今日5月8日は「世界赤十字デー」です。そして今年は「赤十字思想誕生150周年」を迎えます。
そこで、今日は赤十字について調べて見ました。
「赤十字思想」
「赤十字思想」とは、スイスの実業家アンリ・デュナンが、1859年にイタリア統一戦争の激戦地ソルフェリーノにおいて、多数の死傷者にあふれた悲惨な光景を目撃し、そこで語った次の言葉が原点となっています。
「傷ついた兵士は、もはや兵士ではない。人間である。人間同士として、その尊い生命は救わなければならない」
彼はこの信念の基に、村人たちと協力して負傷者を教会に収容するなどの救護活動に当たりました。
「赤十字思想誕生150周年」
そして、今年、2009年は、1859年にアンリ・デュナンが行った救護活動、その体験を基にした赤十字思想の誕生から150周年を迎える記念の年となりました。
「赤十字創設」
デュナンは、1862年11月に「ソルフェリーノの思い出」という本を出版し、その中で傷病兵の救護、国際的な救護組織の創設、国際条約の締結を訴えました。
彼の訴えが大きな反響を呼び、1863年に赤十字国際委員会の前身である5人委員会が発足し、最初の国際会議が開かれました。
翌1864年にはスイスなど15カ国の外交会議でジュネーブ条約(赤十字条約)が調印され、国際赤十字組織が正式に発足しました。
「世界赤十字デー」
1948年(昭和23年)にストックホルムで開催された第20回赤十字社連盟理事会で、赤十字の創設者であるアンリ・デュナンに敬意を表し、彼の誕生日(1828年5月8日)の5月8日を「世界赤十字デー」と決定しました。
この日には世界各国で催しが行われます。
「赤十字の旗」
アンリ・デュナンの祖国スイスに敬意を表して、スイス国旗の色を逆にして白地に赤十字としました。
「日本赤十字社」
日本政府は1886年(明治19年)11月15日にジュネーブ条約への加入を公布したことからこの日を「赤十字デー」と制定しましたが、1950年以降はアンリ・デュナンの誕生日に因み、5月8日を「赤十字デー」としています。
また、5月8日の「世界赤十字デー」にあわせ、毎年5月を赤十字運動月間として、献血活動や講習会、家庭看護法などのキャンペーンを実施しています。
日本郵便では、これを記念して今日5月8日に記念切手が発行されます。
記念切手のデザイン
・(左)アンリ・デュナンの肖像とノーベル平和賞証書、それに赤十字です。
赤十字の創始者アンリ・デュナンの世界平和に対する大きな貢献が認められ、1910年に授与された第1回ノーベル平和賞の受賞証書を背景に、赤十字創設の
頃のアンリ・デュナンの肖像写真をデザインしています。
・(右)「第1回赤十字デー」のポスターと赤十字です。
日本赤十字社による「第1回赤十字デー(1933年(昭和8年)11月15日~17日)」の宣伝のために作成されたポスターを基にデザインしています。