おお、エルハラシ!


 アルジェ市中心から空港に向かう道は、町を横断する形になります。

 途中、こういう標識が出てたりすると、思わず Ya rayah でも歌いたくなりますね。

 「くにを出ていく者よ、おまえがどこに行こうと、いつかは元のところに帰ってくるんだ・・・」

 あいにくタクシーのおっちゃんはそんなに音楽は詳しくなかったですけど、もちろんダフマン・エル=ハラシのことは知ってました。知らないわけがない。

 この有名なシャアビの歌手は自分の出身地、アルジェの一地区の名前をつけてDahmane El Harrachiと名のりました。名前の最後の「i」は「○○出身の」ということですね。

 ・・・ところで、オランで市内から空港まで乗せてくれた若いタクシードライバーは、ずうっとHouari Manarがんがんかけっぱなしでした。
 ライです。
 それ聞いてたら、ほんとにライってオランにびたーっとくっついたジャンルだなあ、って感心しました。

(ところで前から疑問に思ってたので「Manarって、なんのことよ?」と彼に聞いてみたら「ビールだ」って言うんです・・・ どういう意味だ?)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

「公用語」


このエントリーから続きます)

 郵便局のお話に戻って・・・

 郵便局から小包を発送したんですが、そのとき受取人の宛先をこんな小さい紙に書かされました。

 この紙に書いてあったのがアラブ語だけでフランス語がなかったのでよく分からず、隣の人に書き方をたずねてなんとか書きこみました。

 アルジェリアに一週間近くいましたが、書き言葉関係で、フランス語だけで用がたせなかったのは、このときだけ。過去の2回の滞在でもそういうことはなかったように思います。

 要するに「郵便局」というのが非常に「公」のものだからでしょう。こういうところは「公用語」であるアラブ語でなければ、アラブ語だけでなければいけない、ということなんだと思います。
 あれだけ通じるのに、フランス語はアルジェリアでは「公的」ステイタスは持ってませんから。

 エジプトのカイロで空港降りてバスを待っているときにも似たようなことを考えたのを思い出しました。
 カイロのバスは、路線番号があのアラブ独特の数字で、それも手書きで書かれていて、分かりにくいんです。
 タクシーのナンバーとかは普通に算用数字(これのことをアラビア数字とも言うから話がややこしいですね。「アラブ独特の数字」というのはたとえば「5」が「○」みたいなのを書くやつです)なのに。
 これも「バス」は「公的」なものでタクシーはそうではないから、ではないでしょうか。

 「公用語」というのは、象徴的なものでもあるわけです。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )