作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:木下順二
演出・上演台本:シルヴィウ・プルカレーテ
出演:
佐々木蔵之介■グロスタ公リチャード 後にリチャード三世
浜田学■サー・リチャード・ラトクリフ
兒玉拓真■小姓
塙智成■皇太子エドワード
福島歩友■ヨーク公リチャード
あらすじ:
王位をめぐるランカスター家とヨーク家の争い(=薔薇戦争)の渦中、15世紀イングランド。
ヨーク家・王の弟で、野心家のリチャード(佐々木蔵之介)は、自身が王座を得るために、
知略の限りを尽くし、残虐非道な企みに手を染めていく。
そして、自らが殺したランカスター家・ヘンリー六世の王子の妻・アン(手塚とおる)をも手に入れてしまう。
友、先王の息子、王妃、実の兄でさえも厭わず手にかけ、邪魔な人間を次々と葬り去ったリチャードは、
ついに王座に上り詰める。そして、さらなる策略を企てる矢先、反乱が起こり軍勢に攻めこまれてしまう。
最後に彼を待ち受ける運命とは…。
ルーマニアの蜷川幸雄といわれるシルヴィウ・プルカレーテ氏の演出によるリチャード三世。かなりおどろおどろしい佐々木蔵之介さんのポスターに魅かれて芸劇へ。
幕あきからもうびっくりな世界観。蜷川先生のあのオーソドックスな宮廷世界とは180度違う感じ。ほぼオールメール(まさかのあの役はただ一人の女性渡辺美佐子さん。でも女性役ではありません)ネタバレ注意なので、改行します。おどろきを劇場で体験したい方は見ない方がいいかも。
壤晴彦さん、今井朋彦さん、手塚とおるさん、植本潤さんがまさかの女性役。今井さんは台詞こそ少ないですが、この舞台を支配し、物語を呪いで包むマーガレット。手塚さん、植本さんはあの風貌(失礼!)ながら、ドレス姿が不思議にしっくり。あの壤さんでさえ、ああいう重厚な老婦人いるよね。。と思えてしまう。
蔵之介さんはもう、自由自在にまるでゲームを楽しむかのように殺戮を繰り返し、その道具も浴槽、ビニール袋、養生テープ、電動鋸などなど、かなりリアルにグロテスク正直、気分が悪くなるほど。。。
最後はミュージカルタッチというか、歌謡ショーテイストというか、なんとも不思議。。
リチャード三世の野望、王位への異常な執着など、血みどろのこの物語にふさわし殺伐としたj風景の中で物語が展開していきますが、どうにも私にはぶっとびすぎてついて行けない感じでした。。。。
ずっとせむしなわけでは無い蔵之介様の肉体美、玉木さんにひけをとらない美しさでしたよ!ようやく王座を手に入れたリチャードが王座の座面にひっかけられた大きなビニール袋を愛撫しながらぬめぬめとその中へ入っていくシーンが気持ち悪いほどなまめかしかったです。
数年前に発見されたリチャードⅢ世の遺骨には、当時の武器で長時間にわたり、あるいは複数の敵の手で傷つけられたことが分かる深い傷跡があり、命を落とした後は裸にされて晒されたとか。なんと恐ろしい。。。。
客席中央付近で野村萬斎さんが観劇されていました。
既にご覧になった皆様の感想を読むにつけ大丈夫かな?私?と、不安でいっぱいでございます。
手に汗握って拝見します
既にご覧になった皆様の感想を読むにつけ大丈夫かな?私?と、不安でいっぱいでございます。
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