ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

ベームのブラームス

2005-01-15 | CDの試聴記
ワルター&ウィーンフィルのブラームス交響曲第1番を聴いて、久しぶりにベームのブラームスが聴いてみたくなりました。
何番にしようか? ちょっと迷って、同じ交響曲第1番にしました。
オーケストラは? これは大分迷いました。ウィーンフィル盤(DG)もバイエルン放送響のライブ盤も良いけど、結局最も古いベルリンフィル盤に決定。

●ブラームス 交響曲第1番

<演奏>
ベーム指揮 ベルリンフィル 
(1959年録音)

この演奏を最初に聴いたのは、大学2年の時です。
実はそのときまで、ちゃんとしたステレオを持っていませんでした。
そろそろいい音で音楽が聴きたいと思い、知り合いの電気屋さんに大阪の日本橋へ連れて行ってもらって、いろいろ聴かせてもらいました。
そのときにかけてもらったのが、ベーム指揮のこのブラームスの交響曲だったわけです。
レコードで初めて「ハーモニー」を体感したのは、このときです。
安い装置でも、メロディとリズムは分かります。でも、ハーモニーは装置のグレードに比例します。
恥ずかしながら、そのときまでは高音のメロディラインとベースの音の動き、そしてテンポ感とリズムしか聴こえていなかった(いや聴こうとしていなかった)のですね。

今使っているオーディオ装置と比べると、そのとき聴かせてもらったオーディオ装置類(それがそのまま私の第一号機になったわけですが・・・)も決して万全なものではありませんでしたが、オーディオ装置を通して聴く場合でもいかにハーモニーが重要かという事を教えてくれた恩人です。
そのときのスピーカーですか?ビクターのSX3-Ⅲという白木の美しいソフトドーム型のスピーカーです。就職後に会社の同僚に譲ったのですが、その後大事に使ってもらっているかなあ?

話がベームの演奏からそれてしまいました。
この演奏は凄い演奏ですね。
ベームのいい意味での職人気質とベルリンフィルのオーケストラとしての底力が、がっぷり四つに組んだ名演としか言いようがありません。
指揮者もオーケストラも気力が充実していることが、ひしひしと伝わってきます。
どの楽章も見事なものですが、特に終楽章が素晴らしい。
アルプスの森を思わせる雄大なホルン、確信をもって始まる主題の歌わせ方の見事なこと。その後も、分厚い低音に支えられながら、少しも弛緩せずに最後のコーダまで突き進んで行きます。
特に低音楽器の音が素晴らしく、「ああ、ブラームスを聴いたなあ」という本当に充実した気持ちになる名演奏だと思います。



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2 コメント

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ベームのブラームス (romani)
2005-02-21 12:01:02
webern様

TBありがとうございました。

ベーム盤は私にとって想い出の1枚なわけですが、ブラームスの1番という曲は本当に素晴らしい曲だと思います。

一生かかかって、いろいろな演奏を聴きこんでいきたいと思います。
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re:ベームのブラームス (webern)
2005-02-21 01:04:21
 ブラ1のことを書いたので、検索したところ、romani1988様のブログに行き着きまして、勝手ながらトラックバックさせていただきました。ワルターの方にもトラックバックさせていただきましが、うざいようでしたら、どちらか消してください。



 べームのブラ1良いですねぇ。この時期のべームは未だ覇気も十分だし、ベルリン・フィルも野暮ったいまでに重厚なドイツらしさが未だ満ち満ちていて大好きです。両端に推進力は文句なしですが、3楽章のそこはかとない哀感もいいです。私のようなオーマンディが最高などいう物言いが、思わず恥ずかしくなる名演ですね(笑)。

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