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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

二人のM モーツァルトとマイルス・ディヴィス

2016-05-05 11:57:00 | 日記
 あるところで、モーツァルトの話をしなければならないので、勉強をしている。
 勉强といっても、文献を読みながら、同時にその音楽を聞いているのだが、聴衆がモーツァルトに関しては猛者ばかりなので、できるだけレアーな音楽を探して聴いている。
 探せばあるもので、へ~、こんな音楽をねぇと、彼の才能とその幅の広さにいまさらながら驚いている。

                 https://www.youtube.com/watch?v=2yyzvvJ2pjQ
               モーツアルトのリート「ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時」
                        ソプラノはルチア・ポップ


 ベートヴェン以降と違って、独立した音楽家というより宮仕えを強いられ、後半それからの脱却に賭けて苦闘し、それが命を縮めたともいえる人だが、もし19世紀まで生きながらえたとしたら、19世紀近代が陥った窮屈な自己表現のような音楽とは全く違った、いわばポスト・モダンな音楽家になっていたのではなどと想像している。
 
 それにしても、小品を中心に沢山のモーツァルトを聴いたので、何か気分転換に別のものをと、しばらく聴いていない埃を被った箇所にあるジャズのマイルス・デイヴィスのCDを引っ張りだして聴いてみた。
 タイトルは「プラグド・ニッケルのマイルス・デイヴィス」で、ようするに、シカゴのジャズ・クラブ、「プラグド・ニッケル」での、ライブ盤なのだ。
 これを繰り返し聴いたのは何年前だろう。たぶん20年ぐらいは経っている。

       
                   私のもっているのは左側のジャケット
 
 1965年の収録とあるが、全く新鮮な感じがする。
 メンバーがそうそうたるものである。
 トランペットはマイルス・デイヴィス
 テナーサックスはウェイン・ショーター
 ピアノはハービー・ハンコック
 ベースはロン・カーター
 ドラムスはトニー・ウィリアムズ

 最後の、「So What」のテーマによる演奏は素晴らしい。各奏者の隙のないセッションが音をいや増しに躍動させる。

 え?モーツァルトとマイルスの比較検討? そんなことはしない。
 ともに音楽なのだから。
 そして、それで十分なのだから。
コメント
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