イスラーム勉強会ブログ

主に勉強会で扱った内容をアップしています。

イード=ル=フィトルのスンナ行為・奨励行為

2015年07月16日 | ラマダーン特集
イード=ル=フィトルのスンナ行為・奨励行為
イード前夜に、ズィクル、礼拝、クルアーン読誦、イスティグファール(罪の赦し乞い)などをして過ごすこと。夜の最終1/3部で行うことで達成されるますが、より良いのは、夜通しで上記の行いをすることです。根拠は、預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)の次の言葉:
  《フィトルとアドハーの前夜に報奨を願って過ごす者は、心が死ぬ日にその心が死なない。》
  イシャーとファジュルの礼拝を合同で行うことでも達成されます。
  また、イード前夜のドゥアー(祈願)にアッラーは応じ給うとされ、金曜前夜やラジャブ月第1日とシャアバーン15日前夜同様に、奨励されます。

グスルをする、香水を付ける、スィワークをする、男性は最も良い服を着る。これは、金曜に行うことからの類推であり、アッラーの恩恵とそれに対する感謝のあらわれです。
  また、預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は、イード当日に香水をつけられました。ただし、女性は香水をつけません。
  また、金曜日のように、清潔であることを心がけ、爪を切り、悪臭を取り除きましょう。

早朝、イード礼拝に行く間と、礼拝が始まる前までタクビールを唱えます。
  タクビールのフレーズ→ http://bit.ly/1Marqg8

支障がなければ、ファジュル礼拝後、徒歩で、早めに、静かに落ち着きを持って、イード礼拝場に向かいましょう。根拠:アリー(アッラーの御満悦あれ)の言葉:《イード(礼拝)へ歩いて行くのはスンナである。》 預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は、イードにも葬儀にも何かに乗って行かれたことはなかったからです。

イード礼拝に出かける前に、食事をとること。食べ物は、奇数のナツメヤシであること。アナス(アッラーの御満悦あれ)によると、《アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は、フィトルの日、ナツメヤシをお食べになるまでは、お出かけになりませんでした。》

人々がイード礼拝に出かける前に、ザカートゥ=ル=フィトルを払うこと。イブン・アバース(アッラーの御満悦あれ)は言いました:アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は、無意味な言動や卑猥な行いからの斎戒者の清めとして、また貧者の食物として、ザカートゥ=ル=フィトルを定められた。(合同)礼拝の前にそれを遂行した者は、それは受け入れられるザカートとなり、礼拝後に遂行した者は、それはサダカの中のサダカとなる。》

家族を豊かに養うこと、できる範囲内で普段以上にサダカすること。

会う人々に喜びに満ちた顔で接すること。親族、友人を訪問すること。

http://shamela.ws/browse.php/book-384/page-1376#page-1370
から抜粋
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ラマダーンを知ろう!【6】

2015年06月17日 | ラマダーン特集

 前回の続きです

 6、(罪にならなくても)余分な言動を慎むこと。
 陰口や噂話は普段から禁じられますが、ラマダーン中はさらに気を付けましょう。
 
 預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました。
 《誰でも嘘と嘘の行いをやめない者の飲食断絶は、アッラーにとって何の価値もない。》(アル=ブハーリー、アブー・ダーウード、アッ=ティルミズィー、アン=ナサーイー、イブン・マージャ出典のアブーフライラのハディース)

 ラマダーン中、ケンカに遭遇してしまったら、「私は斎戒をしているのだ」と声を出して言うことがスンナです。

 根拠は、アル=ブハーリーとムスリムが出典したアブーフライラのハディースです。
 《誰でもサウムをしているときは言葉に注意し、叫ばないこと。誰かが罵ったり、叩いて来たら、私は斎戒をしている、と言いなさい。》
 
 ラマダーン以外の時期にサウムをしている場合、自分を律するつもりで小声で言いましょう。(周りの人に自分がサウムしていることを見せびらかしていると誤解されないために)

 7、サウムを無効にしない合法の楽しみ(耳に聞こえるもの、目に見えるもの、感触あるもの、匂うもの)を放棄すること。

 例えば、良い香りのするものを嗅いだり、触ったり、眺めたりすること。
 これは、サウムの叡智に合わない娯楽であり、これらはすべて好ましくない行いです。
 
 8、家族を普段より豊かに養うこと、親戚に最善を尽くすこと、貧者への施しを多くすること。

 《彼(アッラーの祝福と平安あれ)は人々の中で一番気前の良いお方だった。特にラマダーンになってジブリールが彼に会うときには気前の良さが増した。》(アル=ブハーリーとムスリムより)

 9、日中と夜中の時間の余裕があるときに、勉学とクルアーン読みとその学習に勤めること。念唱と預言者祈願に勤めること。

 《ジブリールはラマダーン月の毎夜、預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)に会って彼にクルアーンを教えていた。》(アル=ブハーリーとムスリムより)

 同じく、善行に励むことも大切です。
 ラマダーン月の善行は義務に匹敵し、善行ポイント(報奨)が何倍にもなります。

 10、ラマダーン月最終10日間にイイティカーフ(お篭り)すること。モスクにお篭りするので、禁じられたものから身を守り、やらなければならないことを実行するには最適です。これは、10日間のどれかにあるとされるライラトゥ=ル=カドゥルに出会えることを願って行う崇拝行為です。
 
 ムスリムが伝えるハディースによると、預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は最後の10日間に入ると、それ以外の日よりもまして精進しておられた、とのことです。
 
 アーイシャ様(アッラーの御満悦あれ)は言っています。《預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は最後の10日間に入ると、夜を通して礼拝に立ち、家族を(礼拝などのために)起こし、女性から遠ざかりました。》(正しいハディースであるための条件に適ったハディース)

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ラマダーンを知ろう!【5】

2015年06月17日 | ラマダーン特集

 サウム(断食・斎戒)のスンナ(預言者の慣行)とマナー

 
1、少しの水でも良いので、断食前に何か体内に入れること。この食事をアラビア語でスフールといいます。これをぎりぎりまで遅らせることが良いとされます。

 断食に備えるためにスフールは大切です。
 このことは、サヒーハイン(アル=ブハーリーとムスリムのハディース書二つ)にあります。《皆、スフールをとりなさい。スフールには祝福があるから。》

 アル=ハーキムが伝える正しいハディースによると、《サハル(夜中)の食事(=スフール)で昼間のサウムに備えなさい。そして軽い昼寝で夜の礼拝に備えなさい。》

 アル=イマーム・アハマドが伝えたハディースに、《信者たちが断食明けの食事を急ぎ、断食前の食事を遅くしている間は、まだ私の共同体は健全である。》というのもあります。

 2、日が暮れたのが確実に分かった時点で、礼拝前に急速に食事をして断食を解くこと。

 ナツメヤシを最初に食べることが好まれます。無いなら、甘いもの、無いなら、水です。何でも3などの奇数にすることが好まれます。3個食べる、3回に分けて飲む、などです。

 預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)の行いに倣って、マグリブの礼拝前に断食を解くことが好まれます。(ムスリムが出典したアーイシャ様(アッラーの御満悦あれ)のハディースと、イブン・アブドゥ=ル=バッルが出典したアナスのハディースに拠る)

 奇数が好まれる理由は、アナスが伝えるハディースが根拠になっています。
 《アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)は決まって、礼拝前に何個かの生ナツメヤシで断食を解き、生ナツメヤシが無ければ乾燥ナツメヤシを召し上がっていました。乾燥ナツメヤシが無いときは、何口かで水を飲んでいらっしゃいました。》

 3、断食明け食事直後に、伝承された祈願文句を使って祈願をすること。

 《アッラーフンマ インニー ラカ スムトゥ、 ワ アラー リズキカ アフタルトゥ、 ワ アライカ タワッカルトゥ、 ワ ビカ アーマントゥ、 ザハバッザマウ、 ワブタラティルウルーク、 ワ サバタルアジュル インシャーアッラーフ タアーラー、 ヤーワースィアルファドゥル イグフィル リー、 アルハムドゥリッラーヒッラズィー アアーナニー ファスムトゥ、 ワ ラザカニー ファアフタルトゥ》

 《اللهم أني لك صمت، وعلى رزقك أفطرت، وعليك توكلت، وبك آمنت، ذهب الظمأ، وابتلت العروق، وثبت الأجر إن شاء الله تعالى، يا واسع الفضل اغفر لي، الحمد لله الذي أعانني فصمت، ورزقني فأفطرت》

 (アッラーよ 私はあなたのために斎戒し、あなたの糧で斎戒を解き、あなたにおすがりし、あなたを信じました。渇きは去り、体の隅々が潤いました。至高なるアッラーが御望みであれば、報奨は確定します。寛容なる御方よ 私をお赦しください。彼の御力添えのおかげで私は斎戒を全うし、彼の糧によって私は断食を解きました。その御方に賞賛がありますように。)

 4、他の斎戒者に食物を勧めること。一粒のナツメヤシでも、一口の水であってもかまいません。彼らを満腹にすることが一番良いです。

 5、ファジュル(夜明け)前に交わり、月経、出産から清まること(=グスル)。

 つづく(10まであります

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ラマダーンを知ろう!【4】

2015年06月17日 | ラマダーン特集

ライラトゥ=ル=カドゥルが隠されている理由

 皆がそれに出会えるように、と崇拝行為に心をこめさせるためです。
 
 ライラトゥ=ル=カドゥルに言うと良いドゥアー(祈願文句)に、
 「アッラーフンマ インナカ アフッウン、 トゥヒッブルアフワ、 ファアフ アンニー」というのがあります。ぜひ、たくさん言いましょう。

 (アッラーよ、あなたは赦し給う御方、赦しを御好みです。私を御赦しください、の意)

 (اللهم إنك عفو، تحب العفو، فاعف عني)

 これは、アーイシャ様(アッラーの御満悦あれ)が伝えたことによります。
 彼女は言いました。
 「アッラーの使徒様、ライラトゥ=ル=カドゥルがやって来たら、私は何を言えばいいでしょうか?」

 それに答えて彼はお答えになりました。
 「アッラーよ、あなたは赦し給う御方、赦しをお好みです。私をお赦しください、と言いなさい。」
(アブー・ダーウードを除く五人のハディース学者出典)

 次のような兆候があります。
 ウバイ・イブン・カアブが預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)について伝えたところによると、《ライラトゥ=ル=カドゥルの朝、太陽が昇ると、それは白く光線がない。》(アフマド、ムスリム、アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィー出典)

 これと同じ意味合いのハディースはが多く伝えられています。

 ということで、ラマダーンの日々はもちろんのこと、最後の10日間はライラトゥ=ル=カドゥルを狙って幸せをつかみましょう!
 

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ラマダーンを知ろう!【3】

2015年06月17日 | ラマダーン特集

 今回は、ライラトゥ=ル=カドゥル(ليلة القدر)について。

 日本語意訳クルアーンには、”みいつの夜”や、”決定の夜”と訳されていますね。 
 
 ライラトゥ==カドゥルは尊く、祝福され、多大な徳のある夜ですから、この夜に精進するのは良いこととされ、この夜の祈願は受け入れられ、叶うとされます。

 アッラーは仰いました。「決定の夜は千ヶ月より良い。」(決定章3節)
 つまり、この夜の祈りと行いは、この夜を除いた千月に行うものとくらべものにならない、ということです。

 預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました。
 《ライラトゥ=ル=カドゥルに、信仰を持って、報奨を願って祈りに立った者は、今までに犯した罪が赦される。》(アル=ブハーリーとアブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーとアン=ナサーイーが出典したアブーフライラのハディースより)

 預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)の奥様アーイシャ(アッラーの御満悦あれ)によると、ラマダーン月最後の十日間に入ると、彼は夜通し祈りに立ち、家族を起こし、妻たち(と性関係を持つこと)から遠ざかった、とのことです。(アル=ブハーリーとムスリムの正しい伝承であるための条件に適ったハディース)

 ライラトゥ=ル=カドゥルは、ラマダーン月最終十日間の奇数日のどれかにあたるとされています。根拠は預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)のお言葉、《ラマダーン月の最終十日間の奇数日にそれ(ライラトゥ=ル=カドゥル)を求めなさい。》(アビー・サイード アル=ホドリーとアブー・ザッルのアル=ブハーリーとムスリムの正しい伝承であるための条件に適ったハディース)

 ラマダーン月27日がライラトゥルカドゥルであるという説が、学者の間で一番強いです。根拠は、

  ウバイ・イブン・カアブ(教友)が言った言葉です。「アッラーに誓って、イブン・マスウードはそれ(ライラトゥ=ル=カドゥル)がラマダーンにあることと、それが27日であることを知っていたが、おまえたちがその日にだけに努力することを嫌って知らせなかったのだ。」(アッ=ティルミズィー出典)

 などがあります。

つづく

 次回は、なぜライラトゥ=ル=カドゥルがいつなのか明解にされていないのか、などをみていきましょう!インシャーアッラー。

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ラマダーンを知ろう!【2】

2015年06月17日 | ラマダーン特集


 サウム(断食)にはメリットがたくさんある、と前回ご紹介しましたが、続きを見ていきましょう。

 サウムは、私たちが公私におけるアッラーの監視に敏感になれるよう鍛えてくれます。食べ物などを断つ人には、アッラー以外の監視者はいません。

 サウムは、意志を強くし、決断力を大きくしてくれます。また、忍耐を教えてくれますし、精神浄化を手伝ってくれます。

 サウムは、規律正しくあることを教えてくれます。なぜなら断食者は、決められた時間に食事を取ることが定められているからです。サウムを実行することによって、世界中のムスリムが一体感を得られます。信者たちが同じ時間に断食し、同じ時間に食事を摂るのは、彼らの主がおひとりで、彼らの崇拝行為が一つだからです。

 信者はサウムによって慈愛と兄弟愛、そして相互協力の心をはぐくみます。
                                          などなど。

 まぁ、「メリットがあるから…」という意志ではなく、「アッラーが命ぜられたから、行う」という心構えでラマダーン月を過ごすのが一番信者らしいと思います。

 続いて、ラマダーン月と、ライラトゥ=ル=カドゥル(ليلةالقدر)の徳について。

 まず、ラマダーン月とラマダーン月の断食の徳について伝えるハディースを紹介します。

 《月々の長はラマダーン月であり、日々の長は金曜日である。》(アッ=タバラーニー出典のアブドゥッラー・イブン・マスウードによるハディース)
  
 《しもべたちがラマダーン月(の徳の大きさ)を知ったならば、きっとラマダーン月が一年ほどあれば良かったのにと思うことだろう。》(アッ=タバラーニーなどが出典)

 アッ=タバラーニーがウバーダ・イブン・アッ=サーミトがアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)について伝えたところによると、アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)はラマダーン月のある日、言われました。
  
  《祝福多きラマダーン月がおまえたちにやって来た。アッラーはこの期間、おまえたちを覆い給い、慈悲を垂れ給う。罪を消し、祈願を聞いてくださる。アッラーは、この期間におまえたちの(善行の)競い合いを御覧になり、天使たちは(おまえたちのその様子を見て)驚くだろう。おまえたちも善いところをアッラーに見せるがよい。まことに不幸な者とは、威厳あるアッラーの御慈悲を禁じられた者のことを言うのである。》

 《五回の礼拝、金曜日から金曜日、ラマダーンからラマダーンは、大罪を犯さない限り、その間に犯した罪の償いになる。》(ムスリム出典のアブー・フライラのハディース)

 《ラマダーンの間、アッラーからの報奨を願って、心を込めて礼拝に立った者は、以前に犯したどんな罪も赦される。》(アル=ブハーリー他6本で認められたアブー・フライラのハディース)
 
 つまり、ラマダーンの夜をタラーウィーフなどの礼拝や念唱、罪の赦しを求める祈り、クルアーン読みなどで明かした者には、アッラーから約束された報奨が与えられる、という意味です。

 サルマーンは言いました。
  「アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)がシャアバーンの最後の日に私たちに説教をされて言われました。《皆、偉大な祝福された月がおまえたちを覆おうとしている。この月には、千月に勝る日があり、アッラーはこの月の斎戒をおまえたちに課し給うた。また、この月の夜の礼拝を彼にお近づきできる手段となし給うた…》

つづく 

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ラマダーンを知ろう!【1】

2015年06月17日 | ラマダーン特集

 明日か、明後日からラマダーン月に入ります。
 なぜ、開始日がはっきりしないかというと、太陰暦を使っているイスラーム暦は目視で新月の確認をするからなのです。そのため、地域によって、ラマダーンやイードの日がずれることもよくありますが、これはいたって普通のことです。

 少しラマダーンについて、お勉強しましょう。
 法学書を参考に、要点を書き出してみます。

 サウム(断食)の定義:断食するに相応しい人が、意志を伴って日の出から日の入りまで、ムファッティラート(断食を無効にするもの)を断つこと。

 つまりサウムは、食欲と性欲を断つこと。
 食欲を断つとは、昼間、体内に五感で捉えられるものが入るのを避けることです。

 断食するに相応しい人とは、月経・出産後でない、理性を持ったムスリム(イスラーム帰依者)です。

 意志とは、イバーダ(崇拝行為)とアーダ(習慣)を隔てるもので、行動を迷わずに起こす、と心にに決めることです。

 サウムのメリットはたくさんあります!
 物理的・心理的メリットがあります。

 サウム(断食)は至高なるアッラーにお仕えすることです。信者はこれを行うことで、限り無い報奨を得られます。その一つが、『アッ・ラッヤーンالريان』(*)と名付けられた、断食者たちに準備された特別な門から天国に入ることです。そしてサウムは、罪業が原因によるアッラーの罰から私たちを遠ざけてくれます。アッラーにお仕えすることで、信者はアッラーが施行された法の上を正しく歩くことができます。それは、サウムが、”禁止事項を避け、神の命を遵守する畏敬の念を私たちの中に実現させてくれる”からです。アッラーは仰せです:「信仰する者たちよ、おまえたちには斎戒が書き定められた、ちょうどおまえたち以前の者たちに課されたように。きっとおまえたちは畏れ身を守るだろう。」(雌牛章183節)

 (*)アッ・ラッヤーンについて:アル=ブハーリーとムスリムとアン=ナサーイーとアッ=ティルミズィーが伝えたハディース。サハル・イブン・サアドが預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)について伝えたところによると、預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:「楽園にはアッ=ラッヤーンと言われる門があるが、審判の日、断食者がそこに入って行き、彼ら以外の者が入ることはない。彼ら(断食者たち)が入り終えると、門は閉じられ、誰も入ることは無い。」

 サウムは信者が多くのマナーを学ぶ機会です。サウムは精神を鍛え、悪魔の誘惑とも戦います。信者はサウムをすることで、禁じられたものを目の前にして忍耐する訓練をします。忍耐の対象が禁じられたものの他に、強い欲、大きな災難であったりもします。目の前で作られる美味しそうな食べ物、美味しそうな香り、冷たくて美味しい水…主の許しの時が来るまで、断食する人たちはひたすら待ちます。

つづく 

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ラマダーン中に生理になったら…&ズィクルについて

2010年08月28日 | ラマダーン特集
ビスミッラー。
ラマダーンも18日目に入りましたが、皆さん、イバーダに励んでいますか?
女性は生理になると、斎戒と礼拝とクルアーン読誦が出来なくなりますよね。
以下に生理中でもできるイバーダを纏めてみますので参考にしてください(もっと早く掲載すればよかったですね、すみません!)。

まずアッラーに定められた結果に満足すること。生理が来たことや、また特にそれが最終10日間にやって来たことを嘆いてはいけません。
礼拝やクルアーン読誦をしないことで浮いた時間をズィクルなどで埋めましょう。例えば、ラーイラーハイッラッラーを一日に1000回言ってみると決めてみてはどうでしょう。
タスビーフ(スブハーナッラー)やイスティグファール(アスタグフィルッラー)なども同様に。
生理でも、斎戒者に食事を準備することで偉大な報奨を得られます。
読書をして、得た有益情報を纏めるのもよいでしょう。
イスラームの知識を深める勉強会の参加。
イスラームの講義を聴いて、それを書き留めて、周りに紹介するのもよいでしょう。
無知の人を教えたり、勧善懲悪に徹してみたり、子供にマナーを教え込む。
夜を三つに分けたときの最終部分に起きて、アッラーに祈願し、涙する。
子供に礼拝の仕方を教えたり、預言者伝の本を読み聞かせたり、ズィクルの言葉やドゥアーを覚えさせる。
「小一時間の間、熟考することは、70年間の崇拝行為に勝る」と言われるように、熟考する時間を設けてみるのもよいでしょう。
礼拝とクルアーン読誦が出来ないからと言って、TV番組を見過ぎたりといった時間の無駄遣いはしないように。


ズィクル(アッラーを思い起こすこと)についての講話を纏めてみます↓
ビスミッラー。
スブハーナッラーは秤の半分を満たし、アルハムドゥリッラーは秤を完全に満たす。
アッラーはムッタキー(篤信者)から善行を嘉納し給う。
アッラーフアクバルは、天地の間をを埋める。
ズィクルの報奨は重く、舌には軽い善行。
アッザーキリーン(アッラーを唱念する人)になりたければ、
スブハーナッラー、アルハムドゥリッラー、ラーイラーハイッラッラー、アッラーフアクバル、ワラーハウラワラークッワタイッラービッラーヒルアリイイルアズィームを毎日33(もしくは30回)回言えばいい(学者の言葉)。
これは非常に力を必要としない善行。
審判の日に最も後悔する人は、ズィクルをたくさんしなかった人。なぜなら最も簡単な善行だったのに放棄したから。
どのようなイバーダにも条件(ウドゥーとか)があるけれど、ズィクルにはそれがない。生理でもどんな状態でもできる。
歩きながら、座りながら、寝ながらでも出来る。
トイレに入ってでも(ただし、クルアーンやアッラーの御名前を含んだものを持ちこむのはNG。トイレでは心の中で、トイレに行き来する人間の仕組みに思いを馳せて、アッラーの偉大さを確認したりという意味合いのズィクル(思い起こすこと)をすればいいと思います。)
いつでもズィクル出来る人になれば、アッラーはあなたと同席してくださる。
「わたしはわたしを想う人と同席する」という言葉がある通り。
悪魔があなたと座っていてはいけない。
アッラーがいっしょにいてくだされば、悪魔は去っていく。
現世でズィクルでアッラーと一緒に同席することが多ければ多いほど、アッラーはあなたの墓で同席してくださる。
だからこそ、ズィクルは良い善行の一つなのである。
もちろん、クルアーン読誦が一番であり、一番のズィクルはラーイラーハイッラッラー。
《誰でも死ぬ直前の言葉がラーイラーハイッラッラーであった者は、天国に入る。》(ハディース)
だからこそ、死に瀕している人に私たちはこの言葉を言わせるのである。
どんな会話でも、ラーイラーハイッラッラーを混ぜよう。区切りをつける度に言うのがいい。いつもそうすれば、それが体の一部になり、常に口から出るようになる。そして心も魂も体もその言葉で安らぐ。
またいつもこれを言うことで、どのような会話の場にアッラーの思い起こす行為を残したことにもなる。
天国に入る人でも、ズィクルをもっとすれば良かった、と思うらしい。
アッラーが天国の住人に仰せになる。あの聳え立つ城が見えるか、と。住人ははい、見えます。と答える。おまえはあのときあの場でわれを思い起こして(ズィクル)いたら、われはおまえにもあの城をめぐんだだろうに、とアッラーは仰せになる。
そのため天国に入っていても、ズィクルを多くしていればよかったと後悔するのだ。
だからこそ、どのような場でも、アッラーの御名前で始めるか、「スブハーナカッラーフンマビハムディカ、アシュハドアッラーイラーハイッラーアンタ、アスタグフィルカワアトゥーブイライカ」との言葉で終えるべき。
あなたがアッラーをズィクルすれば、アッラーはあなたを天上で思ってくださる。
あなたがアッラーをズィクルすると、天上にいる天使たち、預言者たち、使徒たちがあなたを愛してくれる。
そして大勢の天使がアッラーの許しを得てあなたのところに降りて来て、一緒に座って、ズィクルをする。
こういった任務を負った天使が存在する。彼らはズィクルの会を探しているのだ。
起床時、出かけるとき、歩く時、食べるとき、寝るとき、いつでもズィクルする習慣を作れば、24時間天使に囲まれていられる。
なぜならあなたが24時間アッラーをズィクルしているからだ。
あなたは食べないといけないし、服を着、外出し、トイレにも入らないといけない。この一つ一つの動きにもズィクルはある。
それを心がけていて、もし途中で死んでしまったら、天使があなたのために赦しを請うてくれる。これは学者の言葉。
だからこそ、私たちをズィクルを多くする者としてくださるよう、アッラーに祈願する。
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【祝】ラマダーン・ムバーラク

2010年08月10日 | ラマダーン特集
بسم الله الرحمن الرحيم
رمضان مبارك
تقبل الله طاعتكم
وأعانكم على الصيام والقيام
وجعله شهر مغفرة ورحمة وعتق من النار

♥ラマダーン・ムバーラク♥

アッラーが皆さまの善行を嘉納し給い、斎戒、祈りの行に御力添えくださり、この月を赦しと慈悲の月、そして業火からの解放の月とし給いますように。

May Allah accept all your fasting, prayers, good deeds and Duas
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近づくラマダーンのために準備するなう!

2010年07月17日 | ラマダーン特集
ビスミッラー。

ラジャブ月はいつ間にか終わり、シャアバーン月ももうそろそろ10日になろうとしています。
一年たつの早いですねー。スブハーナッラー。
ぼーっとしてたらラマダーンになってしまいます。
さてラマダーンが始まってしまう前に、ラマダーンの徳や斎戒の方法だけでなく、そのための準備何かについても予習しておくと気持ち良くスタートを切れることでしょう。インシャーアッラー。
以前載せた内容を再度ご紹介します。
では充実したラマダーン月になりますよう今からドゥアーしておきましょうね。
皆さんと一緒にがんばれますように。
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