私は一昨年から八朔、温州みかん、イヨカンの3種類の柑橘栽培をしています。
そこで今日はこれらのミカン類の剪定について調べましたのでご紹介します。
基本的な剪定
一般的に剪定の方法には、本年生産にウエイトをおいた剪定と毎年安定生産を目指す剪定があります。
・本年生産にウエイトをおいた剪定
混み合った枝や直立した強い夏秋枝を基部から切り取る間引き剪定をします。
・毎年安定生産を目指す剪定。
予備枝を半々程度設けて、新梢の発生を促がす部分を作ります。
・樹齢の若い樹
夏秋梢は除去せずに全ての枝を利用します。(生りぐせをつけるため)
花芽の着き方
花芽のつき方は、前年に伸びた新梢の頂芽や先端の2~3芽にできます。
春枝や夏枝によくつきますが、前年秋に長く伸びた枝にはつきにくく、ついても充実しにくいようです。
更に、前年に果実がついた枝から出る新梢はその年には花芽がつかず、翌年に花芽がつきます。このため隔年結実になります。
従って、毎年収穫するためには実のつかない新梢と花をつける新梢が5割位ずつになるように剪定します。
以上のことを念頭においた上で、基本的には枝の内部まで日光が入るように、中心部を広げるように剪定します。
我が家のミカンの木は未だ3年目の若木であるため、日光がよく入るように中心部を広げ、余分な小枝を間引く程度に軽く行いました。
・選定前の八朔の木です。
八朔の剪定
樹勢が強く大きくなりやすい品種です。春や夏に伸びる新梢が長く伸び、枝が込みやすいので、混み合った枝は早目に間引き、長くなり過ぎた枝は先端部を切って充実させます。
60~80葉に1果を目安に勢いのいい木を多く残します。
地面に触れるような下垂枝については、枝の分岐点まで切り落とし、分岐から上に伸びた枝を残す「切り上げ剪定」を基本とします。
・剪定後です。中心部の秋枝を切り詰め、余分な枝を落として中心部を広げました。
温州みかん
温州みかんは、ミカン科の常緑低木です。柑橘の名産地であった中国・浙江省の温州に因んでつけられたようですが全く関係なく、鹿児島県が原産地と推定されているそうです。
高木にならないので細く短い枝が出やすく、余り剪定する必要がないようです。
・選定前の温州みかんです。
1~3月に主幹から出た3~4本の主枝を伸ばし、枯れ枝や花芽のつきにくい秋枝、弱小の枝、混み合った枝を切る程度に剪定します。
なお、花芽を着きやすくするためには6~7月に肥料をきらし、水やりも控えめにして夏枝や秋枝の伸びを止めるようにします。
肥料が多すぎたり、強い剪定をすると新梢がいつまでも伸びて花芽がつきません。
・剪定後の温州みかんです。
イヨカン
樹勢は弱く、新梢が伸びにくいので木は比較的小さく、着果しにくい直花が多くなりやすいようです。
日当たりをよくして100~120葉に1果を目安に多く実を生らせるように剪定します。
我が家のイヨカンは昨年果実を生らせたため木の伸長が見られず、剪定の必要がないので画像を載せていません。
以上栽培している3品種の剪定方法を調べながら簡記しましたが、そのほかの注意点は次のようです。
・側枝は夏に誘引します。
・新梢は1/3程度切り詰めます。
・混み合った立ち枝は基部から間引きます。
・裏年における剪定の基本は、時期を遅く、そして弱く行います。
・結果母枝は全般に少ないので切らずに残します。