５つの勲章

古い塾の１階の床のフローリングを剥ぐ作業に追われる。
やっぱ、専門職の大工さんは速い。
しかし、その本職でもこんなに手ごわいフローリングは記憶にないとか。
10年程度なら引っ張って引き剥ぐことが可能だが、なにしろ23年間だ。
瞬く間に手の平の皮が剥ける。
それをかばうことでまた剥ける。
結局、右手に４つの勲章、左手には１つ。
延べ６時間ほどかかり終了。
がらんどうになった空間・・・23年前の光景が蘇る。

奥さんに両手を差し出す。
消毒液がなかったようで、ワセリンを塗りガーゼをかぶせネットの包帯を巻く。
「それでいいか、橋本先生に聞いたら」
折りよくドクターから電話。
「そりゃ、＊＊＊＊＊を宏樹（10期生・スギ薬局）に持ってきてもらったらいいですよ。バンドエイドをつくっている会社のやつですよ」
宏樹、・・・分かる？

下剋上

昨夜はサプライズ！
越知の姉ちゃんと太刀持ちの臼井と思いきや、なんと姉ちゃんのダンナが登場。
いやあ、本当のありがたいアドバイスを貰った。
その間、中学生は里恵の国語。
そして高校２年と３年は俺のセンター古典と漢文
しかし俺が俺である以上、解説は後日となる。
高１は各自の自由裁量、質問は沙耶加（17期生・皇學館大学教育学科４年）が担当する。
真ん中の部屋で姉ちゃんのダンナさんと話している時に今日の結果を里恵が差し出す。
里恵の含み笑い・・・何？
成績表を眺めると・・・玄太72点・・・えっ！友子79点・・・。
快挙である。
センター試験現代文では高校生を翻弄している玄太にまさかの土。
中３には申し訳ないが、俺の予想では玄太の寝首を掻くのは中２の有里奈だと思っていた。
それがまさか、友子がやってくれるとは。
どんな流れだったかは分からない。
ただ、ともかく友子が初のトップなのだ。
いやあ、めでたい！・・・俄然おもしろくなってきた。