サッカー日誌 / 2008年09月06日


ブンデス・リーガ3部の試合を見る


クラマーさんへの感謝の旅(5)
8月29日(金)夜
バイエルン・ミュンヘンⅡ 2対1 イエナ


★昔ながらの旧ミュンヘン・スタジアム
 ツアー3日目の夜はミュンヘンでブンデス・リーガ3部の試合を見た。3部は地域リーグの上位を集めて、ことし(2008年)結成されたばかりである。
 この日のカードは、1部の名門、バイエルン・ミュンヘンの2軍と旧東ドイツの有力チームだったカール・ツアイス・イエナだった。イエナは、前シーズン2部だったが陥落してきた。
 試合場はグリュンバルト通りの古いミュンヘン・スタジアム。1972年にオリンピック競技場ができる前までは、ここで1部の試合が行われていた。
 市街地のなかにありゴール裏の低いスタンド越しにメーン・ストリートの建物が見える。施設はほとんど昔のまま。メーン・スタンドの中央部はプラスチックの座席になっていたが左右は木のベンチである。ゴール裏のやや高いところにあるスコアボールドも、箱の中に人が入っていて手で数字を変える昔懐かしいものだった、

★ゲルト・ミュラーが現われる
 クラマーさんにVIPルームに案内された。スタンド下の薄暗い部屋である。お茶をごちそうになっていると、ホーム・チームの更衣室に通じるドアから白髪で白いひげを蓄えた男性が柔和な笑顔で現れた。1970年メキシコ・ワールドカップの得点王で、バイエルン・ミュンヘンのスーパースターだった「爆撃機」ゲルト・ミュラーである。
 いま2軍の監督をしていて、ぼくたちツアー一行のためにクラマーさんが呼んでくれたら、試合前だったが気軽に顔を出してくれたのである。
 クラマーさんがミュラーの偉大な記録を紹介するスピーチをした。照れくさそうに聞いていたミュラーが最後に一言。「この人(クラマーさん)は作家だよ」
 紹介されるまでもなく、ツアー一行はミュラーの偉大な記録がフィクションでないことを知っている。紹介が終わるとサインをもらう、記念写真を撮るの大騒ぎになった。

★3部リーグの意義
 試合はイエナのほうが比較的組織的なプレーをして、まとまっていた。しかし結果はバイエルン2軍が前半に2点を入れ、後半終了近くに1点を返されただけで勝った。
 バイエルン2軍には、17~18歳の選手が5、6人入っているということだった。本来はユースのメンバーだが、十分に成長しているので経験を積ませるために加えたという。
 バイエルンのような大都市の強豪クラブは若手育成の場として3部を利用できる。地方都市のチームは下部へ落ちても全国レベルに試合ができる。そういうところにブンデス・リーガ3部を作った意義があるのだろうか、と思った。
 クラマーさんの話では、アマチュアの地域リーグでは、選手の受け取る報酬は600ユーロ(約10万円)に制限されている。全国リーグになるとプロフェッショナルとしての契約で多くの報酬を払える。そこにも違いがあるということだった。


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