ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




板角(ばんかく)せんべい。文京区根津2-6。1987(昭和62)年8月1日

不忍通りの裏通りで、千代田線根津駅の南の出入り口の向かいを裏に入ったところ。坂角総本舗という愛知県の海老せんべいの会社の商品を売っているらしい。『東京ダウンタウンストリート1980's>谷中、根津、池ノ端1982~その四』に、1982年撮影の写真が載っている。それには、上の写真にはない「坂角のえびせんべい」の照明具を入れた箱型の袖看板がある。また、1階の白い壁や丸窓、横のサッシの窓は、1982年以降の改修だ。2002年4月にこの辺りを歩いた時には、現在のビルに建て替わっていた。
江戸から明治期にかけては、この辺りの不忍通りが根津遊郭(根津門前町)に入っていく手前の通りで引手茶屋が並んでいた。はん亭のある裏通りはその宮永町の裏通りに当たり、掘割があって不忍池へ流れていたようだ。藍染川の分流かもしれないが、本郷台からの水が集まったものでもあったのだろう。『不思議の町 根津』(森まゆみ著、ちくま文庫、1997年、720円)によると、「五人掘」といい、写真右の上野花園町(現池之端三丁目)に通じている道のところには「もみじ橋」が架かっていた。

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