タジュウィードの法則勉強会【21】
録音(過去勉強会から)
●特徴別イドガーム→مُتَمَاثِل، مُتَجَانِس، مُتَقَارٍب
1)الإدْغَامُ المُتَمَاثٍلُイドガーム・ムタマースィル:二文字の発音場所と特徴が一致すること。
一文字目はスクーン、二文字目に母音がつく。一単語中でも二単語にまたがっても起きる。
例)一単語の場合:يُكْرِهْهُنَّ← يُكْرٍهُنَّ
二単語の場合:رَبِحَتْ تِجَارَتُهُمْ← رَبِحَتِّجَارَتُهُمْ
2)الإدْغَامُ المُتَجَانِسُイドガーム・ムタジャーニス:二文字の発音場所は一致するが、特徴が異なること。
一文字目はスクーン、二文字目に母音がつく。
1.ط، ت، دの発音場所の場合:
例)دがتに取り込まれる:قَدْ تَبَيَّنَ← قَتَّبَيَّنَ
تがدに取り込まれる:أُجِيْبَتْ دَعْوَتُكُما← أُجِيْبَدَّعْوَتُكُمَا
تがطに取り込まれる:هَمَّتْ طَائِفَة← هَمَّطَّائِفَة
طがتに取り込まれる:أَحَطتُ…イトゥバークとカルカラの特徴がطにあるが、イドガームによってカルカラの特徴がなくなり、イトゥバークの特徴だけが残る。طがتよりも強いため。つまり完全なイドガームとならない。
2.ظ، ذ، ثの発音場所の場合:
例)ذがظに取り込まれる:إِذْ ظَلَمُوْا← إِظَّلَمُوْا، إذْ ظَلَمْتُمْ← إظَّلَمْتُمْ
ثがذに取り込まれる:يَلْهَثْ ذَلِكَ← يَلْهَذَّلِكَ
3.م، بの発音場所:クルアーン中、一箇所のみ:ارْكَبْ مَعَنَا← ارْكَمَّعَنَا
3)الإدْغَامُ المُتَقَارِبُイドガーム・ムタカーリブ:二文字の発音場所と特徴が似通うこと。
二文字目が一文字目を取り込む形を取る。
1.لがرに取り込まれる:وَقُلْ رَبِّ← وَقُرَّبِّ
2.قがكに取り込まれる:أَلَمْ نَخْلُقْكُمْ← نَخْلُكُّمْ :完全なイドガーム
نَخْلُقكُمْ :不完全なイドガーム
※参考文献:アル=ムフィード・アル=イルム・アッタジュウィード、ハヤート・アリー・アルフサイニー著
タジュウィードの法則勉強会【20】
録音(過去勉強会から)
☆マッドの諸法則の抜き出しをします。
●マッド・ワージブ・ムッタスィル:マッドの文字の後にハムザが一語中に現れること。4か5拍伸ばし、休止の際は4か5か6拍伸ばす。
جَاْءَ، يُرَاْءُوْنَ، الشِّتَاْءِ، جَزَاْؤُهُمْ، حُنَفَاْء
●マッド・ジャーイズ・ムンファスィル:マッドの文字が単語の終わりに来て、二語目の頭にハムザが来ること。2か4か5拍伸ばす。
يَدَاْ أَبِيْ لَهَبٍ، لَاْ أَعْبُدُ، إِنَّاْ أَعْطَيْنَاْكَ، الَّذِيْ أَطْعَمَهُمْ، فِيْهَاْ أَبَداً
●マッド・アーリドゥ・リッスクーン:マッド文字の後に休止のためのスクーンが来ること。2か4か6拍伸ばす。
بِرَبِّ النَّاْسْ، بِالدِّيْنْ، اليَتِيْمْ، المِسْكِيْنْ، لِلْمُصَلِّيْنْ
●マッド・ラーズィム・カリミー・ムサッカル:マッドの文字の後にシャッダ付きの文字が一語中に現れること。6拍伸ばす。
صَاْفَّأْتٍ، الْحَاْثقَّةُ، الضَّاْلِّيْن، الطَّاْمَّة، حَاْجَّه
●マッド・ラーズィム・カリミー・ムハッファフ:マッドの文字の後に元来からのスクーンの文字が一語中に現れること。6拍伸ばす。
ユーヌス章中2か所のみにある。آلْآنَ
●マッド・ラーズィム・ハルフィー・ムサッカル:マッドの文字の後にイドガームの文字が続くこと。6拍伸ばす。
الم، المر، طسم
●マッド・ラーズィム・ハルフィー・ムハッファフ:マッドの文字の後にスクーンの文字が続くこと。6拍伸ばす。
ق، ص، ن
●マッド・スィラ・クブラー:接続代名詞のهـハーゥの後にハムザが来ること。2、4、5拍伸ばす。
هَذِهِ أنْعَامٌ، بِهِ أَحَداُ
●マッド・スィラ・スグラー:接続代名詞هـハーゥの後にハムザ以外の文字が来ること。2拍伸ばす。
بِهِ بَصِيْرَاُ، رَسُوْلُهُ وَالْمُؤْمِنُوْنَ، نَفْسِهِ فَأُوْلَاْئِكَ، رَحْمَتِهِ وَيَجْعَلُ، بِهِ وَيَغْفِرْ
●マッド・イワド:ファトハのタヌウィーンで休止した場合、タヌウィーンはマッドのアリフに置き換わり、2拍伸ばす。
أبْواباً، سَراباُ، مِرْصَاداُ، مَآباُ
●マッド・リーン:ファトハの文字の後に、وワーゥまたはيヤーゥのスクーンが来て、その後に休止を原因としたスクーンが来た場合、
2、4、6拍伸ばす。
قُرَيْش، الصَّيْف، البَيْت
タジュウィードの法則勉強会【19】
録音(過去勉強会から)
2)مَدُّ البَدَلِ マッド・バダル
ハムザが二つ続いて一単語中に現れた場合、二つ目のスクーンのハムザが前のハムザの母音に合うマッドの文字に変わる。
例)إِيْمَاْنはもともとإِإْمَاْنْ
آدَمُはもともとأَأْدَمُ
أُوْتُوْاْはもともとأُأْتُوْاْ
2拍伸ばす。
3)مَدُّ العِوَضマッド・イワド:
ファトハのタヌウィーンで休止した場合、タヌウィーンはマッドのアリフに置き換わり、2拍伸ばす。
例)أَفْوَاجَا
ただし、ة، ـةター・マルブータのタヌウィーンの休止の場合、スクーンのه،هـハーゥに変わる。
4)مَدُّ اللِّيْنマッド・リーン:
ファトハの文字の後に、وワーゥまたはيヤーゥのスクーンが来て、その後に休止を原因としたスクーンが来た場合、
2、4、6拍伸ばす。
※参考文献:アル=ムフィード・アル=イルム・アッタジュウィード、ハヤート・アリー・アルフサイニー著
タジュウィードの法則勉強会【18】
録音(過去勉強会から)
●その他のマッド:ダンマの形を取るもの:
1)مَدُّ الصِّلَةマッド・スィラ:
接続代名詞のهـ ハーゥに母音がついて、その両隣の文字にも母音がつく場合に現れる。
2部に分かれる。
A.صِلَةُ كُبْرَىスィラ・クブラー:
接続代名詞のهـハーゥの後にハムザが来ること。
ここでは、マッド・ジャーイズ・ムンファスィルと同じ規定となるので、2、4、5拍伸ばす。
例)مَالَهُ أخْلَدَه ← مَالَهُو أخْلَدَه
وَمِنْ آيَاتِهِ أنْ خَلَقَكُمْ ← وَمِنْ آيَاتِهِيْ أنْ خَلَقَكُمْ
B.صِلَةُ صُغْرَىスィラ・スグラー:
接続代名詞هـハーゥの後にハムザ以外の文字が来ること。
マッド・タビーイーと同じ規定。2拍伸ばす。
例)إِنَّهُ بِعِبَادٍهِ خَبِيْر ← إنَّهو بِعِبَادِهِي خَبِيْر
なお、例外がいくつか存在する(ここでは割愛します)。
※参考文献:アル=ムフィード・アル=イルム・アッタジュウィード、ハヤート・アリー・アルフサイニー著
タジュウィードの法則勉強会【17】
録音(過去勉強会から)
●ハムザを原因としないマッドは2種類:
1)المَدُّ الْعَارِضُ لِلسُّكُونマッド・アーリドゥ・リッスクーン:
休止のために、マッドの文字の後のスクーンが晒されること。
例)عِقَاْبْ، نَسْتَعِيْنْ، مُفْلْحُوْنْ
2拍か4拍か6拍伸ばすが、4か6拍伸ばすのが良い。
2)المَدُّ اللَّازِمُマッド・ラーズィム:
マッドの文字の後に元来からのスクーンの文字か、シャッダの付いた文字が来ること。
6拍伸ばすことにおいて意見一致されていて、マッド・ラーズィムは2部に分かれる→كَلِمِيカリミーと、حَرْفِيハルフィー
A.المَدُّ اللَّازِمُ الكَلٍمٍيマッド・ラーズィム・カリミー:
مُثَقَّلムサッカル(重みがある)と呼ばれるのは、1単語中のマッドの文字の後にシャッダ付きの文字が来る時。
例)الضَّاْلِّيْن، أَتُحَاْجُّوْنِّيْ، الحَاْقَّة، تَأْمُرُوْنِّيْ
また、مُخَفَّفムハッファフ(軽さがある)と呼ばれるのは、1単語中のマッドの文字の後にシャッダではなく元来からのスクーンの文字が来る時。
例)آلْآنَ
クルアーンに2例あるのみ。ユーヌス章51節と91節中にある。
元は、أَاْلْآنَである。二つ目のハムザがマッド文字に置き換えられたため、6拍伸ばすことが必須となる。
B.المَدُّ اللَّازِمُ الحَرْفِيマッド・ラーズィム・ハルフィー:
クルアーンの章の始まりにある文字群中に現れる。
نقص عسلكمに纏めらる。
文字群の3文字の中央にマッドかリーンの文字が含まれる。
マッドの文字の後にイドガームの文字が来ると、مُثَقَّلムサッカル(重みがある)と呼ばれるマッドになる。
例)ألم ـ ألِفْ لَاْمْ مِيْمْ، ألمر،ـ ألِفْ لَاْمْ مِيْمْ رَاْ طسم ـ طَاْ سِيْنْ مِيْمْ
マッドの文字の後にスクーンの文字が来ると、مُخَفَّفムハッファフ(軽さがある)と呼ばれるマッドになる。
例)صَاْد
6拍伸ばすことが必須。
マッド・リーンを含む場合、4拍か6拍伸ばす。
例)كهيعص ـ كَاْفْ هَاْ يَاْ عَيْنْ صَادْ، حم ـ حَاْ مِيْمْ عسق ـ عَيْنْ سِيْنْ قَاْفْ
文字群の中でも、حي طهرの5文字はマッド・タビーイーつまり2拍のみで読む。
例)حَا، يَا، طَا، هَا، رَا
また、何も伸ばさない文字はマッドの文字が含まれないأ アリフだけである。
※参考文献:アル=ムフィード・アル=イルム・アッタジュウィード、ハヤート・アリー・アルフサイニー著
タジュウィードの法則勉強会【16】
録音(過去勉強会から)
☆المد マッドの法則
定義:追加を意味する。
用語的には、音を、マッドの文字(前の字がファトゥハのアリフのスクーン、前の字がダンマのワーウのスクーン、前の字がカスラのヤーゥのスクーン)か、
リーンの文字で伸ばすこと。
マッドの文字は3つあり、نُوْحِيْحهَاْ に纏めることが出来る。
●マッドの種類:1)المد الأصليマッド・アスリー
2)المد الفرعيマッド・ファルイー
3)上記2つに追従する形でのマッド
1)المد الأصليマッド・アスリー:
المد الطبيعيマッド・タビーイーとも言われる。伸ばすための外因のないマッドのこと。
2拍以上伸びることがなく、ق を2回読む程度の長さ。例)قَ قَ
2拍以上伸ばしたり、短くすることはハラームとされる。
2)المد الفرعيマッド・ファルイー:
伸ばすための外因のあるマッドのこと。外因はハムザかスクーン。
●ハムザを原因とするマッドは2種類:
1)مَدٌ وَاجِبٌ مُتَّصِلٌマッド・ワージブ・ムッタスィル:1単語中に、マッドの文字の後にハムザが続くこと。
4か5拍伸ばす。
その単語で休止する場合は、4,5,6拍伸ばすが、優先されるのは6拍。
例)يَتَسَاْءَلُون، سِيْئَتْ، شَاْءَ
ワージブと言われるのは、マッド・タビーイーよりも余分に長く読むことにおいて学者らの意見一致の存在があるためで、
ムッタスィルと言われるのは、ハムザとマッドが1単語中に存在しているため。
2) مَدٌّ جَائِزٌ مُنْفَصِلマッド・ジャーイズ・ムンファスィル:単語の最後にマッドの文字が来て、ハムザで始まる単語が次に続くこと。
4か5拍伸ばす。マッド・タビーイーとして読んでも可。
例)يَاْ أَيُّهَا
ムンファスィルと言われるのは、マッドとハムザが離れているため。
ジャーイズと言われるのは、伸ばしても短くしても許されるため。
※参考文献:アル=ムフィード・アル=イルム・アッタジュウィード、ハヤート・アリー・アルフサイニー著
タジュウィードの法則勉強会【15】
録音(過去勉強会から)
※各法則を三つずつ抜き出しています。
●スクーンのミームの法則:
1.الإدْغَام الشَّفَوي イドガーム・シャファウィー:
スクーンのミームの後にミームが来る時、第一のミームが第二のミームに差し込まれ、シャッダを伴う一つのミームとなることをいう。
أطْعَمَهُمْ مِنْ جُوعٍ، ءَامَنَهُمْ مِنْ، عَلَيْهِمْ مُؤْصَدَةٌ
2.الإخْفَاء الشَّفَوِي イフファーゥ・シャファウィー:
スクーンのミームの後にب バーゥが来る時、ミームがグンナで隠されることをいう。
رَبُّهُمْ بِذَنْبِهِمْ، هُمْ بِالآخِرَةِ، كُنْتُمْ بِهِ
3.الإظْهَار الشفوي イズハール・シャファウィー:
スクーンのミームの後にミームとバーゥ以外の文字が来た時、グンナなしにミームを明白に読むことをいう。
لَمْ يَلِدْ وَلَمْ يُولَدْ، لَكُمْ دِينُكُمْ وَ لٍيَ، أنْتُمْ عَابِدُون
●スクーンのヌーンとタヌウィーンの法則:
1)الإظْهَار イズハール:明白にすること。
スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンの後に、イズハールの6文字が来ること。
その際、スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンをその後に来る文字と切って読み、グンナを伴ってはならない。
حَاسِدٍ إذَا، مِنْ خَوْفٍ، نَارٌ حَامِيَةٌ
2)الإدْغَام イドガーム:差し込むこと。
スクーンの文字を有母音の文字、つまり6つあるイドガームの文字の中に差し込んで、シャッダの付いた一文字となることをいう。
スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンの後に、その第一文字がイドガームの文字である単語が来たら、
そのスクーンのヌーンもしくはタヌウィーンをその後に来る文字に差し込まなければならない。
A.グンナ付きイドガーム:不完全なイドガームと言われる。ي و م ن が該当。
لَهَبٍ وَتَبَّ، حَبْلٌ مِنْ مَسَدٍ، عَابِدٌ مَا
B.グンナなしイドガーム:完全なイドガームと言われる。ل ر が該当。
وَيْلٌ لِّكُلِّ، هُمَزَةٍ لُّمَزَةٍ، خَيْرٌ لَّكَ
3)الإقْلاب イクラーブ:反対を向くこと。
スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンの後にバーゥが来た時、スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンがミームに変わること。
مِنْ بَعْدِ، بِذَنْبِهِمْ، حِلٌ بِهَذَا
4)الإخْفَاء イフファーゥ:覆われること、隠れること。
スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンのヌーンを、イズハールとイドガームの中間で、グンナ付きで読むこと。ただシャッダにならないように。
مِنْ شَرّْ الوَسْوَاسِ، نَاراً ذَاتَ لَهَبٍ
タジュウィードの法則勉強会【14】
録音(過去勉強会から)
3)الإقْلاب イクラーブ:反対を向くこと。
スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンの後にバーゥが来た時、スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンがミームに変わること。
ミームに変わったスクーンのヌーンとバーゥが出会うため、グンナを付け、イフファーゥ・シャファウィーの特徴を付けることが必須。
つまりスクーンのヌーンもしくはタヌウィーンがグンナで隠れて完全なミームとして発音される。(唇にかけすぎないこと)
例)عَلِيمٌ بِذَاتِ الصُّدُور ← عَلِيمُمْبِذَات الصُّدُور، مِنْ بَعْد ← مِمْبَعْد
4)الإخْفَاء イフファーゥ:覆われること、隠れること。
スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンのヌーンを、イズハールとイドガームの中間で、グンナ付きで読むこと。ただシャッダにならないように。
つまり、スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンの後に、前述されなかった残りの文字が来た時、
グンナを付けて、そのヌーンもしくはタヌウィーンを覆う必要があること。
該当するのは15文字。例)يُنْفِقُون
☆イフファーゥの読み方:スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンを隠す際、ヌーンの発音場所である舌の先がイフファーゥの文字の発音場所の近くに変わる。
つまり読誦者は舌をヌーンの発音場所から遠ざけ、イフファーゥの文字の発音場所に近付けるということ。
☆イドガームとイフファーゥの違い:イドガームは文字のシャッダ化を伴うがイフファーゥはそうではない。
またイフファーゥにおいてヌーンの存在はなくなり、グンナしか残らない。
※参考文献:アル=ムフィード・アル=イルム・アッタジュウィード、ハヤート・アリー・アルフサイニー著
タジュウィードの法則勉強会【13】
録音(過去勉強会から)
●スクーンのヌーンとタヌウィーンの法則:
スクーンのヌーンとは:表記上も読み上もスクーンが確定したヌーンのこと。
タヌウィーンとは:次の単語に繋がる時に名詞の最後につく音のみのヌーンのスクーン。読む時だけに現れ、表記と休止の時には現れない。
1)الإظْهَار イズハール:明白にすること。
スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンの後に、イズハールの6文字が来ること。
その際、スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンをその後に来る文字と切って読み、グンナを伴ってはならない。
喉から出る6文字が該当:أ هـ ع غ غ ح خ
例)إنْ هُمْ، أجْراً حَسَناً
2)الإدْغَام イドガーム:差し込むこと。
スクーンの文字を有母音の文字、つまり6つあるイドガームの文字の中に差し込んで、シャッダの付いた一文字となることをいう。
スクーンのヌーンもしくはタヌウィーンの後に、その第一文字がイドガームの文字である単語が来たら、
そのスクーンのヌーンもしくはタヌウィーンをその後に来る文字に差し込まなければならない。
該当文字:(يرملون)または ي ر م ل و ن
A.グンナ付きイドガーム:不完全なイドガームと言われる。ي و م ن が該当。
例)مَنْ يَعْمَل ← مَيَّعْمَل، سِرَاجاً مُنِيْراً← سِرَجَمُّنِيراً
B.グンナなしイドガーム:完全なイドガームと言われる。ل ر が該当。
例)يَكُنْ لَهُ ← يَكُلَّهُ، غَفُورٌ رَحِيمٌ ← غَفُورَّحِيمٌ
※参考文献:アル=ムフィード・アル=イルム・アッタジュウィード、ハヤート・アリー・アルフサイニー著
ブグヤ・イバード・アル=ラフマーン、ムハンマド・ブン・シャハーダ・アル=ガウル著、ハビーバ中田香織訳
タジュウィードの法則勉強会【12】
録音(過去勉強会から)
●الغُنَّة グンナ:ハイシューム(鼻腔)から出る音。いわゆる鼻音。その発音に舌が関係することはない。
長さは二拍(一拍は指を一つ折る程度の長さ)。
グンナはその後に来る文字のタフヒーム性とタルキーク性を追う。
●الإظْهَار イズハール:明白にすること。
グンナなしに文字をはっきりと読むことをいう。
●الإدْغَام イドガーム:差し込むこと。
無母音の文字を有母音の文字の中に差し込んで、シャッダの付いた一文字となることをいう。
●シャッダ付きمミームとنヌーンの法則:
ミームとヌーンがシャッダを伴う時、グンナで読む必要がある。一単語で現れても二単語にまたがっていてもである。
例)الجَنَّة، أمَّا
上記以外のシャッダを伴う文字にグンナは適用されない。
●スクーンのミームの法則:
1.الإدْغَام الشَّفَوي イドガーム・シャファウィー:
スクーンのミームの後にミームが来る時、第一のミームが第二のミームに差し込まれ、シャッダを伴う一つのミームとなることをいう。
例)لَهُمْ مَا← لَهُمّا
2.الإخْفَاء الشَّفَوِي イフファーゥ・シャファウィー:
スクーンのミームの後にب バーゥが来る時、ミームがグンナで隠されることをいう。
例)هُمْ بِالآخِرَةِ
シャッダを伴わずにグンナを発音するためには唇を閉じないで、わずかに開けてグンナをかける。
唇を完全に閉じてしまうと、シャッダのミームとなり、イフファーゥとならないため。
3.الإظْهَار الشفوي イズハール・シャファウィー:
スクーンのミームの後にミームとバーゥ以外の文字が来た時、グンナなしにミームを明白に読むことをいう。
例)مَثَلُهُمْ كَمَثَلِ
イズハールが顕著になるのはスクーンのミームの後にفファーゥとوワーゥが来る時であるが、両文字ともミームと同じ唇が発音場所であるために、隠されてしまいがちになるからである。
例)لَهُمْ فِيهَا، أمْوَالُكُمْ وَأوْلادُكُمْ
※参考文献:アル=ムフィード・アル=イルム・アッタジュウィード、ハヤート・アリー・アルフサイニー著
ブグヤ・イバード・アル=ラフマーン、ムハンマド・ブン・シャハーダ・アル=ガウル著、ハビーバ中田香織訳