イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

おまんたーー

2011-02-10 16:28:36 | テレビ番組

今朝(10日)の『あさイチ』、背中視聴から何の気なし振り向いて画面を見たら、ショートキュロットに黒タイツにブーツの、女性の下半身大股開きがいきなり映っていて、有働さんいよいよ壊れた!?と思ったら、股関節トレーニングのレクチャー中の西堀裕美アナでした。さすがに、股関節型の髪アクセはなし。当たり前だ。この人、あさイチごはんなど料理コーナーでの惜しげもない不器用全開っぷりといい、結構、体張ってますよ。実家の親御さんが見ていたら、「NHKに入った自慢の娘がカメラの前で…」と茫然としたかも。「あんな姿晒したら有働先輩と同じくらい婚期が遅れてまう…」なんて。オフや打ち合わせ中には有働さんに「ニシボリ」とか呼び捨てにされてそう。でもやっぱりメガネかけてたほうが“らしい”かな。

『てっぱん』はそろそろ風呂敷たたみモードに入ったようで、やっとトランペットに焦点が戻るとともに、あかり(瀧本美織さん)実父も小市慢太郎さんにほぼ決まりか。放送開始23週ぐらいまでは「実父は判明するのか、顔出すのか」「出すとしたら誰俳優さんが扮するんだろう」とかなり話題になりました。千春(木南晴夏さん)が10代で憧れ、音楽の指導も受けていたらしいこと、かなり年上だったらしいことなど、劇中ちらちら糸口は提示されていましたが、小市さんとはなんとも渋いトコをついたキャスティング。しかも、アメリカ滞在10年で名をあげた作曲家との設定です。

小市さん、最初に「なんか、そこそこ端整なのに怪しい感じの、知的な俳優さんがいるなあ」と認識したのは2005年の『女系家族』での本当に怪しい私立探偵役だったか、その前年の『人間の証明』での何かだったか忘れましたが、どっちにせよ、エンディングのキャストクレジットが役名と併記されないドラマだったので、あの役の人がこの名前だと確証が持てるまでに何週かかかったうえ、最終的に「ふざけてんのかこの名前」と思ったこと、とりあえずお詫びしときます。

以来、『ハゲタカ』での栗山千明さんの新人キャスターをサポートする経済報道ディレクター役とか、『任侠ヘルパー』で介護地獄の西田尚美さんを元気づける元・同級生くんとか、『不毛地帯』で竹野内豊さんにペルシャ語原典をさらさら訳出して見せるテヘラン支所長とか、出れば必ず、少ない登場場面でも“味方に持つと心強い”役どころだったような気が。『てっぱん』の橘先生も、経緯はどうあれ結果としては身重の千春を独りにしてしまい、あかりという娘が誕生していたことも、村上家の養女になっていたことも知らずにいたわけですから、そこらへんがあかりや、初音お祖母ちゃん(富司純子さん)、ひいては尾道の養父母(遠藤憲一さん安田成美さん)にどう受け止められ、非があれば詫びて歩み寄りなるかどうかが見ものです。小市さんが扮するなら、最悪、やりっぱなしの最低男にはならないはず。

それにしても、養子発覚、ベッチャーばあちゃんとの出会いと和解、就職先倒産とお好み焼き屋開業などいろいろあった末に“実父が有名作曲家”判明ってことなら、回り回って結局は婦女子の大好物=シンデレラストーリーに落ち着きそうですな。

一方、NHKドラマ部門における東の正横綱格=大河ドラマ『江 ~姫たちの戦国~』は、ファンタジー大河と言うよりハーレクイン大河と言うより、『ベルばら』とかそっち方向の、少女歌劇大河への道をひた走っているようです。本能寺で果てる寸前の織田信長(豊川悦司さん)が最期に見るのが江(上野樹里さん)の笑顔の幻って。馬をあやつれないのに野盗の群れに取り囲まれた江の鞍後ろに、いきなり信長伯父上の幻出現って。タイタニック騎馬ヴァージョンって。いつの間にそんなに擬似恋愛な心の絆が結ばれていたんだ。

憎い父の仇と姉たちからは聞かされてきたけれど、当時は赤子で父の記憶のない江にとっては、愛憎半ばするの“憎”が形成されないうちに、その伯父上に惹かれるもののほうを強く感じてしまった。伯父と姪の血縁以上に、互いに“自分の中にもあるものと、(欲しいけれど)自分にないもの”を相手に見出した信長と江の心の交流は、もう少し深くきめ細かく掘り下げようがあったんじゃないかと思いますが、とにかく信長って、疾風のように生き急ぐキャラなので、ねっちり丁寧に掘り下げてると話がもたついてくるきらいがあるんですよね。“何考えてるかよくわからん、掴めん”うちに退場させたほうがカリスマ性がある。

2話だったか、次姉の初(水川あさみさん)が江に「そなただけが何も(=信長伯父が父上を切腹させた仇だということを)知らずにのうのうと生きてきたのじゃ」と言う場面が良かったですね。基本的には仲良し姉妹なのだけれど、初にしてみれば、恨みとか喪失感、最愛の父が悲運の最期を遂げてしまった悔しさといった“負の感情”を持たずに天真爛漫に生きられている末妹が羨ましくもあるし、自分の中にはあるそういう淋しさや暗さを、この妹とは共有できないのが残念という思いもある。

長姉の茶々(宮沢りえさん)が気位高くキッツいタイプなだけに、末妹の江が父を恋しがってめそめそでもしてくれれば、すぐ上の自分が姉らしく慰めてやることもできるのに。上にも下にもきょうだいのいる子は、結構、いろいろ物足りない思いもするし、疲れもするのです。

それはともかく、こちらのドラマは“少女歌劇大河”の色彩は別にして、『フォレスト・ガンプ』の戦国女性版という読み方もできるか。歴史教科書に載っているあの有名キャラ、この有名史実に、主人公が次々相まみえ、立ち会っていく。関ヶ原も、大阪冬の陣も夏の陣も、“どこかで江が見ていた”となりかねない勢いです。

コメント
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