ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




暖房汽罐室。中央区築地5-2。1990(平成2)年4月7日
右:『東京市中央卸売市場築地本場・建築図集』より

右の写真は『東京市中央卸売市場築地本場・建築図集』(東京市役所、昭和10年1月、非売品)にあったもの。その「第二章 建築物及設備概要」によると、「地下貯水槽及ポンプ室並ニ暖房汽罐室」は「総て鉄筋コンクリート造にして、地価貯水槽は900立方米の貯水量を有し、場内三ヶ所に設けたる深井戸より来る水を蒸留し、魚類部売場に給水し、尚場内建物内外の通路洗浄用に供す。ポンプ室並暖房汽罐室は、鉄筋コンクリート造平屋建とす。」「煙突(高さ30米)一基」とある。
左の1990年に撮った写真では、RC造の汽罐室はまだ残っていて、その上に小屋を乗せているようにも見える。1979年の住宅地図には、この辺りに「中央精米/丸八船舶食糧」とした建物が書かれているので、それかもしれない。

下の写真は『「鮮魚列車」が走った築地市場 83年の歴史に幕』(2018.10.06の朝日新聞の記事)にあった写真で「1982年4月、朝日新聞社ヘリコプターから」撮られたもの。煙突があった場所がよく分かるので引用した。


1982年の築地市場

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