弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【毎年恒例】流行語大賞で学ぶ商標2023(第2回)

2023年11月10日 08時53分21秒 | 名作シリーズ(笑)
おはようございます!
雲が少し重ためな感じの@湘南地方です。
身体もなんだかちょと重ため。ま、運動不足ですわな。

さてさて、掲題の件、今日は第2回。

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(2)無敵の笑顔で荒らすメディア♪ 「推しの子」

そうか、これ今年の話なんだ…と思ってしまう。
確かに、アニメ始まったのは今年の4月から。第1回が90分と超長く話題に。
OP主題歌「アイドル」の動画再生回数が1億回を超えて話題になったのが5月の話。
…なんだろ、とおおおおおい昔のことのように感じてしまうわー。

原作の連載自体は2020年に開始してて、まだ連載中、なのね。
当方単行本派(アニメも実は観てない)で、ストーリー的には相当佳境に入ってきていると思っていたので、意外。
個人的にはあかね推し。

さて、そんな「推しの子」、実は集英社ががっちり商標登録している。
保護の範囲(指定商品/指定役務)としては、第9,16,28,41類の審査基準どおりの記載をべったり。
いわゆるエンタメ系全般(ゲーム、書籍、おもちゃ、娯楽施設等)、といったところ。

まあこれだけブームになればグッズ展開も多いにあり得るところだしね…とおもったものの、
実際のところ各週刊漫画雑誌の出版社さんは連載漫画のタイトルを結構積極的に保護している。
[集英社]「遊戯王」「テニスの王子様」「るろうに剣心」「NARuTO\‐ナルト‐」他。
 タイトルによって保護している範囲に違いがあるのも面白い。「ナルト」では第8類(刃物関係が含まれる)も保護したりしている。
 タイトルの一部(例:「剣心」「鬼滅」)についての保護も積極的に行っている。模倣態様の可能性の一つとしてケアしているのだろう。
[小学館]「からくりサーカス」はあるけど、他あんまり見当たらないなぁ…と思ったら、キャラクタービジネス、映像化ビジネス関係は「株式会社小学館集英社プロダクション」というところでやっているのね。そっちでの登録が多数。
[講談社]「BLUELOCK\ブルーロック」「化物語」「東京卍リベンジャーズ」他

もとは一つの漫画作品だったものが、ノベライズされ、アニメになり、2.5次元になり、付随してグッズが展開され、PS5でゲームになり・・といったように
良質なコンテンツの持つ力はインフレ的にかつ加速度的に拡大していく。
そのスピードに合わせたタイミングでの保護を怠っていると模倣品が出てきて排除に時間とコストを要してしまう。
ほんと、そのあたりはセオリーもあるけど神経も遣う。

とまあそんな感じで、次回へ続く。

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