京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

さくら舞い散る

2008-04-08 22:16:43 | 
とうとう桜と別れる時が…

      
      あはれ花びらながれ
      をみなごに花びらながれ
         :
      ひとりなる
      わが身の影をあゆまする甃(いし)のうへ
                三好達治「甃のうへ」より

      降りしきる花びらは誰をもセンチメンタルにしてくれる。

      
    惜しめども散りはてぬれば桜花いまはこずゑを眺むばかりぞ  太政大臣
      (惜しんでも桜の花はすっかり散ってしまった。今は花のない枝先を
       嘆き眺めるばかりです)


      
    散ればこそいとど桜はめでたけれ浮き世になにか久しかるべき  
                                伊勢物語より
      (散るからこそ桜は素晴らしいの。この世に不変なものなんてあるでしょうか)

      
      花は盛りに、月はくまなきをのみ見るものかは。
              :
      散りしをれたる庭などこそ、見どころおほけれ。  徒然草137段
      (花盛りや満月だけが見る価値のあるものではない。
              :
       花が散り敷いた庭などにも風情があるものなのだ)

    咲いたといっては騒ぎ、散ったといっては嘆く桜の花。
      今日の春の嵐に正真正銘散り果ててしまいました。