pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

ピアフ@シアタークリエ6列上手

2018-11-26 22:58:28 | 観劇/コンサート

  

作:パム・ジェムス
演出:栗山民也
出演:大竹しのぶ、梅沢昌代、彩輝なお、宮原浩暢、上遠野太洸、川久保拓司、大田翔、上原理生、
   駿河太郎、辻萬長、万里紗

【あらすじ】
エディット・ピアフ ―― 本名エディット・ガシオンは、パリの貧民街で生まれ、路上で歌って生を繋いでいた。
ある日、ナイトクラブのオーナーがエディットに声をかける。
「そのでかい声、どこで手に入れた」
「騒がしい通りで歌っても、歌をきいてもらうためよ!」
“ピアフ”--“小すずめ”の愛称がついたエディットはナイトクラブで歌い、店に集うセレブリティをたちまち虜にする。
華やかで順風満帆な人生にも見えたが、私生活では切実に愛を求めていた。
そして、男を愛する度に「バラ色の人生」や「愛の讃歌」などの名曲を生んだ。
最愛の恋人を失った時も――
仲間が去った時も――
病が身体と心を蝕んだ時も――
エディット・ピアフは、愛した。生きた。歌った。


みてきました。ピアフ。もう、言葉が出ない。大竹しのぶ恐るべし。すごすぎ。
辻萬長さん、梅沢昌代さんという、こまつ座常連のような役者さんと上原理生さんや宮原浩暢さんといったバリバリの藝大出身声楽組ががっちり固めているのもすごいです。そして、今回初めましての大田翔さんも藝大。この方が出てきて「帰れソレントへ」を歌い上げたときには、ただものではないというオーラを感じました。広瀬くんの時と同じビビビ感この先きっとミュージカルの要となる予感。藝大おそるべし。

キャストは、大竹さんと梅沢さん以外は複数の役をこなしていますが、いきなり贔屓目になったせいか大田さんがやたら目に付きました川久保くんもいろいろやってたけど。辻さんも歌います。いいお声

ピアフという女性は、もう、ものすごく猥雑な環境の中で生まれ育ち、びっくりするほどの放送禁止用語ばしばし口にされるわけですが、根っこは本当に純粋だったんですね。そして、男性なしではいられない。

でも、日本風に言うところの「あげまん」。関わった男性歌手はどんどん売れてゆく。イブ・モンタンにシャルル・アズナブールにジョルジュ・ムスタキに。。。そして、彼女自身も恋愛を糧にどんどんのし上がってゆきます。そりゃあもうすごい情熱の嵐でも、次第に蝕まれてゆく体と心。最後は麻薬に溺れ、癌に蝕まれ、47歳の若さで亡くなります。でも、最後まで若い男性に尽くされ、小さい頃からの悪友に寄り添われ、案外幸せだったのかも。。と、思わされます。

そのさまを、もう、ピアフ=大竹しのぶに違いないというくらい、のりうつってます。憑依というんでしょうか。自堕落で男にだらしなく、下品で卑猥で計画性もなく、自分に甘く、ただただ情熱のままに突っ走る。

ぼーっと生きてきた私には考えもつかないような激しさに、ただただ圧倒され、泣かされました。なんだろう。こんな生き方は絶対許せない、ありえない、肯定できない、嫌悪さえ覚える。。と思いながらも、ピアフの渾身の歌声に涙が溢れてしまうのです。なんというか、胸の奥の一番深いところをぐいっと掴まれたという表現がぴったりなような。こんなふうに何も考えずに真っ直ぐに本能のままに生きられた彼女は、幸せだったのだろうな、と、感じずにはいられませんでした。

欲を言えば、上原くん、宮原さん、大田さんの藝大トリオにもっと歌って欲しかったな~

しかし、なんで彼女が一番愛した男を あの方が。。。。以下自粛。。。そこだけ残念。だって、大竹さんが後妻業の女だった時は彼のパパが。。。以下自粛

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする