今日4月22日は「4月(よい)22日(夫婦)」の語呂合わせから「よい夫婦の日」だそうです。
良い夫婦と言えば「オシドリ(鴛鴦)」が引き合いに出されて「おしどり夫婦」と呼ばれますが、野鳥の「オシドリ」は良い夫婦ではないようです。
どういう事でしょうか?
今日はオシドリの夫婦事情(つがい)について調べました。
「オシドリ」
「オシドリ(鴛鴦)」は鳥綱カモ目カモ科オシドリ属に分類される鳥類で、日本や朝鮮半島、中国などの東アジアに分布しています。
日本では北海道や本州中部以北で繁殖し、冬季になると本州以南(主に西日本)へ南下して越冬します。
体長はオスが48㎝、メスは41㎝、翼長はオス21~24.5㎝、メス21.7~23.5㎝くらいです。
「人間との関係」
仲が良い夫婦を指して「おしどり夫婦」と呼ばれますが、野鳥のオシドリは、抱卵はメスのみが行い、育雛も夫婦で協力することはありません。
更に、冬ごとに毎年パートナーを替えているという事です。
オシドリが夫婦(つがい)でいる期間は、繁殖期の前につがい形成をする1~3月頃までと、繁殖期である4~5月頃の間で、1年の内、せいぜい5カ月ほどしか夫婦一緒に生活をしていません。
繁殖期を過ぎるとすべてのペアが関係を解消してしまいます。
従って、夫婦で一生を添い遂げることはないのだそうです。
それなのに何故、仲の良い夫婦を「おしどり夫婦」と言うのでしょうか?
・オシドリの雄(右)と雌(左)です。
「おしどり夫婦の由来」
「おしどり夫婦」の由来は、中国の故事「鴛鴦(エンオウ)の契り」からのようです。
(「鴛(エン)」とは、オスのオシドリで、「鴦(オウ)」はメスのオシドリのことを指します)
「鴛鴦の契り」の概要は次のように伝えられています。
「故事」
中国・宋(960年~1297年)の時代に、宋の王が家来のカンヒョウの美しい妻を奪い取るために、言いがかりをつけて牢獄に入れてしまいます。
妻は悲しみのあまり、あの世で再会しましょうという意味の手紙を出して自殺しました。
夫のカンヒョウはその手紙を受け取り、「一緒の墓に入れて欲しい」との言葉を残して後追い自殺をしました。
その事を怒った王様はわざと二人の墓を別々に隣り合わせに作り、「できるものなら、一緒になってみせるがよい」と言い放ちました。
すると一晩の内に梓(あずさ)の木が両方の墓から出てきて、しばらくの内に枝は伸び、根は地中で一つに繋がったのです。
二つの墓はこうして一つになりました。
そして、この木の枝に番(つがい)のおしどりが住み着き、一日中鳴いていたことから「鴛鴦の契り(おしどり夫婦)」と呼ばれるようになったということです。
ひとの心は、他人が動かすことなどできません。
肝心な「オシドリ(鴛鴦)」は、冬ごとに毎年パートナーを替えていたなんて( ^ω^)・・・。