イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

爺に「無用ノ介!」

2009-03-22 18:08:43 | 特撮・ヒーロー

わはは、悪口に入るんだ、「プチ整形!」。

『侍戦隊シンケンジャー』322日放送)、悪口でダメージを与えるアヤカシ・ズボシメシがいろいろ言ってましたな。しかし、“施術してもらう側”じゃなく“する側”に立つと、プチ整形を商売にする美容外科だって当節立派に市民権得た医療ビジネスなんだから、職業差別に当たらないかな。まぁ、悪口=「おもて立って人から言われたくないこと」「自覚があったり、事実だけに言われると傷つくこと」と考えればアリなのか。

ピンク茉子(高梨臨さん)に「一生独身!」も笑ったな。効かなきゃいいのに、おもしろいように効いちゃったという。まだ勝負決まったわけじゃないけど、「そうなったらどうしよう」とひそかに思ってたところに来たんでしょうね、子供好きお料理好きで花嫁願望の茉子としてはね。茉子タイプの女子に、34年前なら「負け犬!」でもよかったかも。

丈瑠(松坂桃李さん)は先週の流れからいって「ションベンたれ!」か、さもなきゃ「ツンデレ!」で飛ばされるのかと思ったら、「大ウソつき!」で飛んだのが意外。まあ意地っ張りで努力している姿を仲間に見せず、大丈夫でない時にも大丈夫と言い張るところを突かれたとも取れるけど、殿にはまだまだ秘密がありそうですからね。うまいこと先へと興味をつないだ。「(触れられたくないことが誰にでもあるって)“ウソつき”も?」と水を向ける茉子との、夕陽の土手での2ショットは月9のよう。

しかも、「落ちこぼれ!」でビル駐車場口の壁面に飛んだ千明(鈴木勝吾さん)、「ファザコン!」でさらに同ビル最上階まで豪快に行った流ノ介(相葉弘樹さん)に比べ、丈瑠は1階壁面止まりと、“やられ飛距離”的には殿の面目も保てました。

「大ウソつき」の所以をムリヤリ掘り下げると、“丈瑠は本物の志葉家御曹司ではなく、実は替え玉、なりすましだった”なんてドンデン返しも後半来るかな。昼ドラになっちゃうな。

流ノ介は丈瑠に「歌舞伎の世界では父親は師匠でもあるから特別な存在だろう、気にするな」とフォローしてもらったにもかかわらず、後半戦「マザコン!」でまたもやきれいに飛ばされてやんの。どんだけ弱点多いんだと。流さまの場合、「言われると(勝手に良いほうに解釈して)嬉しいこと」も山のようにありそうですけどね。

ただ、言葉の力で戦うという設定のシンケンジャー、敵の武器として、人を傷つけた心のダメージが物理的ダメージに直結する“言葉の暴力”を持ってきた今話は特に大いに期待したのですが、「アホ」「間抜け」「ドンくさ女」などの罵倒言葉がいっさい通用しないイエローことは(森田涼花さん)が「子供の頃からよく言われてきたし、自分でも自分はアホやなぁ思うから平気」というところまでは、彼女のおっとり天然な持ち味を敷衍した、理にかなった絵解きだったけど、“バカにされたらなにくそと思わなきゃおかしい”負けず嫌いな千明が、剣の稽古でことはにやられっ放しだったことを引きずって「自分はバカだって言い訳しているみたいだし、謙遜なら嫌味だし、本気で思ってるなら本当にバカ」「そういうのイラつく」と否定した辺りから若干ゴチャついた。

“己を知り、自信持てるだけの鍛錬を積み、かつ謙虚に構えていれば、中傷や悪口なんかではビクともしない”というようなところに着地すればよかったのではないかと思うのですが、「謙遜と卑屈とは違う」とか、「愛し信頼してくれる人(ことはの場合姉)がいれば自分を信じることができる」、さらには「応えてない素振りをしていても、言葉の暴力による傷は見えないところに深手を残す」などいろんな解釈要素が入り混じって、結局“悪の言葉の暴力に立ち向かう、正義の言葉の力とは”という眼目のところがぼやけてしまったのがちょっと残念。今作、世界観作りや武器(玩具)紹介はまずまずうまくいっていると思うんだけど、各メンバーの出自や育った環境と人間性、それぞれの衝突や摩擦を披瀝するお話部分でともすれば理屈先行になりがちなきらいがあるんですよね。

“言葉の暴力”という食材が、第六幕時点では若干デカ過ぎ、骨っぽ過ぎて生煮えになったというところでしょうか。

主客層の小さいお友達のほうが、変身名乗りやシンケンオーのキック攻撃などで、意味に縛られず楽しんでいるのかもしれない。ことはのモヂカラ“石”をズボシメシのビッグマウスに詰めて黙らせるところと、さんざん悪口攻めしてきたズボ自身がことはに「最低や!」と言われるとひるんでしまうのがおもしろかったですね。人を呪わば穴二つ。

ところで、ことはに悪口攻撃が通じず「言われたくない所を見抜く、ワシの目がくるったか?」と疑問に思ったズボが、三途の川の六門船に戻って“試し撃ち”に薄皮太夫に放った悪口って何だったんでしょうか。

小さいお友達の番組で、実質“ピー音”に等しい伏せ処理されていることと、“太夫”の常用する「わちき」言葉から推測するに、ずばり「ドウコクの囲われ者!」「売女(ばいた)!」ではなかったかと思うのですがどんなもんでしょう。

さすがに「ヤリ○ン!」ってことはないよね。

思ったんですけど、シンケンジャー、ことはが悪口攻撃に耐え過ぎて失神しちゃうまでガチ戦うより、黙ってガイアーク(@『ゴーオンジャー』)からケガレシア様を連れてくればよかったんですよ。悪口にあれだけ直球敏感な人もいませんからね。ズボ「そこの、きれいなおばさん!」一発でケガ様「キレイと言うでない!おばさんではおじゃらぬ!機械生命体の乙女でおじゃーるー!!」と沸騰、巨大化してズボ踏み潰されて終了だったのに。

コメント
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