昨日、1月11日は正月行事の一つ「鏡開き」でした。
鏡餅は単なるお供え物というよりも、年神様の依り代と考えられているので、鏡餅を開くことで年神様をお送りするという意味もあります。
そこで今日は「鏡開きの由来」について調べました。
「鏡餅」
先ず、二段重ねの丸い鏡餅ですが、なぜ鏡なのかというと、昔の鏡というのは丸い形をした銅鏡で、三種の神器の一つでもあります。
鏡は日の光を反射し、太陽のように光ることから、日本神話で太陽の神様とされる天照大神に見立てられ、神様が宿るものと考えられるようになりました。
お餅については、稲の霊が宿った神聖なものとして神様に捧げられるお餅を丸い鏡に見立てて「鏡餅」と呼ぶようになり、年神様の依り代として正月にお供えするようになったのです。
また、二段重ねにするのは大小2段で月と太陽、陰と陽を表していて、円満に年を重ねる、夫婦和合などの意味が込められているということです。
「松の内」
鏡餅は新年にお迎えした歳神様の御魂が宿るとされることから、松の内の間は食べてはいけません。
松の内とは、玄関前に門松が飾られている期間を言い、一般的に1月7日頃までをいいます。
但し、これには地域によって差があり、関東では1月7日、関西では小正月である1月15日と言われています。
「鏡開きの由来」
昔の武家では、男は鎧などの具足に供えた「具足餅」を、女は鏡台に供えた餅を下ろし、1月20日に手や槌で割って雑煮に入れて食べる「刃柄(はつか)祝い」という行事がありました。
これが鏡開きの始まりと言われています。
20日に鏡開きが行われていたのは、江戸初期以前は「二十日(はつか)」が「刃柄(はつか)」に通じることからでしたが、1651年1月20日に、3代将軍家光が亡くなった為、幕府は20日を忌日として避け、商家の仕事始めである11日の「蔵開き」の日に変更しました。
この蔵開きと具足開きが相まって11日が鏡開きの日となって定着し、現在に至っているということです。