実社会でその実力を発揮するチャンスを与えられていないこと、つまり、会社などで管理職的なポストについていなくて、それはかなりの社会的損失となっていて、経済的不安定性を招き、最終的には母子世帯や高齢期の女性の貧困を生み出す原因になっているということだろう。

きちんとした指導とチャンスに恵まれれば日本の女性は実力を発揮することができ、それは世界レベルなのであるから、とても残念なことなのである。
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