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ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





樋口一葉旧居跡の路地。文京区本郷4-31
上:2007(平成19)年2月17日
左:1989(平成1)年5月5日

「樋口一葉の菊坂旧居跡」の有名な路地である。ちょっと判りにくい場所にあって、ぼくが最初に訪れたのは1988年頃だったが、あらかじめ調べた上でのことだったと思う。今では要所に案内板が出ている。
菊坂下道から路地を抜けて突き当たりの階段とその両脇に建つ古い民家を見ると、本やネットでおなじみの景観なのだが、やはり感動する。ほとんど芝居の背景かセットのような感じがするし、ちょっとした異空間といった思いすらしてくる。
一葉が住んだ場所は下道からの路地の入口に近い左右の2軒であるらしい。奥の井戸があるところまで来てしまうと、かえって旧居跡から遠くなるような気もするが、井戸と階段を見なければ意味がない。20年前と変わりない景観といってもいいが、細かいことをいうと、文京区教育委員会が設置した説明板が新しくなっているのと階段に手すりがついた、といった変化がある。路地に面した家で、建て替わった家もあるに違いない。



左:階段上の路地。1989(平成1)年5月5日
右:鐙坂の路地への入口。2007(平成19)年2月17日

階段を上ると崖の石垣の下に路地が左右に通っている。左は行き止まりだが、右へ行くと鐙坂(あぶみざか)の途中に出られる。鐙坂からの路地への入口には門がある。知らなければ人の家に入ってしまうようで、関係者以外は立入り禁止という無言のメッセージになっている。

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コメント(10/1 コメント投稿終了予定)
 
 
 
Unknown (権兵衛)
2012-05-28 04:08:40
この建物は映画、戦争と人間第一部で標耕平の兄さんが警察の襲撃を受け、逮捕されるシーンで使用された建物ではないでしょうか。
 
 
 
>権兵衛様 (流一)
2012-05-29 09:39:34
残念ながら私は「戦争と人間」は見ていないのですが、この場所は他にも映画やテレビドラマのロケに使われたようですね。私が見たのは、向田邦子の小説をテレビドラマ化したもの。20年位前のことで題名は忘れました。
 
 
 
一葉使用の井戸 (kzs)
2016-08-26 21:12:07
数年前にすべての案内板が撤去されました。私も最近では路地内に入りません。
 
 
 
>kzs様 (流一)
2016-08-28 10:19:29
路地で暮らしている住民からの要望があったのでしょうね。プライベートな空間に人が入ってくるのは、ということなのでしょう。そう迷惑になるとは思えないのですが、意味もなくプライバーを絶対のものとみなす風潮は、私はばからしいと思っています。
文学史の案内板が立つような場所に住んでいることを誇ってもいいように思うのですが。
 
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