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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

ヘルペス・梅・ぺんぺん草に犬ふぐり

2013-03-13 15:09:16 | よしなしごと
 どこというわけではないのですが体調が良くないのです。
 いわゆる年齢からくるガタだから、クリニックへいって必死に訴えても不定愁訴扱いにされるに決まっています。
 ただし、薬を貰いに行った折、ひとつだけ訴えました。
 もう1月ぐらいから気づいていたのですが、上唇になんかカサカサしたものができ、ときとしてこわばった感じがして多少の痛みもあるのです。これでは惚れたひとがいてもキスさえままなりません。

 口を開けてくださいといわれました。こんなこともあろうかと出掛けに歯を磨いてきてよかったですね。口臭がしては失礼でしょう。ましてや相手は女医さんです。唇の異常が治ったあかつきには、なんかの拍子にこの女医さんとキスを交わすことになるかもしれないのです。

 

 私の唇をしげしげと見つめていた彼女、「あ、これは口唇ヘルペスですね」との診断。
 心あたりがない訳ではありません。私は子供の頃、水疱瘡を患っていて、その後遺症で、今も腰のあたりに年数回の頻度で帯状ヘルペスが発症するのです。
 しかしそれが、私の花のカンバセにまで登場するとは・・・。

 水疱瘡が完治しても体内の神経節にはウイルスが潜んでいて、そのウイルスが体力が落ちた時に、神経に沿って移動し繁殖し、こうした症状が出るのだそうです。
 しかも、このウイルスを体内から無くす事は、現在の医療技術では不可能だとあって、原罪のように一生このウイルスと付き合っていかなければならないわけです。しかも、その症状が治っても傷跡のシミ跡は一生消えないといいますし、現実に私の腰のあたりにはその痕跡が残っています。
 これではAVの男性出演者にもなれません。

 

 さいわい、ひとに伝染することはないというので安心ですが、こんなものを抱えたまま生きてゆくのは嫌ですね。

 これを読んでいるみなさん、「六は罰当たりだからそんな目に合うのだ。その点私は・・・」と思っていませんか。でも、まだわかりませんよ。
 私が水疱瘡にかかったのは、3、4歳の頃です。自分では記憶していない頃なのですが、父母に、「お前はひどい水疱瘡にかかってねぇ」と聞いていたからそうかなと思っていたのみです。
 それでですよ、はじめて私がヘルペスを発症したのはなんと五〇代の後半なのです。半世紀も潜伏していて機会を待っているなんてすごいウィルスですね。
 しかもその後、年々、何度も出没し、ついには私の唇を奪うなんて、やれやれですね。

 

 もっとも人間様の世の中でも、日章旗や旭日旗を林立させてデモ行進をするという、敗戦と同時にとっくに滅びたはずの軍国調がまたぞろ湧いてきていますから、思想というものにもウィルス同様に潜伏期があるのでしょうか。
 「もはや戦後ではない」といわれてかなりになりましたが、なんだか戦前ムードすら漂っているようですね。

 あ、話が逸れました。もし、子供の頃など水疱瘡を患ったことがある人は、思いがけない折に発症する可能性がありますよ。できた時は、下着と擦れ合っても痛いのですが、軟膏状の薬を塗ると、2、3日で治ります。しかし、それが完治ではないことはすでに述べたとおりです。

 

 まあ、陰気な話はそれぐらいにして、クリニックの帰りに遠回りの散歩としゃれこんで、近くの梅畑(この間、頭をぶっつけたのとは違う処)へ寄ってみました。まさに満開でした。
 何枚かの写真を撮り、帰途、ふと気づくと、イヌフグリやペンペン草も「あたしたちも咲いてるよ」って訴えていました。梅や桜ばかりが花ではありませんからこれも撮りました。
 イヌフグリという名が、この可愛い花には不当だとずっと言い続けてきましたが、今年は言いますまい。どう名付けられようとも花はなぜなしにに咲くのですから。

コメント (4)
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