イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

優しくするよ

2010-01-05 20:11:54 | お笑い

毎年、回を重ねるごとに楽屋落ち感が増してぬるくなっている『笑いの祭典ザ・ドリームマッチ』21830~)、最初のフィーリングカップルパートはいつも飽きるので早送りしたら、放送開始から45分ちょっとありましたね。参加芸人が増えれば組決めにも時間がかかるに決まっていますが、本当によくやるなぁ。昔のように、ガチ抽籤のサプライズじゃいけないのかしら。

ネタ質的には東京03サンドウィッチマン伊達のコントが一頭地を抜いていました。コレ、ちょっとずるいんですよ。03がバラ売りにならず3人揃っていつもの世界を保ったまま、コント師として遜色ない伊達ちゃんを迎えたので出来がよくならないわけがない。オチ暗転と同時に「ほぉー」と嘆声が上がったのはこの番組始まって以来じゃないでしょうか。ただ、破綻がなかったぶん、腹抱えて笑うには至らず、「ほぉー」の域にとどまった。

トリオはバラさずセット売り、女性コンビも同様、というルールはいつどうやって決まったのでしょうかね。ハリセンボンは一昨年もロンドンブーツ亮と3人コントでした。今回は彼女たちがM1決勝間近ということで、フットボールアワー岩尾が黙々とネタ作り。この“ひとり黙々”という姿勢が、のんちゃん滅法似合う。彼の紡ぎ出す、ファンタジックなようでフリーキーな風味と、ハリセン春菜の大声芸、はるかの天然がマッチして、これも上出来でした。ココリコ田中とガレッジセール川田の“鳩の恩返し”ってのもありましたっけ。結局、動物が人間化しての恩返しって回り回って迷惑なだけなんだな。

あと特筆すべきは、フットボールアワー後藤+チュートリアル徳井、ともにM1チャンピオンの“ルックスいけてるほう”同士のコンビ。早めに希望通りのマッチングが叶ったらしく、楽屋に引き揚げてくる通路の段階で、「漫才アリちゃう?」「アリや思うで!」と、後藤の偉そうキャラ炸裂。

「オレら(フット、チュートで)各自漫才やってるやん、その2組の漫才の感じになったらこれアカンわな」「(漫才より)コントかなと思ってた、やるならネタぜんぶ(徳井に)任そう思うてたもん」「この2人やったらみんな漫才すんねやろなみたいにみんな思うと思う、それを裏切ってコントで出た場合、“えーコントなん(失望)?”てなるやん」と、オマエ何様よモードで飛ばす後藤に、最初のほうこそ「これなぁ…(期待値ハードル高そうな)漫才かぁ?」と手探りテンションだった徳井も、“ステーキハウスの理論”なる、ここで説明するのもアホらしいコリクツで応戦、「漫才ちゃいます、“めちゃくちゃおもろい漫才”です!」と上げ上げ。

もうね、イケメン気取りの調子ぶっこいたクソガキ2人が煙草プカプカふかしながら“オレらのネタに皆が興味津々”という、何が根拠かわからん磐石の自信を踏まえてネタ打ち展開する絵だけで、いっそ痛快で、大爆笑しました。いやコレ、愛とリスペクトをこめてこう書いてんだかんね、調子ぶっこいたクソガキ。ブイブイ言わしてんだろうなぁ、六本木界隈で。早くどっかの週刊誌に恥写真載らんかな。

何の話だっけ?そうそう、ネタ打ちに比べると、ネタ本体は、徳井の変態妄想ワールドに後藤がどんどん巻き込まれていくという“文脈づくり”はおもしろかったものの、わりと想定内でしたね。結局は、“ボケるボケない、話が進まない”のくだりの「岩尾なら(ボケ)言うてるけどな」「福田は何も提案して来いへんけどな」でいちばん客が沸いてましたな。

あとは、出てきただけで“裸になりたいだけ”とバレるケンドーコバヤシオードリー春日、“椅子と机与えたら最強”の次長課長井上+ロッチ中岡。井上中岡のネタ見せ後のFUJIWARA藤本のコメント「(「あんまりウケてなかった」とダウンタウン松本に言われて)後で笑い足せるやろ、それがテレビや」で二度笑い。

1830からのスタートで2324まで5時間って、今年はM1みたいに勝ち上がり最終決戦でもあるのかと思ったら、2005年からの優勝ネタのリプレイで嵩上げしただけでした。ココリコ田中、志村けんと組んで二度優勝しているさまぁ~ず三村がすごい。大竹は大竹で出川哲朗と組んで優勝しているし、いま日本でいちばん笑い作りのスペックが高いのはなにげにさまぁ~ずなのかも(今回不参加)。

リアルタイム視聴では、参加芸人があんまりレジェンド、レジェンド言って持ち上げるもんでしらけた09年の内村光良ダウンタウン松本のデカネタも、1年経って観返すと、やっぱりおもしろいですね。「これ、刑事のアダ名なんだな」とわかってからの、外観パッと見思いつくことと、実際発せられるアダ名のギャップがどんどん大きくなって行く辺り、さすがの2人。「ご本家『太陽にほえろ!』自体、後半新人のアダ名が無理やりだった」という共通理解がうっすらあるからこそ成立するネタです。新撰組の羽織に「時代遅れーー!」は普通出ないでしょう。「色白ーー!」は内輪ウケくさかった。

『リンカーン』がレギュラー放送になってからは特に、ダウンタウンの芸人仲間いじりはちょっとお腹一杯なのですが、結局、やってると見てしまう『ドリームマッチ』、今年は審査員席の綺麗どころがいつになくアタマカズ揃っていた(西山茉希さん北乃きいさん、佐藤健さん三浦春馬さん)ことに免じて、良しとしときましょう。

コメント
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