総選挙の告示後、投票日まであと1週の先週末辺りから、一気に選挙関係のTVCMが増えたような気がします。まずは恒例「投票日は○月○日、必ず投票に行きましょうね」の、棄権減らし投票率アップキャンペーン。
当地では、地元出身の、チームNACS俳優兼脚本演出家の森崎博之さんと、ヘキサゴンおバカキャラでおなじみハロー!プロジェクトの里田まいさんが、「モリあがってマイりました。」と、脱力し過ぎて投票所まで歩けなくなりそうなキャッチコピーを笑顔で連呼しています。
老若男女、富める者も貧しき者も、それぞれの立場で考えられるだけ考えて、考えたなりに投票するなら普通選挙の本義にかなっているけれど、「TVで有名人が何度も言ってるからとにかく行って誰かかれか書いて入れよう」みたいな適当な人が大勢で投票率を押し上げたって、国がいい方向に向かうのかなぁ?と思わないでもない。「選挙の洗礼を受けない総理大臣交代なんて国民の意思を置き去りにして怪しからん」云々の論調が3年も4年も続いていて、それでさぁ待望の解散総選挙、民意を国政に反映させるチャンス!となった段で投票率が低調のまんまだったとしたら、それはそれで国民のひとつの意思表示とみてもいいと思う。
もうひと路線、露骨に目立ってきたのはもちろん各政党、与党野党のCMですね。TVだけではなく、このブログを書くために先日も某行きつけのエンタメ媒体サイトを開けたら、いきなりトップの上のほうに「日本を考える夏にしてください。自民党」という帯広告があって鼻白みました。特に政治色の媒体ではないんですけどね。
しかし、TVで、党首・党代表が顔出し声出しでアピールするタイプのCMとなると、歴然とセンスが悪くてかつ流れる頻度が過剰だと、“逆宣伝・逆効果”のリスクのほうが圧倒的に高いということ、当事者の皆さん本当に気がついているのでしょうかね。
少なくとも麻生太郎さんが、濁声で、スマイルなのか自虐なのか軽侮なのかはなはだ判然としない角度のついたおクチで、額に妙なシワ寄せて駄目押しのようにバストアップになるたび、「いま何十票」「また何十票」と票の減って行く“音”が聞こえるような気がするのですが。
がしかし、こなた鳩山由紀夫さんも、ツヤツヤ栄養の行き届いたお顔に宇宙人目玉、中途半端なおばさんウェーブヘアでじんわり汗ばみながら声を張り上げていると、スーパー夏向きでないヴィジュアルなので、「政権交代と聞こえはフレッシュだけど、成ったらアレか、アノ顔が総理か」と、上がった気勢に濡れ毛布をかぶせるような案配になって、差し引き結局マスコミが言ってるほど圧勝にも惨敗にもならないような気もします。
「期日前投票が前回総選挙の同時点の1.5倍」なんて報道も、「モリあがってマイりました」と同根の宣伝に感じられて、ちょっとイヤらしい。月河はできる限り「二世三世候補には入れない」「中央官僚や自治体公務員、公立学校教員や公的労組など、税金で食ってる仕事以外の職業でしっかり社会経験のある候補を選ぶ」「なるべく年齢の若い候補を選ぶ」ぐらいを基準にここのところ投票行動していますが、新型インフルエンザによる休校学級閉鎖の報があっちからもこっちからも飛び込んでくる状況で、学校の体育館の投票所は気が進みません。高齢家族は「60歳以上は免疫があるらしい」なんてほざいていますが、一緒にしないでほしいのだ。
いよいよとなったら“世間の良識に俟つ”という選択もあっていいと思いますが。あと4日。