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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

拾われた春

2013-03-07 03:06:30 | 写真とおしゃべり
 啓蟄も過ぎ、やっと春めいてきました。
 うちの周辺でも梅が開花し、桜の蕾も目立つほどになって来ました。

         
              ナンテンの若葉が春の陽射しに映える

 確定申告を済ませました。
 わずかばかりの原稿料の源泉徴収分が戻ってくるのですが、それ以上に社会保険関係などが増加し、おまけにアベノミクスで物価が上昇し、さらには消費税が追い打ちをかけるとあって、こりゃまあ完全にアウトだとぼやいていたら、もう十数年前にネットで知り合った女性から、財産が尽きたら私のところへおいでという心強いコメントがあってまずは一安心。

 彼女はカラッとした性格で、話は明快そのもの、酒は好きですがあまり強いとはいえず、付き合っていてもとても楽しいひとです。前は年に数回会えたのですが、今は関東にいるため、会える機会は少なくなり、残念に思っています。

         
                 水ぬるむ加納・清水川

 岐阜駅のすぐ南に、ちょっとした公園があり、それが確定申告を提出した税務署のすぐ近くなのです。税務署へ来てすぐUターンではやはり淋しいので、そこを少しほっつき歩きました。今は整備された公園なのですが、以前私がこの近くに住んでいた折にはどんなふうであったのかがさっぱり思い出せないのです。わずか半世紀ちょっと前のことなのですが、なくなったものをとどめるという記憶はいつも曖昧ですね。

         
                 芽吹きはじめた柳の大木

 この公園の周辺で、いくつかの春をみつけました。ここに載せた写真の最後のもの以外はここでのものです。
 春といえば、中学生か高校生かのカップルがいちゃついていて目障りだったのですが、それを厭わしいと思う反面、もし、もう60年後に生まれていたらと思わないでもないのです。

         
               紅梅より薄いピンク色の梅

 うちへ帰ったら、おもいっきり春らしいものが届いていました。
 先の女性とは別のネットで知り合った方から、南国の香りいっぱいの土佐の文旦が送られてきたのです。箱を開けた途端、折からの陽射しに鮮やかな黄色が映え、柑橘類特有の芳香が立ちのぼりました。

         
             健康そうな文旦(ブンタン)の面構え

 世の中、捨てる神あれば拾う神ありですね。
 考えて見れば、2歳の頃、親戚をたらい回しにされ、いわば捨てられたと同然に里子に出されたのですが、養父養母に引き取られて以降、私の人生は拾われてばかりだったかもしれません。
 みなさん、これからもしっかり拾ってくださいね。

コメント
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