イスラーム勉強会ブログ

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食事にまつわるマナーの続き(終)

2009年06月11日 | 求める者たちの道しるべ
【兄弟姉妹に食事を振舞う際】
兄弟姉妹に食事を提供することは好まれる。アリー(アッラーのご満悦あれ)の言葉:私は奴隷を一人解放するよりも、一皿の料理のために兄弟を集めるのを好む。
無理して豪華なものを準備する必要はない。また食べてもらえるか許しを得るのではなく、そうせずに食事を提供すること。持ち得る全てのものを出すのが、「無理すること」である。
訪問者のマナーとして、「~~を食べたい」と料理名を出してリクエストしないこと。どちらがいいか選択肢を与えられた場合は、簡単に作れるものを選ぶこと。ただし、招待者があなたが希望している料理を用意に準備でき、その準備のために手を抜かないことが目に見えているときは別である。

【食事中の人たちの中に入らない】
人々が食事中であることを知ったならば、その中に入るのは良くない。意図せずにその場に遭遇してしまい、皆に「一緒に食べるか」と呼びかけられたら、皆が食べているものをきちんと見ること。もし彼らがあなたを食事に誘わないことに恥じらいを感じて誘っていると分かったなら、食事しないこと。もし彼らが本当にあなたと一緒に食べたいと望んでいることが分かったなら、食べることは許される。

【もてなしのマナー】
不真面目ではない、敬虔な人たちを招くこと。先代の人たちはこのように言っていた:敬虔な人の食べ物以外を食べないように、そして敬虔な人以外があなたの食べ物を食べないように。
また裕福ではなく、貧しい人たちを選ぶこと。
親類を招かないのはいけない。彼らを軽視することで、不仲や絶交のきっかけになってしまうからである。また友人、知人を順番に選ぶこと。招待することに、「見せびらかし」や「高慢さ」を決して意図せず、食事を提供する際のスンナを実行し、兄弟の心があなたに傾倒することを求め、信者たちの心に喜びを差し込むこと。招待に応じることが困難であることが分かっている人を招待しないこと。また招待に出席することでさまざまな原因によってその人が他の招待客から害を被る場合も。
招待に応じる際のマナー:ムスリムが招待する披露宴に呼ばれたなら、一日目に応じることは義務。それ以外の招待は、応じても断っても問題ない。裕福か貧しいかで招待に応じるのかを決めるべきではない。断食の断食をしていると応じられないというわけではないので、出席すること。任意で食を断っていて、断食を解くことで招待側である兄弟ムスリムが喜ぶ場合、解くのが良い。
しかし食事がハラーム場合は招待に応じないこと。同様に禁じられた敷物や容器、偶像などが含まれている場合も。また招待側が加害者、罪人、ムブタディウ(ビドアをする人)、招待を自慢してする人が絡んでいる場合も同じ。
「食べるため」だけを意志して招待に応じるのではなく、スンナに倣うためと意志し、信者である兄弟に恩義を尽くすためと意志すること。招待を断ったときにもしかすると周りの人たちに、「あの人は高慢だから(招待を断ったのだろう)」と言われるかもしれないので、誤解する人たちから自分自身を守ることも意志しておくこと。
出席したら謙遜した態度をとること。食事が出てくる場所を何度も見ないこと。それは大食である証拠だから。
【食事を出す際のマナー】
一つ:早く出すこと。それは客のもてなしの一つである。
二つ:他の食事の前に果物を出すこと。これは健康的によいことである。「また果実は、かれらの選ぶに任せ、種々の鳥の肉は、かれらの好みのまま。」(出来事章20,21節)
果物の後に出すといいものは肉類。特に焼いているものがいい。肉の次にいいのが、サリード(スープをパンに含ませた料理で預言者(平安と祝福がありますように)の好物だったと言われる)。次にお菓子。最後に冷たい水を飲むことで食事を終え、最後にきれいな水を客人の手に注ぐ。
三つ:持っているさまざまなものを出すこと。
四つ:食事をすばやく片付けるのではなく、客人自らが食事から手を離すまで待つこと。
五つ:充分な量の食事を出すこと。少ないと、男らしさに欠ける。
食事を出す前に、自分の家族の分をとっておくこと。客が帰るときは、家の入り口まで一緒に行くこと。これはスンナである。またもてなしの中で最もよいものは、明るい顔つきと、訪問時と帰宅時と食卓のところでよい話をすることである。
客として:招待側にきちんとした対応が足りなかったとしても、満足して家を出ること。これはよい性格であり、よい謙遜態度である。また家の主の満足と許しなしに家を後にしないこと。そして滞在している間、招待側の心に配慮すること。

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2 コメント

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Unknown (アニサ)
2009-06-11 21:34:52
数冊ですが、イスラムの本を読みましたが、こんなに詳しくしかも分かりやすい言葉でとても親近感がある内容でついつい時間を忘れて読み続けてしまってます。
よく言われている、「学校の教科書には載っていない」感じで本当に素晴らしいです。
伊曼さんと出会えた事、とてもありがたくそして今後の自分の励みにもなります。

更新、心から楽しみにしてます。

負担に思わないでくださいね^_^;
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Unknown (伊曼)
2009-06-11 23:00:11
アニサさん、当ブログへようこそ~^^
そしてコメントありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
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