大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

高校ライトノベル・学校時代・08『不法投棄を見つけた場合』

2016-08-25 10:11:04 | 自己紹介
学校時代 08『不法投棄を見つけた場合』

 昔のゴミ捨てはゴミ箱ごと集積場に持って行った。

 ちなみに学校の話である。

 取っ手が付いていたように思うのだが、木製だったか金属製だったか、記憶は定かではない。
 とにかく、ゴミ箱を集積場まで持っていき、ゴミを捨てた後、ゴミ箱は教室に持って帰った。
 労力という点では、その後のゴミ袋時代の倍はかかった。
 
 このゴミ捨てを嫌がるものはいたが、無精をかましてゴミ箱を放置してくる者は居なかった。

 教師になった昭和の50年代、ゴミ捨ては黒いビニール袋になっていた。
 ゴミ箱を教室に持って帰る手間がいらず、労力としては半分になった。
 またビニール袋なので、ゴミ箱そのものに触ることが無いので、かなり清潔になった。

「必ず、ゴミ捨て場(集積場)まで持って行けよ」

 学年はじめのゴミ捨てには、この注意をした。
 気を抜くと、すぐに不法投棄をされる。
 空き教室や、階段のゴミ箱、植え込みなどに不法投棄される。

 不法投棄を見つけた場合。

 事を荒立てずに、自分で捨てに行く先生と、不法投棄したクラスを突き止め、そのクラスの担任に返す先生とが居た。
 クラスを突き止めるには、ゴミ袋の中身を調べる。
 ゴミの中には、小テストや返却プリントが入っていることが多い、それが無い場合でもクラスを特定できるものは大抵入っていて、その証拠を二つ以上見つけてゴミ袋に貼りつけておく。
 で、たいていの担任は、あくる日に不法投棄した生徒に捨て直させる。

 正直手間ではあるが、こういうことをやっておくことが学校の秩序維持に繋がってくる。

「やー、やっぱりセンセのクラスきれいなあ」
 去年担任していたヤンチャクレが、教室を覗き込んで呟いた。
 ガサツでアナーキーな学校だったけれど、生徒は秩序と平和を望んでいる。
 迫り方はいろいろだし、迫るレベルもまちまちだけど、担任が自分の力量いっぱいにやっていれば、いつの間にか納得している。

「こら、また不法投棄したやろ!」とゴミ袋を突き付ける。

「俺とちゃうわ!」
 開き直られるのは、気分で怒ったり、それまでの指導にムラがあったりした場合だ。
「あ、バレてしもた?」
「バレバレじゃ!」
「しゃーないなあ((n*´ω`*n)」

 こういう風にいけば、入院しない程度のストレスで一年が過ごせた……。

 ちなみに、教師一年目は、三月で入院し夏休みいっぱいベッドの上で過ごした。
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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評17・『天地明察』

2016-08-25 06:08:52 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評17
『天地明察』


この春(2016年4月)に逝ってしまった滝川浩一君を偲びつつ


これは、悪友の映画評論家滝川浩一が、個人的に身内に流している映画評ですが、面白いので、本人の承諾を得て転載したものです。


 今、まさに原作を読もうとしている人は本を閉じていただきたい。

 既に読んだ人は…無無無無~ 柱に頭ぶつけるなりして(???)忘れて下さい……。
 無理だよ~ 悪かぁないんですけどねぇ。こらぁ生殺しってか、尺足らずってか……ただ、後10分やそこらあってもどないもならん、せめて後1時間……て事は3時間半 「七人の侍」や「赤ひげ」クラス。
 緻密に書かれた原作に息づく登場人物達(殆ど総て実在)を命有るリアルな存在としてスクリーンに描くには せめてその位の尺は必要だった。

 映画は本と違って「画」で見せるという手法をフルに活用、さすがわ滝田監督、見事な手腕と言える……のだが、残念!
 時間が無さ過ぎた。どうしてもショートカットして流さざるを得ない。人物が薄い、周囲が薄いと算哲の人物像も薄くなる。残念です、面白く見ましたけど、見たかった映像では無かった。本作は、原作の読書体験が強烈だったので自分の中に完璧なイメージがありました。それとのギャップが大き過ぎました。こういう場合はもう一度読み返すとええんですが、現状宿題山積みなのでいつになるやら、しばし 欲求不満と付き合いますわい。
 本作には、原作者がカメオ出演しています。さりげなくしているおつもりのようですが、なんせ長身・男前、目立つ目立つ…映画に納得出来ていればこんなお遊びも楽しめたんでしょうけどねぇ。男女入れ替わりの「大奥」がまた作られるそうです、こんなクソ映画を作る予算が有るなら本作をもっと重層な作品に出来ただろうに、残念無念!
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