牛乳
以前、某テレビの番組で、“運動の後に牛乳を飲むと癌になりにくい”と放送していたのを記憶しています。
放送の中で、「運動後にコップ一杯(200ml)の牛乳を飲むとリンパ球が増殖して癌細胞の繁殖を防ぐ」と説明していました。
そこで調べてみると、牛乳のタンパク質には、病原体を体に侵入させないだけでなく、病原菌と戦う抗体をつくり出す他、リンパ球などの免疫細胞を増殖させたり、病原菌に感染した細胞の繁殖を防ぐなど、免疫系を強化する働きがあると言うことです。
そして、免疫力をアップさせるには、牛乳摂取などによるバランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスや疲労を残さないなど、生活のリズムを守ることも大切と解説していました。
さて、その牛乳は、ご存知のように乳牛から搾乳(さくにゅう)しますが、では1頭の乳牛からは、いつからいつまで搾乳できるのでしょうか?
乳牛も人間の女性と同じく、子牛を生まなくてはお乳が出ません。
牛の妊娠期間はおよそ280日だそうです。
生まれた子牛は成長のために欠かせない初乳を一週間ほど飲んだ後、すぐに母親から引き離されてしまい、代用乳で育てられます。
その後の10ヶ月間に限って乳牛から搾ることができるのだそうです。
この間、乳牛は一日に25リットル、10ヶ月でおよそ7500リットルのお乳を出せてくれるということです。
お乳を出しきった乳牛は、2ヶ月ほど休んだ後、再び妊娠させられ、280日後の出産を待つことになります。
つまり、私たちが口にしている牛乳は子牛に与えられるべきものを横取りしていることになります。
乳牛はこの出産~搾乳を5~6回繰り返してその役目を終えるのだそうです。
このように、子牛に与える筈であったお乳を横取りしてまで、私たちに提供してくれている牛乳を嫌いだという人も多いと聞きますが、牛乳には、便秘解消や高血圧予防の効果もあるそうです。
健康維持のためにも、毎日コップ一杯の牛乳を飲む習慣をつけては如何でしょうか。
ホルスタイン肉にされることになるのでしょうから、哀れですね。
この世には、搾取される者と搾取する者がいるとは学んだことで、会社に勤めても意識することのない時代に
生きて幸いでしたが、いまの時代はそれが見えて息苦しいです。