『紅白歌合戦』、見ました？節目の第60回。知らなかった。それはともかく、“youtubeが世界に送り出した歌姫”SuBo（スーボー）ことスーザン・ボイルさんの応援登場場面だけは聴きたいと思って、NHKの紅白特設サイトを見てラジオで追尾していたのですが、ラジオ音声で聴くと、“普通に綺麗な声の外国人女性歌手”で、どうってことないにもほどがありますな。いや、うまいし、いい歌なんだけど『夢やぶれて』。
曲紹介役の木村拓哉さんが、何かやろうとしてスベったのはわかった。
やはり彼女の歌は、あのウルトラお地味な、スーパー冴えない容姿つきで聴かないと、“演し物”としての有り難味が半減しますな。「歌のチカラ」なんてキャッチを冠したけれど、結局、歌“単体”では人の心は動かない時代になったんだなと思います。歌い手さんや、楽曲が背負った“物語”が伴わないと。
スーボーさんの、華麗にして清澄なる歌声も、25～6歳ぐらいの、10人並みちょい上の容姿の素人上がり歌姫さんがご披露したのだったら、ひとっつも世界を揺るがさなかったし、極東のバラエティ番組『紅白』オファー出演も無かったでしょう。
それにしても“スーボー”って、すごいニックネームですよね。ジェニファー・ロペス略して“ジェイロー”みたい。英語圏では、イニシャルプラス最初の母音で略称作るってのが通例なのかしら。それ式でいくと、月河は月河たびとだから“TuTa（ツーター）”になりますね。なんだかカッコよくないな。チャペルにからまってそう。
『三年目の浮気』のヒロシ&キーボーのようでもある。
しかしね、嵐参入でジャニーズ枠破りの4組出場とか、こども店長とかいろいろ事前の話題はありましたが、23：00過ぎの矢沢永吉さんサプライズ出場でぜんぶ吹っ飛んだのではないでしょうか。月河も家族の「出たぁーーーー！！」という、お化けか！と思うような声でTVの前に走ってきましたが、会場入りからカメラ回ってるし、2曲ぶっ通しで歌うし、完全にそこまでの地合いを破壊しましたよ。歌詞も相当破壊したらしい。
ほとんどマイケル・ジャクソンと同格の扱いで、だからオファー出演OKしたんだなぁと改めて思いました。TVの力を借りずに、自分のカリスマ性っきりで長くライブ活動続けてきたのであろう矢沢さんとしては、何組選ばれるうちの何番目に歌うんだとか、前後は誰だ相手は誰だとかいろいろ考えたら二の足も三の足も、オファーあるたびに毎年踏み続けて来たのだろうと思います。
何組の何番目に組み入れずサプライズゲスト扱い。これで永ちゃんのハートもグラッときたんでしょうね。井上陽水さんが「これなら出たのに」と歯噛みして悔しがったらしい。知らないけど。いっそのこと、紅何組、白何組、誰が選ばれたなんて選考発表なんかしないで、ぜんぶサプライズにすればいいんだよ。よほど視聴率も取れるし、出る人も勇んで出て大喜び。放送時間じゅうNHKホールの玄関開けといて、われこそはと思う人次から次ぜんぶウェルカムにして、ぜんぶ歌わせて全国に中継すれば。
“NHKホールで、ナマ全国中継つき”“腐っても40%台期待できる”となったら、相当な人が「オレも歌う、ワタシも歌う」って来ますよ。みんな物語を背負ってる。視聴率ウナギのぼり。
鳩山総理夫妻とか。歌いたくてしょうがなさそう。ついでに6億円ぐらいNHKに「使ってください」って落として行くかもしれない。御の字。
両陛下とか。本当は歌好きそう。何歌うんだ。『君が代』とか。彼らが歌うなら『我（われ）が代』に歌詞変えればいいんだよね。千代に八千代に。さざれ石の。虚仮のブスまで。長男夫婦も来るかもしれない。嫁は『東京ラブストーリー』好きらしい。あの日あの時あの場所で君に逢わずにすんだら。ちょっと違うか。
アルカイダとか。歌は歌わないかもしれないけど、広報に来るかもしれない。「友人の友人の兄が貴国の総理大臣だ」とか言って。
見聞できたところ限定で感想を言えば、①嵐の相葉雅紀くんの汗っかきが半端ない。ラメの粉塗ってるかと思った②さそり座の女、津軽海峡冬景色、壊れかけのRADIO、チャンピオン、“この人と言えばこの曲”を持っている歌い手さんは強い。一生全国で稼げる③演歌少女の中には四十女が入っている④石川遼くんがどこかに出たんじゃないかと思うが何処？ぐらい。
森光子さんを審査員席に見かけると、どうしても「トリ繁久彌だよ」と言ってみたくなりますね。て言うか、“森”が名字アタマについていると、自動的に笑い飯のあのネタを思い出すようになってしまった。笑い飯恐るべし。タカトシやチュート、ブラマヨらと一緒でもいいから出て欲しかった。
自分で思っている以上に月河もお笑いに毒されているなぁ。もう、“歌”単体を“歌番組”で楽しんで皆が満足という時代ではないのでしょう。
